赤穂沖の播磨灘で近年、アサリの漁獲量が激減している。今年は約二十五人が四月十五日から漁を始めたが、不漁のため例年より約四カ月早く五月十四日で打ち切った。総水揚げ量は過去十年間で最も少ない三・三トン。漁業関係者は台風で海底の状態が変化したり、貝類を主食とするナルトビエイの増加が一因と推測する。赤穂市漁協などが専門機関に調査を依頼するなど、原因解明に乗り出した。(斎藤雅志)
ある漁師(75)は「四十年以上漁をしているが、こんな不漁の年は初めて」と嘆く。
漁業関係者によると、赤穂では一九九八年十月の台風で、千種川から大量の土砂が海に流れ込んだことなどで、翌九九年にアサリの漁獲量が激減した経緯がある。また、有明海で急増し問題化したナルトビエイが近年、瀬戸内海でも増えているという。
こうした中、赤穂のアサリの漁獲量は、二〇〇三年=二十二トン▽〇四年=六・九トン▽〇五年=三・三トン―と減少し続けている。
赤穂市や同市漁協などでつくる市水産振興研究協議会は、今年から本格的な原因究明に乗り出し、業者に委託し、六月から水質と底質の調査を始めた。
市漁協でも、漁場の百メートル四方に高さ約二メートルの網を張り巡らせ、外敵の侵入を防いだ上、アサリの生育状況をチェックしている。
県立水産技術センター(明石市)は「アサリの減少は全国的な傾向で、原因はまだ分かっていない」といい、関係機関と連携し原因調査を進めるほか、本年度から、アサリの養殖技術の開発にも着手する。
赤穂市漁協の水漏進副組合長は「漁獲量増を目指し、根本的な解決策を見いだしたい」と話している。
神戸新聞 2005年7月6日
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ある漁師(75)は「四十年以上漁をしているが、こんな不漁の年は初めて」と嘆く。
漁業関係者によると、赤穂では一九九八年十月の台風で、千種川から大量の土砂が海に流れ込んだことなどで、翌九九年にアサリの漁獲量が激減した経緯がある。また、有明海で急増し問題化したナルトビエイが近年、瀬戸内海でも増えているという。
こうした中、赤穂のアサリの漁獲量は、二〇〇三年=二十二トン▽〇四年=六・九トン▽〇五年=三・三トン―と減少し続けている。
赤穂市や同市漁協などでつくる市水産振興研究協議会は、今年から本格的な原因究明に乗り出し、業者に委託し、六月から水質と底質の調査を始めた。
市漁協でも、漁場の百メートル四方に高さ約二メートルの網を張り巡らせ、外敵の侵入を防いだ上、アサリの生育状況をチェックしている。
県立水産技術センター(明石市)は「アサリの減少は全国的な傾向で、原因はまだ分かっていない」といい、関係機関と連携し原因調査を進めるほか、本年度から、アサリの養殖技術の開発にも着手する。
赤穂市漁協の水漏進副組合長は「漁獲量増を目指し、根本的な解決策を見いだしたい」と話している。
神戸新聞 2005年7月6日
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