JAHPON LAND( Pucci )

スケートファニチャーやステンドグラス作品などJAHPON.comとして活躍する作家 土屋隆亮(プチ)のメッセージ!

INTO THE MILD 52

2011年12月26日 | INTO THE MILD
 おれは よくメディアの悪口を言ってしまう~と自覚しているんやけど、昨今の原発関連のブロパガンダや利権 出資関係からの問題で 流される情報を、鵜呑みにせず疑おう~って風潮が定着しつつある様子に対し ええ事やん、と思いつつも こうなるとメディアの大切さを唱えたくなってしまうワケなんや。
 高校生の頃 おれにとって情報とは宝物で 知りたい事が山ほどあったわけ。宝島 スタジオボイスや流行通信 等のカルチャー誌は勿論、特にスケートボードの情報が少な過ぎて 遂には 英語のスラッシャーマガジンを取り寄せていたくらいなんや。最新のボードデザインや大好きなブランドの広告は自由且つ斬新で 本物のTシャツを買う小遣いの無いおれは、広告欄の小さな見本の絵や写真を元に 更には実在しないTシャツを、ヘインズの3パックに ポスカで自力模写して偽物を作って着てたんや!それは仲間から 馬鹿にされ 笑われたり面白がられたりしたけど、ある日同級生に「おれにも描いてくれ」と頼まれて500円で引き受けた時、それが おれの人生初の仕事やったんやで!当時キースヘリングに夢中で誰にもバレない様に学校中にチョークで落書きする~っていう実験を続けていたおれ、文化祭で校門のデザイン依頼に答えた事で それまでの悪行が全てバレた~って形でグラフィティー行為の体験学習は終了した青い春!サンプリングによる再構築ポストモダンの勉強に於いて、パクリとパロディ、ポストモダンの微妙な違いを理解するには 思想的な側面も大きくて大変な時間がかかったわ。
 混沌化する現代美術の世界で それは「アートの文脈」なんて呼ばれ方をする歴史年表で、細分化する現代美術には何よりも大切なのが この時間軸だと信じているんや。「新しく見いだされた価値の提案」この「新しい刺激」にタイミングは絶対でしょ?最前線で模索していなければ偽物 あるいわ便乗と呼ばれてしまう世界!知らなかったでは済まされないルールは、結局自分自身の内側での厳しさ「美学」が主で 拘束力も逮捕もされない。
 この歴史年表こそが「メディア」全体であって、判りにくい事に美術手帳だけでは把握出来ない時代になってしまっているんや。まずメジャーとは何だ?って線引きから むずかしい!アンダーグラウンドを気取り好む人もいるし。全国誌でも 東京ばかりの内輪受けメンバーで引き立て合う雑誌も多い。テレビも視聴率も 本当の事なんてわからないんだから。「承知しました。が小学校で大流行」って同局が流し それを見て 遅れてなるか~と不安な子が流行る構図。韓流グンソク君の初来日の空港でのファンは 2,000円と軽食付きバスのバイトだったと言う事実!呼び水?に 今では本物の天然ファンが沢山でしょ、バイトからのファンもいるかもやし。広告代理店が仕組むビジネスがアートに含まれるか否かも 既に判らない時代。ADCからギネスまで 会員制集団でのネームバリュー。
 それでも少しでもプライドを持っているメディアはコンセプチャルなアイデアが関わる種類の物に対し「新しいか 既に有るか?」くらいは判断してくれるんや!より新しいニュースを正しく伝えたい習性も助けて 既に発表した事のある物に 似ている物を 発表したがらない。コストや会社の規模等の事情からスケートファニチャーの特許問題は このメディアのバリアーによって守って頂けているんや。おれには もう一つ「ドラえもんのステンドグラス」に代表される 「ARTとしての変わったステンドグラス作家」と言う この2つの見えない特許で二刀流なんやでぇ~90年代恥ずかしげも無くテレビや雑誌に活動した甲斐があったわ。
 「一般的に認めてもらえるだろうか?パクリと野次られはしないか?」こんなPOPな感覚が何かを発表する様な人には絶対必要な条件!そして その戦いの舞台こそが やっぱりメディアであって、おれの感覚では やっぱり紙。「歴史としての時間の感覚が曖昧なネット系メディアには 紙に印刷してしまう責任の重いメディア程の信用は生まれない」と思うんや。ネットのアーカイブ訂正なんて簡単やし 早くて手軽でも 大事なプレッシャーを背負っていないハンデは 文化を滅ぼすお手軽さに繋がる気がするわ。
 アートに関して、今「民芸」気分が おれのブームで続いている。誰でも手が届く 等身大の 正直な価格で 地道に続ける地味な商品。それらしい格好良いネーミングで企画されるファッション的な クリエイチブの れんじゅう と同じに扱われてしまうのは嫌や!単発アイディアでは無いしぶとさ!本当にこれで生活しています!「餅は餅屋で言う基本営業の餅」の部分が本当に大事だと言う事!とかくアーティストやクリエイターを気取る輩は 単価が安く面倒な小さな餅を普段作らずに 大きな鏡餅の制作依頼ばかりを求めるんやな!それは本来小さな餅を売る為のピーアール広報活動 だったりするのだが「ピーアールしかやらない 店構えしか無い 風船餅屋」が多いんや~これはすぐバレるもので みっともない!確かに開拓する分野の新しい商売に於いて ハッタリの大切さは勿論やけどね。かくいう おれの 変態的な立体ステンドグラスランプが売れまくった事なんて無いんだから~実際に商売になるのは 真面目に実用的な建築用の窓ステンドグラス依頼ばかり。だからこそ今 ストイックに小さな作品の 車のルームミラー用のステンドグラスペンダントをコツコツ作っています。これがまた売れるんや~そして追加注文に嬉しい悲鳴!歯を食いしばって頑張るのです。 
 時代は広告代理店が威張る世界、誰でも脳みそやセンスで稼ぎたがる それなりに楽では無いやろけど末端の制作役に比べたら 楽な役割とも言える。火星人の様な頭脳中心の腕の無い奴ら。正にピーアール広告ばかりを しかも代理でやるんやから どこまでも空洞な存在やね!ヒットの策略やキャスティング、デザインの力も認めるけど 人間としたら みっともない。うつくしくない。文明末路の人間~つるつるした画面をするするなで回し タップ?ボタンを押す筋力まで楽に楽にしようと進むテクノロズィー。「どうかタイムマシンが発明されませんように。眼を閉じるだけで十分です/二階堂」ああ!たとえ流行らずモテなくても、 おれの子供には人間らしい価値観、 原始人の様な感覚、意志を持った戦士に育ってほしいもんだぜベイベ~。