--Katabatic Wind-- ずっと南の、白い大地をわたる風

応援していた第47次南極地域観測隊は、すべての活動を終了しました。
本当にお疲れさまでした。

アンテナ島清掃

2006-10-17 | 南極だより・作業
忘れそうなくらい昔の記事「OKルート」を昨日アップしました。
この記事の本日の出来事などに「海底堆積物調査OKルート掘削は終了したらしい」と書いてありました。
昨日、橇が帰ってきているのに気づきました。
終了したのですね。
お疲れ様でした。
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2006年10月16日(月)曇りのち晴 

朝は天気が悪く、予定されていたペンギンセンサス用のルート工作が延期された。
時間が空いてしまったので、午後からアンテナ島の清掃に参加した。
#ペンギンセンサスに行く気満々だったので
#午前はアンテナ島清掃があることを失念していたのだ。
#すみません>みなさま。

アンテナ島の東側には使われなくなった雪上車を主として廃棄物がデポされていた。
それを回収しようというのが今回のオペだ。
夏場は重機や雪上車を島の頂上(といっても10mほど)まで上げることができなかったので、今の時期のオペとなった。
現在は島の北側、ネスオイヤ方面から雪上車で簡単にデポ地まで橇を引いてあがることができる。

清掃は安藤(浩)さん、永木さん@環境保全を中心として行われた。
昨日のミーティングでは参加可能人数が2人と作業が危ぶまれたが、蓋を開けてみれば人員は15-6名となり、2-3日の予定であった作業が一日で終わってしまった。

デポされていた廃棄物は相当深く雪に埋もれていたが、夏ほど苦労なく掘り出すことができたとのこと。
この日のためにS17からおろされてきたHIABも大活躍。
廃棄物の脇まで橇をつけられるので積載が楽なのだ。
またこれほどの人数がいれば多くのものが人力で橇に積載できてしまう。
回収した廃棄物は迷子沢に集積した。
参加した皆さんご苦労様でした。


#確かに廃棄物がたくさん。

-----10月16日本日の作業など-----
・CH4計15日定期メンテナンス
・アンテナ島清掃
・CO2, CH4, CO, O3濃度分析システムチェック
・コンクウィスキー配布
 配布後、瓶が割れた人が発生
 ウィスキーの温度膨張によるもの??
・海底堆積物調査OKルート掘削は終了したらしい
・日刊昭和執筆

<日の出日の入>
日の出  4:21
日の入  19:56
<気象情報>
平均気温-18.4℃
最高気温-16.6℃(1345) 最低気温-20.7℃(0318)
平均風速2.6m/s
最大平均風速6.4m/s風向S(2200) 最大瞬間風速7.9m/s風向S(2107)
日照時間 4.7時間

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昨日は、どうやら昭和基地WEBカメラ リアルタイム画像で作業の様子を見ることができたようなのです。
ふと見ると、カメラ1は真っ白。
どうやらズームにして一ヶ所を狙っている様子。
そしてそこには作業したようなあとがあったのです。
渡井さんに「カメラ1はどこを映しているの?」とメールをして、はじめてアンテナ島の清掃のあとだと言うことを知ったのでした。
見損ねてしまい、残念。

今までに、持ち込まれた雪上車や重機はいったい何台に及ぶのだろう?と考えたら、かなり気の遠くなることだということに気付きました。
日本に持ち帰っている数はそれほどではないようなので、かなりの数の雪上車がまだ昭和基地周辺にあるということなのでしょう。
すべて持ち帰るのには、どれだけの労力と時間が必要なのか。
かつては「回収する」ことを考えられるほど余力もなかったでしょうし、意識の高い時代でもなかったのだと思います。
気の遠くなるような作業に、時間をやりくりしながら多くの隊員さんが参加されているということが、とても頼もしく思えました。
お疲れ様でした。
帰るまでにも、まだこのようなクリーンアップ作戦があるのでしょうか?
ゴミ拾いなら、私にもできそうなので、手伝いに行きたいなぁと思ってしまうのでした。
しかし、アデリーちゃんがやってきたら、そちらにばかり夢中になり、足手まといになってしまいそうなので、自粛しておきます(その前に行くことができないですけど)。

この時期に雪上車を引き上げるのは、雪があるから楽だというのは何となく分かるのですが、どうして夏よりも埋もれていた廃棄物が苦もなく掘り出せたのかというのはちょっと謎でした。
どうしてなんだろう?

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