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地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

近江鉄道EL特別イベント (2) ED14 1

2017-12-20 01:45:00 | 保存・園内・特殊車両


 近江鉄道の古典電機のうち凸型のED31は、これはこれで古式蒼然ぶりが何とも言えませんが、箱形でひときわ本線牽引機らしさが感じられ魅力的なのがED14と言えましょう。ED14は4両が現存しますが、2〜4号機は傍目にも状態がイマイチで、最も状態が良い1号機が有蓋貨車2両を従え、車扱貨物時代を彷彿とさせていました。



 それにしても、ED14 1といい、ED31 3といい、こんな感じでキレイな状態 (?) を保っていること、解体順序は最後となり、もう一度「本当のさよなら」撮影会でもないものかと思ったりします。しかし、解体すると宣言して撮影会をするということは、一気にまとめて解体することで予算も安く済ませるという意図も背後にあるのかも知れません。というわけで、他の車両が解体されてしまった後、広くなったミュージアム区画の中で、例えば現役の電車や220形などと並べての撮影会などないものかと思うのですが、果たして……?

近江鉄道EL特別イベント (1) ED31 3

2017-12-17 00:00:00 | 保存・園内・特殊車両


 かつてセメントに石油・農産品……と様々な貨物を運んできた近江鉄道は、最早登録有形文化財級と言っても良い古典電機を大量に保有し、貨物輸送の廃止後も多くの車両が「魔境」の観のある彦根工場で保存されてきたほか、一部の罐は線路用の砕石輸送に動員されていました。しかし、可動車ですら老朽化の極みに達し、既に砕石輸送の主役は220形に譲って久しく、たまにミュージアム開館時には良好な保存状態でズラリと並んだところを拝むことも出来ましたが、最近では塗装の剥げも相当進み、果たして今後はどうなるのかと懸念する方も多かったことでしょう……。
 そしてついに近江鉄道は、やはり保存整備の負担は余りにも大きいことから、状態の悪い車両から解体処分することを決め、昨16日には現存罐10両が揃う最後の撮影会が彦根にて開催されました。個人的にはここしばらく、なかなか鉄するヒマがなかったのですが (ブログも放置気味で大変恐縮です)、京都出張・宿泊の翌日はまるまる予定に空きがあったことから、帰宅する途中、今年の初秋に歩いたばかりの中山道・江州ゾーンの思い出に触れつつ、近江鉄道でフィーバーすることにしたのでした。

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 というわけで、まずは京都から近江八幡まで223系に乗り、さらに800系 (元西武401系) の乗り心地とサウンドを小一時間楽しみまして、かつ車窓からはうっすらと雪化粧した近江の田園風景を眺めつつ、「あ〜、ここをずっと歩いたのだなぁ……」という感慨に浸ったのでした。その後は高宮で下車のうえ、しばらく彦根の古い街並みを散策し、ついに彦根駅の東西自由通路に達しますと……をを〜!居並ぶ電機にヲタが群がっている! そこで私も鉄ヲタモードに切り替わり (笑)、画面から人が消えた瞬間にババババッ!と撮りまくりつつ、これまで何度も訪れたEL天国・近江鉄道ミュージアムも、今回を最後に一大転機か……という感慨がこみ上げました。
 そこで今後しばらくシリーズで、寒空の彦根でフィーバーした記録をアップして行くことに致します (中山道歩き鉄の最終ランナーである京阪800系はしばらくお預け。^^;)。まずは、黄ホキを従えたED31 3号機の雄姿です。今回、ED31のうち状態が良い4号機は汽笛・ブレーキ体験車としてヲタが群がり続けていたいっぽう、3号機はこのようにパン上げ+ホキ2両の「最晩年・工臨スタイル」を披露しており、「来て良かった!」と強く実感したのでした……。

木曽路歩き鉄 (7) 奈良井のC12 199

2017-08-29 12:00:00 | 保存・園内・特殊車両


 中山道の奈良井宿には、木曽谷の森林資源に関連したもう一つの保存車両として、かつて木曽福島に所属し木材積み出し駅での入換に従事したC12 199が現存しています。位置的には、道の駅の脇にある森林鉄道のDL・客車と異なり、宿場南西の踏切に隣接した駐車場の一角に置かれ、往年の林業を支えたシンボル的存在としてピカピカな状態を保っているのが素晴らしい! しかも奈良井で一泊した場合、早朝の散歩のついでに清々しい空気の中で心ゆくまで激写出来るのも素晴らしい! 日中はいつでも、観光バスや自家用車で乗り付ける観光客が周囲に寄りついていますので……。



 そんなC12 199、C12としては珍しくデフを装備しているのがますます素晴らしい! 個人的に「C12というのはどうも小粒すぎる見てくれだよなぁ~」と思っているのですが、デフが両脇に設置されているだけで、ダンディーに引き締まった見映えになるように思います♪
 もっとも、木曽福島所属の入換機は、現役当時正面がゼブラ塗装だったようですので、この現状は完璧な姿ではないとみることも出来そうです (それとも、この199号機はゼブラ塗装ではなかったのでしょうか?)。そこらへんはまぁ、ホビセンカトーの京都店で特製品として売られている木曽谷シリーズのSLで楽しんでみることにしましょうか……。去る8月上旬の「鉄道模型コンテスト」にて、京都店特製品として陳列されていたゼブラ塗装C11の姿にクラクラしてしまいましたので (危険すぎる誘惑……^^;)、いずれC12 199のデフ付きゼブラ版が発売されようものなら、必ず御布施させて頂きます……(^^;;
 え……既にC12 199はマイクロから出ている? いえいえ、マイクロのC12はミョーなプロポーションのようですので……(^^;)。

