ごじゃっぺ日記(旧、看悶日記)

京都生まれのにわか茨城県民による雑多な日記です。内容に一貫性はありませんが、どうかひとつ長~い目で見てください。

橋下氏は結局、これが言いたかったの?

2013-05-28 22:04:06 | 日記
今読んでいる本…

沖浦和光著「悪所」の民俗誌、文春新書・2006年。

沖浦氏は、内外の辺境や島しょ部のフィールドワークにより、日本文化の深層の調査研究をされている第一人者です。
本書も悪所=色町、芝居町に注目し平安期の白拍子などの遊女から近代の芸能興業につながる流れを見ることで、日本人の意識の変化や都市の盛り場の成立について興味深く考察されています。
結構、沖浦氏の本は面白いので好きですよ…

さて本著の108ページに、とても興味深い記述が。とてもタイムリーというかなんというか。

そのまま抜粋します。

遠征する軍団が遊女の群れを同伴していたことは、古今東西の戦士に数多く出ている。戦争軍団と遊女の関係は、比較文化史の視点から改めて掘り下げなければ深い問題が内在している。
十一世紀末から十三世紀後半に至るまで、西欧諸国のキリスト教徒は七回にわたって、聖地エルサレム回復のためにパレスチナに遠征した。いわゆる「十字軍」であるが、その「聖なる遠征軍団」でさえ、遊女軍団を引き連れていたのであった。

「遊行女婦」の巫女性についての記述です。源平合戦で、平氏が劣勢に転じた戦は富士川合戦ですが、遊女を連れ込み酒宴を行っているところを源氏に攻め込まれ、一気に敗走した平氏の事例をあげ、戦場に遊女軍団がいたのは紛れもない事実。
古代日本では、遊女は巫女であり芸能者であり、その芸能により戦いで疲れた身を慰め、そのエロスはシャーマニズムであり生存の根源の「気」高めるることで戦いの血を清めると信じられていた。と述べています。

本書の前後の文脈を見ないでこの一文だけにクローズアップし、第2次大戦の従軍慰安婦問題につなげるのは極めて危険な話ですが、結局橋下氏はこのことを言いたかったのだろうなぁと思いました。
ただし従軍慰安婦問題については、本著記載の遊女軍団とはずいぶん性格が異なることを理解しないと、大きな過ちにつながってしまいます。

遊女はそれを自らの生業として、軍団から求められ、自らもその能力を提供する立場だった。
従軍慰安婦についても、この関係内で収まっていればそんな騒ぎにはならなかったでしょう。
今問題になっているのは、事実かどうかはここでは論じませんが…状況だけで考えると、
朝鮮(韓国)が当時、日本の統治下にあり、表向きは対等な天皇の臣民という立場でありながら、実際は被支配民族であったこと。
この状況下で、慰安婦は「自身の意思ではなく強制的に従軍させられた」のではないかという点ですね。

これ以上は、私には検証する能力はありませんが…
橋下氏の主張は「嘘ではない」が、従軍慰安婦問題にそのまま当てはめるのは無理があり、
韓国だけでなく、「風俗問題」で飛び火したアメリカの理解を得ることは出来ない!といったところでしょう。


月曜日から珍味で乾杯

2013-05-27 21:26:12 | 食べ物帳
GW、北海道に行った際、桧山の港町瀬棚で購入した珍味が残っていた…

サーモン、ホタテ、ツブなどの魚介にチーズが合わさった、これぞ珍味!

こんなものが常温で保存できるのも…ですが、添加物の表示はソルビトールくらい。

保湿効果のある糖アルコールですが…、おそらくレトルトかけてるのでしょう。
ソルビトールは、魚介が硬くなりパサつくのを防いでいる。