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地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

西ジャワ鉄道大周遊 (1) 特急パラヒャンガン

2014-08-28 00:00:00 | インドネシアの鉄道


 先日、いつもお世話になっております落花生。様が、御著書『インドネシア鉄道の旅』刊行を記念してインドネシア鉄道本社を表敬訪問され、日本ならびに日本人鉄ヲタとインドネシア鉄道との今後の良好な関係に向けた地ならしをして下さったとのこと。全く頭の下がる話です。そこで、インドネシア語は話せないものの、すっかりインドネシアの魅力にハマっている私としましても、ジャカルタから日帰り出来る鉄ヲタ周遊モデルコースをご紹介することによって、日本中古電車だけではないインドネシア鉄道の魅力を発信することにしたく存じます (エラソーな ^^;)。
 今回の滞在中には、西ジャワ州の鉄道趣味的に濃いぃスポットを一筆書きで結ぶ大周遊を敢行したのですが、その縁起は……合計5日間の活動中、プルワカルタの廃車体巨大山脈とスカブミ線延長再開区間 (スカブミ~チアンジュール) の両方を訪れたいと思いつつも、それぞれのスポットにジャカルタから日帰りで往復するのでは結構面倒臭く時間もつぶれることから、これらのスポットを一筆書きで訪れることが出来ないか?と考えたことによるものです。地図で申しますと、ジャカルタの南東の山岳地帯を取りまくルートを描く感じになります。なお、パダラランとチアンジュールの間は、ボゴール~スカブミ~チアンジュール~バンドゥン間の鉄道の一部分ではありますが、災害により1年以上前から運休のため、バスでの連絡となります。この災害運休がなければ、恐らくボゴール~バンドゥン間直通の列車が走るはずですが、まあ致し方ありません。



 というわけで、そんなアルゴ・パラヒャンガンのうち、早朝のバンドゥン行2本のみがプルワカルタに停車することから、朝5時15分にジャカルタ・ガンビール駅を発車する便の指定券を、日本から到着したその日の晩にジャカルタ・コタ駅でゲット! KAIは去る15日から、駅での指定券の販売を中止し、切符の予約・運賃支払いは全てネット決済またはコンビニ等での決済としたうえで、切符の券面のみ駅に設置した端末に予約番号を入力して受け取り……ということにしたそうですが、実際には多くの客が駅に来て直接切符を購入していましたし、そもそも地方の駅にはそんな端末は全く見当たらず。しかも、外国からではオンライン購入出来ない……(KAI公式サイトでは、インドネシア国内発行のクレカでないと受け付けず、Ticket.comという予約サイトの場合、インドネシア国内のケータイ番号がないと売ってくれず……)。全くロクなものではありません。今でもフツーに駅で切符を売っているのではなかろーか、と (爆)。
 それはさておき、早朝5時の列車につき、タクシーを飛ばしてわざわざガンビール駅まで来るヤツはそんなにいないだろうと思いきや、暗く涼しいうちに行動したがるインドネシア人で車内は満席! だからこんな早朝に運行するのですなぁ……。
 列車そのものは、ただのパラヒャンガンだった時代のボロい1等車ではなく、アルゴ客車となって快適そのもの♪ 墨絵のような朝の田舎の風景を眺めながら、あっという間の1時間半で、夜明けから間もないプルワカルタ駅に到着しました。金持ちばかりが乗った静かな車内にあって、一つ後ろの席に座ったオヤジ2人組だけがいつまでもベラベラと会話しているのでなければサイコーだったのですが……。    
 ちなみに、1枚目の画像はアルゴ=パラヒャンガンがプルワカルタを発車するシーン、2枚目はブカシ線=ジャワ縦断幹線を爆走するシーンです。7両の客車中、1両は電源車、1両は食堂車、最後尾は事故対策として客を乗せない客車ですので、客扱いは実質4両……。これが再びもっと長くなることを祈ります。


 ※ジャカルタとボゴールの間が約60kmです。