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地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

タイ・バンコクのパープルラインに乗る

2017-03-22 11:33:00 | タイの鉄道


 先日東急から、かねてから噂されていた (?) 新型電車・2020系の登場が発表されましたが、これはどう見ても、東横線サハ5576で試されていたサスティナ技術を東急が全面的に採用するものと言えましょう。そして正面のデザインは西武40000系や京王5000系と同じような流れなのだろうと言えるでしょうし (固定編成としての割り切り)、車内の基本デザインは6ドア車の代わりに挿入された新規製造サハのそれをベースとして袖仕切りを変えたものと言えそうですが、ともあれ個人的には、5000系の薄っぺらいハリボテ感を幾ばくかでも脱したものとして評価したいと思います。
 そんな矢先、サスティナ技術による4扉車の先行量産事例に乗って参りました (E235や京王5000の量産はこれから)。その舞台は、昨年8月に正式開業したタイ・バンコクのパープルライン! 東南アジア有数の大都会として今も拡大を続けるバンコクでは、当然のことながらバスだけでは大量輸送需要を賄うのは限界がありますので、現在かなりのペースで新線や既存国鉄並行路線の建設が進められているところですが、このパープルラインはBTSスカイトレイン、地下鉄、空港鉄道に次ぐ第4弾ということになります。
 個人的には普段、新線と新型車両には余り興味がなく、撮り鉄にも全然励まないところですが (^^;)、それでもこの開業間もないパープルラインに何故惹かれたのかと申しますと、線路インフラも車両も基本的に日本の協力のもと造られたという点にあります。要は、私もプチ・ナショナリストであることを免れないということでしょうか。もっとも、単に「どんなもんじゃい」という野次馬的好奇心から乗りに行ってみたという範疇を超えませんので、詳しい情報はいつもお世話になっております『西船junctionどっと混む』様のレポートをご覧頂ければと存じます!



 それはさておき、今回パープルラインに乗ったのは、約1週間にわたるミャンマー・タイ撮り鉄遠征の活動最終日。前日はタイ国鉄の日本中古車両放置車体を求めて往復500km強の長距離列車旅をして疲労困憊していたはずですが、朝練撮り鉄のあとの酷暑アワーにはパープルラインの冷房ガンガン車内に逃げ込めると思えば、最後の闘いのパワーも湧き出てくるというものです (笑)。というわけで、なかば毎年の儀式と化している、ホアラムポーン駅の食堂での焼き米粉とかき氷賞味を楽しんだ後、定時であれば11:40発 (この日は約15分遅れ)・スリン行き鈍行客レに乗りまして、バーンスーまでたったの5バーツで半鋼製ボックスシート客車のプチ旅を満喫しました。数十年前の日本製客車から、最新鋭の日本製電車への華麗なる (?) リレーですね、これは……(^O^)。
 バーンスーで下車し、駅構内と駅前広場の境目が判然としない (そのユルさがタイ♪) 中を進んで行きますと、ちょうど地下鉄の入口付近にバスを待つ人々の群れが佇んでおり、たまたま待ち時間ゼロで現時点での始発駅であるタオ・プーン駅への無料連絡バス (改めて紹介します) が到着~。数分間乗ってタオ・プーン駅に着きますと、ここは地下鉄との乗り換え駅となるため巨大な構造で、しかも概ね出来上がっている地下鉄ブルーライン (バーンスーから一気に地上、そして高架へと駆け上がってきます) との乗り換えも十分考慮されているようですので、今後地下鉄が延伸開業された後の真価に大いに期待が出来ます。
 しかしまぁ……現時点のパープルラインは他の大量都市輸送路線と切り離された状態であることは否めず、運賃も全線で29バーツということで、バスと比べれば高いことから、とりわけ日中は閑古鳥状態……。土日は約半額の15バーツという出血特例措置が慌てて追加され、地下鉄ブルーラインの延伸まで続くようですが、実際不便ですのでどうしようもありません……。とはいえ逆転の発想をとれば、滅茶苦茶空いている今こそ乗り鉄のベストチャンスではあります (^^;)。
 そんなことを思いつつ、いざサスティナに乗車! 到着したばかりの電車は社内整備のためすぐに乗ることは出来ず、しばし待ったのち足を踏み入れてみますと……をを!明るい!涼しい!車体幅が広い!しかも「走るんです」よりは堅牢そうに見える! 走り出しても静粛快適そのもの! 良いじゃないですか、サスティナ……。そして全線高架ですので、まさにバンコクのベッドタウンとして躍進と変化を続けるノンタブリー県の様相を、大きな窓から高みの見物をすることが出来ます。
 というわけで、終点のクローン・バーン・パーイ駅まで、片道の所要時間は30数分といったところでしょうか、なかなか愉快な涼み旅を楽しむことが出来ますが、唯一最大の遺憾は「とにかく撮り鉄しづらい!」ことに尽きます。何故なら、ほとんどの駅では島式ホームの両端が出入り口の階段になっているためです……。最も、かつ圧倒的に撮りやすいのはウォンサワン駅でしょうか。終点のクローン・バーン・パーイ駅も、引き上げ線から出て来る列車を超望遠で撮ることが出来ますが、ホーム警備員が「線路に近づきすぎる」と判断して笛を鳴らされまくる可能性があります (一応日本的感覚からは十分安全な位置で撮っていますが……)。また、『西船junctionどっと混む』様では絶妙な位置から沿線撮り鉄をされていますが、この建物に入れるかどうかは運次第と言えましょう~(それ以前に、日中は暑すぎて、私はそこまで歩いて行きたくないっす ^^;)。

