通票閉塞、鉄道ファンにしかわからないと思いますが、
鉄道の信号システムが自動化された現在も、自動化される以前も…
電車や列車が追突したり、単線区間なら正面衝突しないのは、閉塞という考えがあるため。
信号で区間を細かく区切って、一つの区間内には一つの列車しか入れないように締め切ってしまう(閉塞する)という方法。
信号が自動化される以前に定番だった閉塞方式が通票閉塞。単線区間で正面衝突を防ぐ定番の方式でした。
すれ違いのできる駅では、駅員と運転士が何か輪っかのようなものを受け渡ししていました。
この輪っかをキャリアと呼び、革製のバッグがついています。
バッグの中に入っているのが、真鍮製のタブレット。通票と言います。
このタブレットは、駅毎に専用のボックスに収納され、その先の駅と連絡を取り合い、駅間で1個しか取り出せないようになっています。
そして駅員からタブレット(通票)を受けっとった運転士(列車)のみがその先の線路に立ち入ることができます。
次の駅で、タブレットを回収し元の駅と電話回線で連絡されたボックスに収納するまで、新たなタブレットは取り出せないので、
駅間の線路には、後続列車であれ、対抗列車であれ立ち入ることができません。
実際には列車がすれ違う際は、前後の駅と確認することで、ボックスに収納することなく運転士に手渡し次の駅に戻していました。
見出し写真は、千葉県久留里線。駅員がタブレットを交換しています。
向かい側から来た列車から受け取ったタブレットを手渡し、閉塞区間に進入する手形になります。
そして手前の列車から回収したタブレットを、対抗列車に手渡す。信号を切り替えれば、
それぞれの列車は出発可能、次の閉塞区間に進入することができます。
全て人力で管理する全時代のシステムなので、JR線ではすでに廃止され、新たな自動信号のシステムに切り替えられています。
自動化されても基本的に一閉塞区間に1列車しか入れないのは、山手線でも僻地のローカル線でも同じです。
こちらの写真は福島県の只見線越後川口駅。2007年頃の写真と思います。
会津若松から小出に向かう列車から回収したタブレットが入ったキャリア(輪っか付きの革鞄)をもって、
向かいからくる、すれ違いの会津若松行きの到着を待っています。
写真のタブレット入りキャリアは、会津宮下~会津川口間の走行を許された列車が使用するもの。
小出行きの列車は、すれ違う列車から回収する、会津川口~只見間のタブレットを受けとると、駅員が信号を切り替え発車となります。
さらにヒューマンエラーを回避するため、仮に信号が青を現示してもタブレットを受け取らない限り、列車を出発させることができない。
タブレットの所持が優先される2段階の安全確認が設定されていました。
タブレットによる通票閉塞は、上写真の只見線では8年前に信号が自動化され、JRでは消滅しましたが、
第3セクター鉄道では、豪雨被害で運休中の熊本県のくま川鉄道を除けば、秋田県の由利高原鉄道でのみ残るシステムです。
しかし昭和50年代までは、信号が自動化されていない亜幹線や支線では…
駅を通過する特急や急行列車でも走行する列車からタブレットの受け渡しがおこなわれていました。
特急や急行列車には運転士以外に、通票の受け渡しをする運転助手が乗車し、
通過駅に進入する際、ホームの入り口にあるタブレット受けに、輪っかをひっかける。
そしてホームの先端では駅員が、タブレットキャリアの輪っか側を列車向けて待機。
通過するタイミングで運転助手は窓から身を乗り出し、腕を輪っかに通して受け取る。駅ごとにそんな曲芸のような操作が行われていました。
実際は、駅側ではタブレットキャリアを器具に固定し、車両側は車体側面に取り付けられたフック状のタブレットキャッチャーに引っ掛けていたようです。
たまには受け取り失敗もあるようで、昭和53年夏、海水浴に向かう家族旅行で乗った京都発白浜行き急行しらはま。
和歌山線走行中、タブレット受け取りに失敗。駅を通過した先で緊急停止、タブレットを回収するということがあったように記憶してます。
