
JRのダイヤ改正を来週に控え、各種メディアでは九州新幹線鹿児島ルートの全線開業と、それに伴う青森~鹿児島間の新幹線による連結 (厳密には東京駅という「越えずの関所」がありますが) が喧伝されていますが、それに先立つこと1週間、JREのE5系「はやぶさ」が今日から運行を開始するのは、少々意地悪く考えてみますと「話題性をいち早く先取りして九州よりも東北に客を呼び込みたい。グランクラスの圧倒的な印象を知らしめたい」というJREの算盤勘定が働いているためなのではないかと思われます。同じ日に「はやぶさ・みずほ・さくら」が並んでしまっては、それだけでも宣伝効果が少ないですからなぁ (笑)。まぁ個人的には、グランクラスの話題性と (E5系の少なさによる) 希少性が強過ぎ、誰もがこれに乗りたいと思っているあいだは、車内が相当程度やかましそうな客でカオスとなり、全然「一等車」にふさわしい雰囲気を楽しめないのではないかと思います。とくに、成金○国人観光客のツアーと鉢合わせになってしまうとしたら、グランクラス料金が全額大損になってしまうかのような (いや、むしろ鉢合わせ慰謝料も欲しいくらいです) 恐ろしさが……くわばらくわばら。
そこで、ケチで小市民的な私の関心事はむしろ、より近場の路線の地味な改正内容に向かってしまうのですが (笑)、JREについては今回多くの路線で訂補にとどまる中、やはり圧倒的に南武線快速登場のインパクトは大きいですね~。

周知の通り、南武線は主に多摩川右岸に沿いつつ川崎市~多磨エリアのベッドタウンを結ぶ動脈ではありますが、もとはと言えば南武鉄道を買収した路線であるだけに駅の間隔が短く、駅の雰囲気も総じて私鉄チックな雰囲気が漂い、長らく国鉄~JRの路線網の中では継子的な雰囲気が強かったように思います。そのことに加えて、主に東京直結路線へのフィーダ線という性格が濃厚なためでしょうか、運行されているのは原則として各駅停車のみ……。かつて一時期快速が運転されていたそうですが、私が物心ついたときには73系と101系の各駅停車がチンタラと走っているのみでした。そんな実情がただでさえ南武線の印象を鈍重なものにし、たまに乗ってみると時間がかかることでさらに「遅っ!」という固定観念をパワーアップさせるばかりでしたが、実際京王訪問がらみで最近頻繁に南武線を利用したことで一層そのことを痛感した次第です (沿線の皆様スミマセン ^^;)、
というわけで、日中30分間隔という申し訳程度の本数ながらも、そんな南武線に快速が登場するというのは本当に朗報だと思います。もちろん、快速運転は川崎~登戸間のみで、小杉~溝ノ口間は各駅に停車となる結果、時間短縮効果は僅か5分で、雀の涙程度に過ぎない……という事実は否めません。それでも、この5分という時間、そして途中のイマイチ冴えない駅 (^^;) には停まらないという事実こそ、心理効果として重要なのだろうと思います。とはいえ、武蔵中原の待避線設備を使わないことから、優等列車が緩行列車を追い抜かない名鉄瀬戸線方式にとどまらざるを得ない……というのはやはりどこか寂しいもの。いずれ稲城長沼の高架化 (副本線も出来るのでしょうか?) が完成するあかつきには、小杉・溝ノ口・府中本町・分倍河原しか停まらない特別快速も出来ると良いなぁ……と妄想せずにはいられませんが、さてどうなることやら。
リンク頂いております『Asian Railway Plaza』様で触れておられます通り、既に南武線では快速登場記念HM装着編成が走り始めているようですが、私はまだ撮影しておりませんので、とりあえず先月神奈臨を撮影してから動物園線に向かうついでに撮影した205系の雪景色でお茶を濁させて頂きます (^^;)。このときは、私がカメラを構えるときに限って、まずやって来るのは本数が少ないはずの209系だったという……そんな苦々しい一幕もありました (苦笑)。