ヒストリカルロマンスアワー

Historical Romance Hour

The Slightest Provocation

2007年01月31日 | R-S
Pam Rosenthal. 2006. The Slightest Provocation. Signet Eclipse.

こういう表紙のにはなぜか期待してしまうので、お店で見たときに衝動買いしてしまいましたが、私の好みではありませんでした…。

Story:       
Dialogue:  
Hero:        
Heroine:    
Sensuality: 

でも、Julia Rossが好きならRosenthalもいけるんじゃないでしょうか。
登場人物たちの言動がものすごく現実的です。大多数のロマンス小説によくある完璧に近い主人公達とは違って、このお話の主人公達は欠点もたくさんあり、人間味に溢れ、親近感が沸きます。

若くして駆け落ちしたKit StansellとMary Penley。情熱的な新婚生活にかげりが見え始めると、もともと政治的思想が合わなかったこと、Kitがまだまだ若くて落ち着かなかったことなどから、Kitが舞台女優と浮気し始めます。
仕返しにMaryはKitの親友を誘惑します。ある日この二人がほとんど裸でベッドにいるところをKitに目撃され、二人の関係は修復不可能に。
離婚はありえないので別居の道を選びます。

そしてお話は9年後に二人が再会するところから始まります。

と、登場人物もドラマの筋書きもいいんだけど、展開が悪かった…。
再会してからまたケンカして別れ、でもそこからまた再会するまでが長いんです。何十ページも何も起こらないし。
その間、互いに回顧する部分が頻繁に出てきますが、そんなにおもしろくもないのにチョロチョロと小出しでイライラッ。Italicsで読みにくいし。

何度も会ってしまううちに9年前の間違いを少しずつ修復していく筋書きなんでしょうけど、そんな風には見えませんでした。いや~な雰囲気のケンカばっかりで。

KitのやっぱりMaryじゃなきゃ嫌なんだと思う気持ちや、Maryに社会に貢献している自分の姿を賞賛してほしいという、すがるような気持ちには切なくなりましたが、Kitの浮気の仕方からしてねぇ。許してもらおうって方がおかしいんじゃないの?って。
しかも、浮気した本人の言い訳はお定まり:
  若かったし「妻」とかそういうものに違和感を感じた、とか、友達から「妻だけでいいの?」ってからかわれたとか、ちょっとマンネリ化してた…、とか。

浮気は明らかなのにそうじゃないと自分に言い聞かせて家で一人待っていた、若くて一途なMaryがかわいそうで仕方ありませんでした。

こういうKitの罪を許した上での二人の2度目の愛は、納得のいくものではありませんでした。

ラブシーンはたくさんあり、色々なサイトのレビューではホットホットとなってます。
確かに、ちょっとしたプレーなんかもあったりするし、登場人物が現実的だけに生々しいのですが、スローなお話の展開の中で浮いてます。


好みが分かれる一冊かと。


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