鉄道の信号システムが自動化された現在も、自動化される以前も…
電車や列車が追突したり、単線区間なら正面衝突しないのは、閉塞という考えがあるため。
信号で区間を細かく区切って、一つの区間内には一つの列車しか入れないように締め切ってしまう(閉塞する)という方法。
信号が自動化される以前に定番だった閉塞方式が通票閉塞。単線区間で正面衝突を防ぐ定番の方式でした。
すれ違いのできる駅では、駅員と運転士が何か輪っかのようなものを受け渡ししていました。
この輪っかをキャリアと呼び、革製のバッグがついています。
バッグの中に入っているのが、真鍮製のタブレット。通票と言います。
このタブレットは、駅毎に専用のボックスに収納され、その先の駅と連絡を取り合い、駅間で1個しか取り出せないようになっています。
そして駅員からタブレット(通票)を受けっとった運転士(列車)のみがその先の線路に立ち入ることができます。
次の駅で、タブレットを回収し元の駅と電話回線で連絡されたボックスに収納するまで、新たなタブレットは取り出せないので、
駅間の線路には、後続列車であれ、対抗列車であれ立ち入ることができません。
実際には列車がすれ違う際は、前後の駅と確認することで、ボックスに収納することなく運転士に手渡し次の駅に戻していました。
見出し写真は、千葉県久留里線。駅員がタブレットを交換しています。
向かい側から来た列車から受け取ったタブレットを手渡し、閉塞区間に進入する手形になります。
そして手前の列車から回収したタブレットを、対抗列車に手渡す。信号を切り替えれば、
それぞれの列車は出発可能、次の閉塞区間に進入することができます。
全て人力で管理する全時代のシステムなので、JR線ではすでに廃止され、新たな自動信号のシステムに切り替えられています。
自動化されても基本的に一閉塞区間に1列車しか入れないのは、山手線でも僻地のローカル線でも同じです。
こちらの写真は福島県の只見線越後川口駅。2007年頃の写真と思います。
会津若松から小出に向かう列車から回収したタブレットが入ったキャリア(輪っか付きの革鞄)をもって、
向かいからくる、すれ違いの会津若松行きの到着を待っています。
写真のタブレット入りキャリアは、会津宮下~会津川口間の走行を許された列車が使用するもの。
小出行きの列車は、すれ違う列車から回収する、会津川口~只見間のタブレットを受けとると、駅員が信号を切り替え発車となります。
さらにヒューマンエラーを回避するため、仮に信号が青を現示してもタブレットを受け取らない限り、列車を出発させることができない。
タブレットの所持が優先される2段階の安全確認が設定されていました。
タブレットによる通票閉塞は、上写真の只見線では8年前に信号が自動化され、JRでは消滅しましたが、
第3セクター鉄道では、豪雨被害で運休中の熊本県のくま川鉄道を除けば、秋田県の由利高原鉄道でのみ残るシステムです。
しかし昭和50年代までは、信号が自動化されていない亜幹線や支線では…
駅を通過する特急や急行列車でも走行する列車からタブレットの受け渡しがおこなわれていました。
特急や急行列車には運転士以外に、通票の受け渡しをする運転助手が乗車し、
通過駅に進入する際、ホームの入り口にあるタブレット受けに、輪っかをひっかける。
そしてホームの先端では駅員が、タブレットキャリアの輪っか側を列車向けて待機。
通過するタイミングで運転助手は窓から身を乗り出し、腕を輪っかに通して受け取る。駅ごとにそんな曲芸のような操作が行われていました。
実際は、駅側ではタブレットキャリアを器具に固定し、車両側は車体側面に取り付けられたフック状のタブレットキャッチャーに引っ掛けていたようです。
たまには受け取り失敗もあるようで、昭和53年夏、海水浴に向かう家族旅行で乗った京都発白浜行き急行しらはま。
和歌山線走行中、タブレット受け取りに失敗。駅を通過した先で緊急停止、タブレットを回収するということがあったように記憶してます。
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