ヒストリカルロマンスアワー

Historical Romance Hour

A Scandalous Lady

2006年03月31日 | M-N-O

A Scandalous Lady
By Rachelle Morgan (2003)

Story:   
Dialogue:
Hero:    
Heroine:  
Sensuality: 6

ヒロインはロンドンの路地裏でスリとして生活していたFaithです。本当はアメリカの貿易船会社の双子の娘で、4歳のときに誘拐されたあげくロンドンに捨てられたのですが、本人は父親が自分のことをもういらないと思って捨てたと信じていました。

ある夜、ヒーローであるWestborough男爵、Troyceをターゲットにスリを働きましたが、捕まってしまいます。

トロイス
は、父の代に傾いてしまった財産を立て直すためにも、自分の船に投資してくれる人を探していましたがうまくいかず、あとはお金持ちの令嬢とを花嫁にもらうことくらいしか解決法はありません。ある夜、トロイスは捕まえたスリが女の子だとわかり驚くと同時に、刑務所にだけは行きたくないと力なく言う彼女の目を見ると同情します。投資してもらうためにも必要だった資金をフェイスのせいで失ったということもあり、この分を払い終えるまで邸でメイドとして働くよう約束させます。

フェイスは昔から抱いていた幻想の世界の王子さまのようなトロイスに魅かれていきます。

トロイスもフェイスに魅かれていきますが、どちらかというとトロイスの苦悩のほうがたくさん描かれており、ヒロインの魅力は彼女がきれいということ以外は何も書かれていません。

この作品は、タイトルと話の内容が一致していないし、最初から最後まで筋が通っているようで通っていないお話です。ヒロインはメイドとして働き始めてしばらくすると「自由がほしい」とトロイスに要求しますが、自分がなぜそこで働いているのかわかっているはずです。

トロイスの領地では、長年の貧困と前男爵と自身の看過のせいで、領地内の人々が男爵に対して絶望感と嫌悪感しか抱いていません。それを見てフェイスは救助に乗り出しますが、中途半端で終わっています。
さらに、フェイスを窮地に陥れたメイドはお話からすんなり消えています。なんらかの罰を受けるわけでもありません。

話の前半は全部、貴族の地位に関する泣き言ばかりで、もしかしてトロイスは爵位捨てるんじゃないかと思わせるほどです。後半はあっさりとそんな思想は跡形もなく消えています。

後半のほうがロマンスノベルっぽかったのですが、それでも主人公の二人はお互い避けてばかりで、会話も少ないのでどうやって二人の思いが深まったのかがさっぱりわかりません。

前半終わった時点ではハート1つだと思いましたが、それでも後半で少し挽回したので2つにしておきます。



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