夕飯づくり一年経過
とうとうと言うか 遂に一年が過ぎた。
夕飯づくりだ。夫婦二人になってからは、気まぐれに何度か やったことはあるが、今回は、ほぼ毎夜作り続けた。実は、大手スーパーの顧客プレゼントに応募した妻が 手に入れたのが「圧力なべ」だったというのが、ことの始まり。 かつての仕事柄、新しい機械モノについては、口も手も出すことから、この「圧力なべ 」にも興味半分という感じで、第一作目を担当した。取説を読み、レシピ冊子から手持ちの食材で すぐ出来そうなものを選んで、下ごしらえ、うちなべに入れセットし、スタートボタンをオン。数分間の加圧の後、三十分程度で出来上がった。 翌日からは妻に引き継ぐはずであったが、どうしたことか、「レシピ集をひと通りやってみるよ」と口に。「美味しかった」と言われたからでも鍋が気に入ったわけでもない。が、あれよあれよで一年経ち、この後も引き継ぎ時期は未定だ。新たに分厚いレシピ本を買ったり 時には食材選びに妻と出掛けるという有り様、そんな自分に苦笑いしている。調理と言っても、下ごしらえをするぐらいだが、レシピの表記に戸惑うことも。「かえし」や 「少々」「適量」と数値のないものもにも慣れてきた。よく登場するローリエ、はじめ聞く名前の調味料、その意外さに ちょっと楽しくなったりしている。さて、いつまでやるのか。永遠か。 (投稿原稿・毎日新聞「男の気持ち」)
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