
著者は,「にぎやかな過疎」とは「過疎地域にもかかわらず、にぎやか」という,一見矛盾した印象をもつ農山漁村のことだとしています。
それは著者の思いだから否定はしないけど,「はしがき」を読み進んでいくと,「山村は消滅しない」などという本を出していることがわかります。
これは「地方消滅論」への反論だそうです。
農村は試行錯誤をしながら内発的な発展に取り組んでいると言いたいことはわかるけど,その程度で地方が,そして農村がにぎやかになるわけがない。
もっと現実を見るべきです。
著者は地方への移住が素晴らしいことだと書いていますが,それは単なる日本国内でのパイの奪い合いです。
根本的な解決になりません。
一部の農村が一時的に「にぎやかな過疎」になっても,このままでは日本人が0人になることは確実なのです。
2050年には1億人を切って9500万人と予測されています。
わずか25年で25%も減るのです。
算数ができる人なら,日本が消滅する日の計算ができますよね。