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地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

西鉄ラッシュ輸送を撮る (2) 2000形

2008-08-15 10:33:01 | 都市民鉄 (近畿以西)


 いとおしき昭和の私鉄転クロ優等車のうち、阪急6300系の先行きには黄信号が点ってしまい、果たしていつまで走るのか懸念が強まるばかりですが……同じ1970年代の兄弟的存在として一時代を築いてきた西鉄2000形も少しずつ数を減らしており、福岡を訪れた際の楽しみも一体どうなるのか気になるところです。しかも西鉄2000形の場合も、阪急と同じく3扉転クロの新型車=3000形によって置き換えられつつあり (とくに西鉄3000形の場合は「走るんです」ボディかよ……と鬱になります)、国鉄→JRに対抗する都市間連絡鉄道として発展してきた阪急と西鉄が、同じような車両を同じ時代に投入しているような気もします。まぁ西鉄2000形の場合は、特急運用の第一線を8000形に譲って3扉化されて久しく、阪急6300→9300系の交代劇と同列には論じられないのかも知れませんが (^^;)、いずれにしても昭和50年代の私鉄図鑑を華々しく飾り、かつての鉄道少年たちの心を奪った優等車両たちが、こうして同時に消えて行くというのは……本当に悲しいことです (T_T)。
 ところで、そんな西鉄2000形も、2年前の福岡出張の際にバッチリ記録しました (時間が経つのが早過ぎる……)。この時点では既に3000形が数両登場しており、2000形にも廃車が発生していましたが、ラッシュアワーであればそれなりの密度で運用に入っており、割とカット数を稼げたものだ……と記憶しています。



 3扉化されてからの2000形は、転クロそのものは維持されていることを活かして、特急に次いで都市間連絡の重責を担っている急行運用に積極的に入っており、今でも西鉄福岡 (天神) と花畑のあいだでは、粘りさえすれば必ず2000形に乗ることが出来るはずです (余程運が悪くない限り)。そして一歩車内に入ってみますと……近未来的な仮面ライダー顔 (?) のマスクの印象とは裏腹に、5000形と同じく「国鉄103系と小田急5000形を足して2で割ったような車内デザインと走行音」が待っています (*^^*)。そして……5000形は今後も使うことを見越して車内の化粧板交換などが進んでいますが、今や天神大牟田線最古参となってしまった2000形は、既に廃車を前提としているためか、登場時以来 (?) の古びた車内となっており……それがまた1970年代へのタイムスリップを誘うことでしょう! (^O^) もちろん、手を加えていない車内は廃車が近いことと隣り合わせでもあり、複雑な気分になることも確かです……。
 そんな2000形には、2年前の時点ではいくつかのスペシャルな運用がありました。その一つは天神発太宰府行の急行! 確か天神を平日の朝9時過ぎに発車するものですが、太宰府線といえば二日市=太宰府間の機織り運用がメインで、たまに5000形による天神直通の普通列車がある程度ですから、こんな2000形急行に乗って太宰府天満宮参拝なんて何とも洒落た話です (^^)。乗ってませんけど (^^;;;
 もうひとつは、8000形が朝の普通運用を終えて (朝夕ラッシュ時の特急・快速急行はロングシートの5000・6000形が使用されます) 日中の特急運用へと移行して行くはざまに運転される2000形特急です! 大牟田で三池の専用線を訪ねたのち、10時過ぎに暑さでフラフラになりながら西鉄大牟田駅に戻ってきたところ……何と目の前に2000形の特急が! \(^O^)/ もう疲れなんて一発で吹っ飛んでしまったことは言うまでもありません! その後天神まで約1時間……床下から激しくうなるモーター音に酔いしれながら、古びた転クロに座って流れゆく緑の田園風景を眺め、2000形の全盛時代に思いを馳せたのでした。
 嗚呼2000形特急! 出来ればまたもう一度乗りたいですが、今頃は3000形の出番となりつつあるのでしょうか……。