 そういえば、パープルラインはさておき……
 バンコクの空港鉄道にこの4扉サスティナを大量投入して、3連なら4~5分間隔で運行せよ!!! (でもスワンナプームのホームドアを何とかしなけりゃイカンのだよなぁ~。鬱)
 空港鉄道、沿線民の通勤輸送も激増しているというのに、予備車を含めて計9編成しかないなんて終わってます……。その結果、客の集中によって運転間隔が崩壊する現象や積み残しが常態化……。しかも急行の運転を中止して格下げ改造した4編成は、椅子がメッチャ座りにくいだけでなく、最早使われる見込みのない荷物室1両を未だに旅客用に改造しないのは全く以てワケワカラン……(とりわけスワンナプーム行の場合、先頭車の停止位置は3連と荷物車つき4連で同じであるため、せっかく早めに駅に来て先頭車の位置に並んでいても、結局移動を余儀なくされるという……。そういえば、バンコクの地元客はそこらへんを100%理解して、結局2両分のドアの前にしか並ばず、これがまた混雑激化の原因に -_-;)。これも全て、シー○ンスの口車に乗せられて、使えなさの極みな2扉車を買わされてしまった結果というものでしょう。

タイ国鉄のオンライン予約お試しの記

2017-03-05 00:00:00 | タイの鉄道


 今度のミャンマー・タイ訪問のうち、実質活動時間が2日間のタイ滞在では、うち1日を使ってキハ28・58の放置車体を訪ねることにしたのですが、出来れば高速バスではなく列車で訪ねようと思っても、バンコク到着後すぐに翌日の長距離列車の指定券を確保出来るかどうか微妙なものがあります。そんな矢先、タイ国鉄にネット予約システムが導入されたということで、大喜びで購入を試してみました♪ ネット記事を見る限り、タイ国内では「今どきいろいろな物事が手数料抜きでネット予約でき、しかもチケットレスも可能であるというのに、何故タイ国鉄に限って言えば指定券1枚あたり30バーツの手数料が必要で、切符をプリントアウトして持参しなければならないのか」という不満の声が上がっているようですが、自宅にネット予約のインフラを持ち2等車以上の車種を余裕で利用できる中間層にとっては、30バーツの手数料など本当に安いものだと思うのは私だけでしょうか?



