ヒストリカルロマンスアワー

Historical Romance Hour

The Seduction of Sarah by Cynthia Clement

2006年05月19日 | C
The Seduction of Sarah
By Cynthia Clement (2006) Zebra Historical Romance

Story:   
Dialogue:
Hero:    
Heroine:  
Sensuality: 7

ロマンスノベルのお手本のようなこの作品はMs. Clementのデビュー作。
危な気なく落ち着いた展開で冒険心に欠けるかもしれませんが、満足感たっぷりのロマンスが描かれており、オススメです。

未亡人Sarah WellsleyはいとこのLady Carolineのコンパニオン兼シャペロンとして、未だ見ぬCaldern侯爵のお城に滞在していました。わがままで意地悪なCarolineの相手をする傍ら、外ではハーブの知識を生かして領地内の住人達の世話をするマザー・テレサのようなSarahの唯一の楽しみは、近くで見つけた池で裸で泳ぐことでした。が、ある日、Alexと名乗る紳士に見られてしまい、もう少しで誘惑されそうになってしまいますが、後でその紳士がCarolineの将来の夫になるかもしれないCaldern侯爵と分かり愕然。

兄が急死したため思いがけず侯爵領を継ぐことになったAlex、Caldern侯爵は、跡継ぎ確保のために継母の言う通りLady Carolineとの結婚の話をすすめるため帰ってきます。十数年ぶりに帰って来た領地の池で泳いでいた美しいSarahを見たAlexは彼女から目を離すことができず、誘惑せずにはいられませんでした。

Sarahのことを知れば知るほど、ずっと昔に忘れたとおもっていた感情が呼び起こされるAlex。Carolineとの婚約は公式ではないものの、紳士としての名誉のためにこの話を破談にすることはかなり難しい状況です。
それにロンドンでの社交界シーズンでことごとく失敗したCarolineは侯爵夫人になりたくて必死です。

Sarahは前の結婚生活から来るトラウマのせいで、Alexとの間に否定しがたい感情があるにも関わらず、臆病になります。
自分にはSarahしかいないと分かってからAlexは一生懸命Sarahの心を開こうと努力しますが、この彼のまっすぐな態度に私が惚れました

二人が関係を深めていくかたわら、色々な事件が周りで起こります。展開はありきたりですが、実は意外な結末を迎えます。

Alexの過去についてあまり満足のいく説明がされていないのですが、登場人物みんなそれぞれ顔が見えるようにきちんとキャラクター描写されているし、短いお話ですが、よく書けています。

Ms. Clementは次の作品も要チェックですね。


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