新古今和歌集の部屋

唐詩選画本 送韋評事 王維 蔵書

      おくるいへうじを       おうい
   送韋評事   王維
ほつしてをつてしやうくんをとらんとゆうけんをしやじやうはしらしめてむまをむかふきよゑんに
欲逐將軍取右賢沙塲走馬向居延
はるかにしるかんししやうくはんのほかうれいみるこしやうらくじつのへん
遙知漢使蕭關外愁見孤城落日邉
こんとこなたはへんさいのたいしようをあとをおつて右けんおゑひすの大将をとりこにしやうとおもつていさ
みすゝんてきよゑんの方へむけおもむかるゝなにのやうすもしらすきしやうにしていかるゝかはるかにせうくはん
おたりへゆきてこしやうのくれかたにはものさびしくこきやうの事ともをおもひ出されたならはあわれ
にうれいていらるゝてあろふなか/\はしめいさむたやうにはあるまい。くわしくは掌故にあり。
 
 
 
 
 
 

 韋評事を送る
         王維
将軍を逐ふて右賢を取らむと欲し、
沙場に馬を走らせて居延に向かふ。
遥かに知る、漢使、蕭関の外、
愁へて見む、孤城、落日の辺。
 
 
意訳
将軍の後を逐って匈奴との戦の中で右賢を捕らえようとして、
君は砂漠に馬を走らせて居延に向かう。
遠くに居ても、君の事が分かる。漢の使者として、遠く蕭関の外にいて、日が沈む向こうの曠野の孤城を愁いて眺めているのだろう?
 
 
 
※韋評事 不詳。評事は、犯罪裁判の事務官。
 
 
※右賢 右賢王。匈奴の宰相の役名。
 
 
居延 漢の武帝のとき、匈奴に対する最前線
 
 
蕭関 中国の寧夏回族自治区南部、固原県の東南にあった関の名。関中四関の一つで、長安から西域への要衝にあった。
 
 
 

唐詩選畫本 七言絶句 巻三

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