 というわけで、簡単な手順を……(英語版を利用出来ます)。
 (1) 公式HPのトップから、予約サイト『Thairailwayticket.com』 に進み、利用者登録をします。その際、パスポート番号が必要です。
   (https://www.thairailwayticket.com/eTSRT/)
   ※なお、利用者登録をしなければ、車種選択以降の画面に
   進むことはできません。
 (2) 北本線・東北本線・南本線の別をクリックしたのち、乗りたい区間と月日を選択します。
 (3) 座席に余りがある乗車希望列車を選択すると、車種が表示されます。売り切れの車種はグレーで表示されクリック出来ませんので、残りの車種を選択します。
 (4) 座席は自動割り振りと自己選択のいずれかを選べますが、ヲタなら普通は自己選択を選ぶことでしょう。しかしどうやら、全ての余剰席が表示されるわけではなく、とりあえずコンピュータが空席のうち2~3カ所 (窓側と通路側) をチョイスして表示するだけですので、実は選択の幅が非常に狭いです (-_-;……一旦購入を止めて、改めて時間をおいてアクセスしたところ、別の空席が表示されましたので、どうやらそのような仕掛けなのだろうと推測……)。また、この座席選択画面はしばしばエラーを起こしますので (-_-;)、時間を開けてやり直せば大丈夫です。
 (5) 座席が決まればあとはカード決済。カード情報の記入は普通の通販と全く同じ要領です。
 (6) カード決済後、めでたく購入手続き完了……ということで、切符の画面がポップアップ表示されます。また、メールでも送られて来ます。そこで、この券面を印刷して乗車時に必ず持参することになります。(断じてチケットレスではありませんので注意!)
 以上、全般的な使用感は、座席選択でたまにバグが起きてやり直しになるのを除けば総じて快適です。予めタイ滞在のスケジュールが決まっていれば、鉄道利用時には鬼に金棒と言えましょう。バンコク~チェンマイ特急13・14レの24系シングルデラックスが毎日運行されていた時点で、このシステムが導入されていれば良かったのになぁ~と思うのは私だけではないでしょう。
 ※画像は、今回切符をゲットしたウリナラ大宇製DC特急です (^^;

タイ国鉄の美しき旧塗装罐(前国王哀悼)

2016-10-14 00:00:00 | タイの鉄道


 タイで第二次大戦の直後から一貫して君臨してきたラーマ9世・プミポン国王が逝去されたとのこと。プミポン国王の治世はタイの安定と発展の歴史であり、しばしばタイを見舞った混沌もプミポン国王の絶妙な立ち回りによってその都度緩和され、タイ国民から極めて絶大な尊敬を集めてきたのは否定しようもないところです。異国の鉄ヲタながらも、タイの鉄道と街歩きを楽しんだことがある者として、タイの皆様に心よりお悔やみ申し上げます。



 そしてプミポン国王の時代は、泰緬鉄道C56や戦後製D51タイバージョンなどの日本製のSL、そして大量に製造された日本製客車&日本ノックダウン客車や東急車輌製DCの時代でもありました。電気罐は欧米の席巻するところとなりましたが、プミポン国王の治世=日本的雰囲気の車両が圧倒的に幅を効かせる時代でもあったと言えましょう。この先タイという国がどのような方向に向かうのか、政治社会経済、そして鉄道といった側面において不透明なものがありますが、タイ国民と日泰関係にいっそうの幸多きことを祈りまして、美しい旧塗装罐が牽引する客車列車の画像をアップしておきたく存じます。
 そう……過去2~3回のバンコク訪問時に撮影したタイ国鉄画像やバンコク市内バス画像が全然レタッチ出来ておらず、どうしたら良いか途方に暮れた状態です (滝汗)。少しずつレタッチして備忘録的にアップして行かなければ、相当ヤバいことになってしまう……。また来年3月には、ヤンゴンの落花生。様を表敬訪問しつつ、タイ国鉄鈍行日帰り旅を楽しみ、残り時間が短いホアラムポーン駅を愛でたいと思案しているところですので……(まだ航空券は買ってない)。

タイ国鉄激変前? (7) 旧型客車

2016-08-10 00:00:00 | タイの鉄道


 二等座席車BSC.94。1957年近車製。(以下Wikipediaによる)



 三等座席車BTC.321。Wikiでは1963年日車製とありますが、53年では?



 電源荷物車BFV37。1950年製。優等列車に超年代物……。



 食堂車BRC10。1955年ベルギー製。
 欧風客車がタイ国鉄で多数派となる可能性もあったのでしょうか?

