JAHPON LAND( Pucci )

スケートファニチャーやステンドグラス作品などJAHPON.comとして活躍する作家 土屋隆亮(プチ)のメッセージ!

車宅の人 8

2008年10月03日 | 車宅の人
 どうゆう訳か 二十歳の頃から 車の窓用に大事に用意してあったカーテンが有るんだ。おれの 訳の解らない 夢用の準備には 我ながら驚き、呆れるよ。
 1996年 軽トラの荷台に小屋を建てた時にも そのカーテンは活躍したんだ。実家の犬小屋になる時に外して 又 眠らせ、次に登場したのは 2000年 宅配屋根付三輪スクーター キャノピー の荷台に 小屋風の箱を作った時、やっぱり雰囲気で そのカーテンを付けた。
 ドイツから来た中古のキャンピングカー なので 既に前オーナーの、ちょっとした工夫や 青と黄色の派手なカーテンが付いてたんだ。「この色は無いな~端切れ布で仕方無かったのかな?」カーテン作んなきゃ~ぁ つった時! あ~っ おれカーテン持ってるわ!と思い出し、おもちゃ箱を漁って引っ張り出して来たんだ。
 サイズも雰囲気もピッタリで、この為にあったんだ~と 本気で感動して 暫らくジ~ンとして 何もしない時間を過ごしたんだ。
 カーテンの柄は アンティークのポップな総柄プリントで、いつまで見てても飽きない程 憧れの、小さな丘の農場のイラスト!畑に野菜やら、牛やニワトリ 動物たち、風車小屋~遠くに カワイイ家と 愛しい奥さんが見える~坂道を水を両手にした髭の男がパイプをくわえ 鼻歌の表情で こちらに歩いて来る。
 いつしか陽も傾き オレンジ色の光を受けたカーテンに囲まれて「ああ、この夢に本気で呼ばれている!この男は おれなんだ!」と、真剣に決意したんだ。