木曽路歩き鉄 (6) 奈良井の林鉄車両

2017-08-21 18:00:00 | 保存・園内・特殊車両


 先日、如何にもテレビ東京らしい安上がりな企画として (?)、芸能人がリレー形式で中山道 (熊谷~軽井沢) を歩くという番組が放送されましたが、自分が既にスタコラ歩いたところを出演者がヒーヒー言いながら歩くのを眺めるのは実に面白かったです。「をいしょこたん!高崎で真っ昼間ウダウダしていて、夕方になって本格的に歩き出すとはどういうこっちゃ!」「把瑠都関に碓氷峠の刎石坂を登らせるのは企画として鬼畜過ぎる……」などと、画面に向かってツッコミを入れながら (←キモッ!)。
 そんな中山道、明治半ば以降の鉄道の開通、そしてここ30~40年はロードサイドショップの発達によって衰退が進んでいるのは否めず、宿場によっては火事によって跡形もなかったりします。木曽路の場合、上松は火事に見舞われて以来フツーの昭和の街並みですし (それはそれで将来「昭和遺産」になるでしょう)、贄川・宮ノ越・野尻は衰退著しく、単に旧家が立ち並ぶ通りに過ぎなかったりします。しかし奈良井については、鳥居峠手前ということで多くの旅人が宿をとり、それゆえに「奈良井千軒」と呼ばれるほど繁栄を極めた結果、昭和40~50年代になっても往年の建物が数多く残り、今では街並み保存活動を通じ見事な観光地として復活しています。



 というわけで、奈良井駅は通常普通列車しか止まらず、辛うじて特急待避のための副本線を備えつつも基本的には無人ですが、観光シーズンには特急「しなの」が臨時停車します。371系がJRC引退前の最後の花道を木曽路で飾った際にも、奈良井が終点・折返し駅となりました。
 そんな奈良井にこのたび泊まったことで、これまでゲットしていなかったマイクロの371系 (シングルアーム車は模型店に大量?在庫中)をゲットしようか、真剣に悩んでいるところです。I門の叩き売りセール対象品になるのを待つべきか?? (^^;
 それはさておき、最近は奈良井を訪れる観光客のほとんどが車や団体バスを利用しており (新宿~木曽福島間の高速バスは一日2往復で、川を挟んで宿場と反対側の国道19号線に停まるため、使い勝手が悪いと思われます)、そのために道の駅が整備され、線路と奈良井川のあいだの相当な面積が駐車場となっています。ただ、実はこうした道の駅用地は、かつて木曽森林鉄道ネットワークの一端を構成していた黒川線の土場=貯木場を転用しているようで、道の駅整備にあたっては単純に遊休地を利用しただけだったのでしょう。
 そんな道の駅の片隅に、当時のよすがを偲ぶ存在として、加藤製ミニロコと客車、そして運材台車が保存されています。そして、斜光線が何とも絶妙なタイミングで到着しましたので、余りにも素晴らしい見映えに思わず激写しまくりでした♪ 塩尻駅から延々と歩いて来た一日の最後にこんなシーンを拝めれば、疲れも何処かに吹っ飛ぶというもので、夕食時のビールが最高に美味かったことは言うまでもありません。
 保存状態については、果たして良いのか悪いのか……。一応極度の荒廃と呼べるほどではない思ったのですが、後日いろいろググってみますと、2013年に晴れて道の駅脇に移設されるまでは、中央線の線路脇で荒れるに任せた状態だったとか。このような位置に移ってきた以上、今後は時折補修が加えられ、永きにわたって林鉄の往年の繁華を伝えるよすがとなることでしょう。


 左側面に「B型王営」とありますので、B型客車であるのは確かだとして、王営=王滝営林署ということで、もしかすると奈良井での生え抜きではなく、上松を起点とする本線格で活躍していた車両を後に搬入してきたのかも知れません。



 運材台車。伐採した材木そのものを台枠として長大編成化し、山に戻るときには台車のみを連結して短い編成になるという、最低限の簡素なスペックです。

墨東東武散歩2017夏 (1) SL大樹記念

2017-08-11 00:00:00 | 保存・園内・特殊車両


 一見のんびりとした保線基地の昼下がり。



 保線用車は森林鉄道と似た味わいがあると思うのは私だけ?



 そして何と、SL大樹運行開始記念ステッカーが!(笑)



 しかし、普段ろくに注目されない車両にこんなに貼っても……(^^;

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 昨日は、東武がかねてから準備をアピールして来た鬼怒川線のSL「大樹」の正式運行が始まり、下今市も鬼怒川温泉もとんでもない人出で賑わったようで何よりです。そんな中、たぶん東武ヲタのほとんどは鬼怒川線に釘付けになっていると予想されたことから、お盆休みシーズンながらも生憎の曇り空をも活かすべく、久しぶりに東武の北千住以南を訪ねてみました。
 すると何と!夜間しか動かず、ろくに注目されるはずのない保線用車にも「大樹」のステッカーが! 東武のSL運行に賭ける意気込みが伝わって来るというものです。しかも、保線用車でも今や消えゆく8000系色の車両にも貼ってあったのは、なかなか嬉しい一幕でありました♪