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 日本企業連合が中心となって建設し、車両も納入されたタイ・バンコクの「パープルライン」が、このたび無事正式に開業した旨が伝えられており、さらに既存国鉄線に沿って建設されている「レッド・ライン」も日本勢が車両の納入と保守をする計画であるなど、日泰両国のインフラ合作が着々と実績を積み重ねつつあるところです。しかし、ボロ車両趣味の立場としては、心はここに非ず……(勿論、次回のバンコク訪問時には乗ってみたいと思いますが、撮れそうな場所が無いんですよね……)。
 というわけで、去る3月に撮影した客車形式写真のうち、JNR10系客車風車両が大量増備される前の世代にあたる旧客的車両の画像をアップしてみましょう。とくに、タイ国鉄の久々の新車となる中国中車・長春製ステンレス客車が、今年の秋から特急列車を中心とした運用に入る予定といわれ、既存の車両にどの程度玉突きの影響が生じるか懸念されるところですので……。
 1960年代前半までに日本で製造され、今や骨董級としか言いようのない雰囲気の客車が、かくも当たり前のように日々長距離優等列車に組み込まれているのは、世界広しといえども最早タイとミャンマーぐらいのものですが、ミャンマーの場合は路線によって「たまに当たる」というレベルであるのに対し、タイの場合は日常的に多くの快速列車に組み込まれているというのが驚きです。他にも、恐らくベルギー製・台枠丸見え欧風客車も、食堂車や荷物合造車などでごく少数が健在です。しかし、既に車齢50年を過ぎたこれらの客車は、この秋以降どうなるか不明ですので、引き続き注意して線路脇ウォッチに励む必要がありそうです (……ただ、私はバンコク在住ではなく、そんな芸当は当然出来ませんので、是非バンコクに赴かれたお暇な方の悉皆調査に強く期待したく存じます~)。とりあえず、最初から3等座席車として製造された車両、もしくは3等座席車に改造された車両であれば、もうしばらく安泰だとは思いますが……。

タイ国鉄激変前? (6) 10系風優等客車

2016-06-04 12:00:00 | タイの鉄道


 なるべく大きめにした窓がズラリと並び、実に優雅で圧倒的な雰囲気の2等座席車。元は1・2等合造だった? (BSC 1002)



 こちらは2・3等合造車。2等部分の窓が、上掲の車両よりも小さいのが特徴です。ウボン行き快速に連結。(BST 1008)



 オロネ10のタイバージョンと言って良い、優雅極まりないプルマン式2等寝台車。今後が危うい筆頭車種? (BNS 1054)



 一目瞭然の食堂車。チェンマイ行きなどは白人観光客であふれ、ナイトクラブと化すとか……? (BRC 1018)

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 かねてから出る出ると言われていたタイ国鉄の中国製・新型冷房客車は、駅にも完成予想図ポスターが貼られていながら全く現れる気配がなかったものですが、ここに来てネット上にて、中国中車長春で製造されたばかりのステンレス客車が営口港に運び込まれ、船積みを待つばかりとなっているシーンが出回るようになり、ついに来るものが来た……と感じております。現在タイ国鉄優等列車の主力となっている24~25m級の1・2等ステンレス客車も既に登場から20~30年経ち、決して新しいとは言えない中、既存のビードプレス付きステンレス客車の裾絞りボディの雰囲気を保ちながら、そこに中国25T系的な雰囲気も盛り込んだ新型客車は、客観的に言ってかなり美しく、客車として必要充分な機能を備えているものと思われます。
 というわけで、今後一斉に大量新造された新型客車がタイに到着したあかつきには、果たして新型客車単独で、増発分として用いられるのか、それとも非冷房の日本製・日本ノックダウン客車の置き換え用として用いられるのか、いよいよ気になるところですが……もし後者であれば、今日アップした日本10系風軽量客車の優等車は、来年の今頃には大きな駅の廃車置き場の新たな肥やしとなっているとしても不思議ではありません。個人的には、中国製新型客車はあくまで増発分として用いられ、今しばらくは日本風の非冷房客車と共存して欲しいものですが (運賃も全然違うでしょうし)、果たしてどうなることやら……。