

弘文天皇賜賦懐風藻之貳首
侍宴
皇明光日月帝徳戴天地
三才並泰昌萬國表臣義
述懐
道德承天訓塩梅寄真宰
羞無監撫術安能臨四海

懷風藻
宴に侍す 大友皇子
皇明、日月と光り、
帝徳、天地に戴つ。
三才、並に泰昌、
万国、臣義を表す。
意味:
天智天皇の威光は、日月の如く光り輝き、
帝の徳は、天地に満ちている。
天と地と人は、共に泰らかで栄え、
周辺の国々は、皆臣下となる礼を表す。
備考:天智七年正月の宴席での詩。
述懐
道徳、天訓を承け、
塩梅、真宰に寄る。
羞づらくは 監撫の術無きことを。
安んぞ能く四海に臨まん。
意味:
政の道徳は、天の教えを承って従い、
その味加減は、天の主宰に頼るものだ。
恥ずかしい事に、私には諸国を監督し、民を安泰に導く術を持たない。
どうしたら、四海中の天下国家に君臨することが出来ようか。

藤下若宮八幡神社
