ここんところよく実家の夢を見る。
朝起きたときに、そこが実家だと勘違いするのだ。
多分だが、実家が同じマンションの中の別の部屋に引っ越すので
あのマンションが出来てから18年ぐらい住んだ部屋がなくなる
というのがショックなのだろう。
3歳の時に完成してから独り立ちするまでずっと住んでいた部屋
だからな、まさに「実家」である。
親父たちが部屋を替わってしまうと元我が家は、まあ誰かに貸す
のだろうけれど、それがやはり何となく許せないような悲しいよ
うな感じなのかもしれない。
かと言って私たちが借りると言っても、お引越しのお金が無いし
今住み慣れたこの家も捨てがたいからなかなか難しいのだ。
朝起きてふと、部屋の方向が訳分からなくなる。
実家の間取りと今の家の間取りがゴチャゴチャなのだ。
で、あれ親父は?と思って、ああ実家じゃないんだと思い出すの
だ。
実家はより広い部屋が空いたのでそこへ移るわけだが、わたしの
実家はやはりあの204号室なのである。
実家でもあり青春でもあり、生まれ育った実家なのである。
別に引っ越す必要もないのにコロッと変わってしまうのは親父の
意見だろう、あの人はそういうところで薄情と言うか何も考えな
いからな。
わたしだって家族なのだから話があってもいいのだが勝手に決め
るから私は親父が嫌いなのである、いつもそうだ。
まあ、私は反対だから引越しも手伝わないし(とは言え同じフロ
アで移動するだけだが)今度借りる新しい方の実家には立ち入る
事もないだろう。
わたしの実家は誰かに借りられてしまって消滅するのである。
本日の種:リコーCX1