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地上の“海”でトラフグ育成 栗原に大規模養殖施設

2005年08月18日 19時47分16秒 | 漁業[Other News]
 宮城県栗原市築館の丘陵地に、陸上では国内最大のトラフグ養殖施設が完成した。農業生産法人「高森ファーム」=大場一豊社長(55)=が、同社の敷地内に大型の水槽を設けた2棟を建設し、養殖を始めた。来年夏には約4万匹を出荷する。大場社長は「栗原をトラフグの一大生産地にし、フグの食文化も根付かせたい」と意気込んでいる。

 トラフグの養殖は、沿岸部で行う海面養殖が一般的だが、最近は「内陸養殖」の技術開発が進んだ。大場社長が導入したのは、場所を選ばない「閉鎖循環式陸上養殖システム」。

 養殖施設はそれぞれ約1000平方メートル。各棟に170トンの水槽二つが設けられ、一つの水槽で約1万1000匹のトラフグが養殖できる。
 稚魚2万2000匹は既に長崎県から購入し、8月下旬にさらに2万2000匹を仕入れる。約9センチの稚魚は一年で30センチ、1キロほどに成長し、出荷が可能になるという。

 ろ過した海水の温度を一定に保ち、スクリューによる流水でトラフグを運動させて身を引き締める。閉鎖した環境のため病原菌混入の心配がなく、薬品も不要。大場社長は「安全で安心。海面養殖特有の日焼けなどがなく、身がきれい」と説明する。

 技術を開発したメーカーによると、陸上養殖の利点は(1)冬場の海水温に影響されず、成長が早い(2)肉質が良い(3)管理しやすい(4)出荷できる割合が90%と海面養殖より高い―などだという。
 使用電気量を通常の4分の1にするなど低コストを実現させ、採算が取れるめどがついた。メーカー側は「陸上養殖はブランド品として売り出せる。設備的には国内で最大規模だ」と話す。

 大場社長は「将来は養殖規模を20万匹ほどの施設にし、年中出荷できるようにしたい」と夢を膨らませている。

河北新報 2005年8月13日

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