答えは現場にあり!技術屋日記

還暦過ぎの土木技術者のオジさんが、悪戦苦闘七転八倒で生きる日々の泣き笑いをつづるブログ。

工事だより

2016年11月30日 | オヤジの情報発信修業

 

平成28年度高知県優良建設工事施工者表彰発表会。

知事賞5社に優良賞1社、つまり優良工事の上位6件(たぶん)が取組みや成果を発表するという晴れの舞台。

今年のわたしは、まことにもって気楽なことに、ただの見学者としての参加だ。

プレゼンテーションが最終審査だった時代とは異なり、各社フルオープンの真剣勝負ではなくなったが、そこはそれ、他人さまがどんなことをやったかを聴く機会などめったにあることではなく、大いに参考にさせてもらった。

そんななかで、特筆すべきことがひとつあった。

「工事だより」の活用だ。

「工事だより」と名づけているのが、わが社の発表を含め3件、工事広報というのが1件。6件のうち4件が、地域とのコミュニケーションツールとして「工事だより」を使ったというプレゼンを行ったのだ。

「そうか、やっとここまで来たか」とひとりほくそ笑むわたしに、

「真似されてますね」

と、ある人が声をかけてきた。

いやいやそうではない。そうかもしれないが、そうではない。

なんとなれば、今やわが社のストロングポイントとして象徴的なアレは、同業の皆さんにもやってほしくて、事あるごとにオープンにしてきたものであり、真似してほしくてたまらなかったものだ。

それに何よりアレは、元をただせば北の大地の砂子組さんが、その名もズバリ「工事だより」という広報紙を近隣住民に配っているというのを聞きつけたわたしが、見よう見まねで始めたものだ。いやもとい。はっきりと内容がわかる実物がなかったので「こんなんかなあ」という想像をふくらませつくり始めたものだ(ったと思う、たぶん)。エラそうに講釈を垂れるわたしにしてからが、れっきとしたパクリである。真似されてうれしくないはずがない。

たかが「工事だより」。

されど「工事だより」。

やれCIMだ、やれアイコンストラクションだ、というこの時代にあって用いるのは紙。

ハイテクではなくローテク。

デジタルではなくアナログ。

だからこそわたしが、公共建設工事に携わる地元施工者の情報発信として、もっとも本質的かつパワフルなツールだと信じている「工事だより」。

このうえは、もっともっと広がりをみせてほしい。

そして「工事だより」は普通となり、誰もそんなことをアピールしない日が来る。

そんなことを夢想しながら、平成28年度高知県優良建設工事施工者表彰発表会を見学する。

 

たぶん、ニヤニヤしてたんだろう。

ま、ええか。 

 

 

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おしごとなあに?

2016年11月29日 | 北川村

先日、ちょっとした用事があり地元の小学校へ行ったおりのこと。日曜の子ども太鼓教室の教え子が目ざとくわたしを見つけ近寄ってきた、と思ったらあっという間に10人ほどの人だかりが。

「ねえねえ先生のおしごとなにやったが?」

とわたしに問うたのは、弟子のAちゃん。

トレーニングウェアもしくは法被姿のわたししか知らない彼女には、作業服が奇異に写ったようだ。



「ありゃ、知らんかったがか?今まで何やと思うちょった?」

「太鼓!」

「太鼓でどうやってお金稼ぐがよ」

「太鼓をきいてくれた人らにもらうが!」

「どこで?」

「コンサートとか」

「コンサートとかする人やと思いよったが?」

「うん。だって太鼓がしごとやと思うちょったもん」

「太鼓は趣味。仕事は他にあるが」

「じゃあ何のしごと?」

「この格好見てわからん?」

と、このやり取りを横で聞いていた男の子が、すかさず割り込んできてこう言った。

「おぼうさん!」

どっと皆が笑い、囃したてる。

「おぼうさん!おぼうさん!」

あきらかにわたしをからかっている。

まったく、かつての強面(こわもて)はどこへやら。

自分の子育て時代は、子どもが向こうからわざわざ近寄ってくるような男ではなかった。

「こんなキャラやなかったのに・・・」

アッチが本当の自分か、はたまたコッチがそうか。たぶんどちらもなんだろう。

「ま、これはこれで悪くはないな」

内心で苦笑いしつつ、

「おんちゃんの仕事は土木です」

ときっぱり答えた。

すると、

「えーっ!どぼくってどんなことするが!」

そんな声があがる。

「ありゃありゃ、まだまだ情報発信が足らぬわい」

とボウズ頭をボリボリ掻き反省。

しばし子らと戯れた。

  

 

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「自分良し」「客良し」で終わっていないか ~ 『江戸の智恵~「三方良し」で日本は復活する』(養老孟司、徳川恒孝)を読む

2016年11月27日 | 三方良しの公共事業

今シーズンの柚子収穫も終わり、ひと息ついて最初の日曜日。

一昨夜から遊びに来ている孫を横目に、『江戸の智恵~「三方良し」で日本は復活する』(PHP研究所)を読む。養老孟司さんと徳川恒孝さんの対談本だ。

文中、いわゆる「三方良し」について語られた箇所はほとんどなく、「三方良し」本だと期待していたこちらは拍子抜けしてしまうのだが、主題はあくまで「江戸の智恵」。「三方良し」はサブだからいたし方ない。

 

江戸の智恵

「三方良し」で日本は復活する

養老孟司

徳川恒孝

PHP研究所

 

そんななかで、『「自分良し」「客良し」で終わっていないか』という章がある。

 

 養老 (略)。それから個人的には、「売り手良し、買い手良し、世間良し」という、近江商人の「三方良し」の理念をすべての日本企業に叩き込んでほしいですね。

 いくら素晴らしいことをいっても、自分の会社が潰れては話にならないから「売り手良し」、すなわち「自分良し」はもちろん必要。そうかといって、お客さんに満足してもらわなければ儲かりませんから、「買い手良し」=「客良し」も大切です。

 ところが、そこで終わっているケースがあまりにも多い。やたらにモノが安くて「買い手」にはいいかもしれませんが、何か客の取り合いのようなことばかりをやっている。「世間良し」という意味で、それが本当によいことなのでしょうか。

(略)

 徳川 (略)、昔は皆が「世間様」のことを考えて、お互いにバランスや間合いを取りながら、うまくやっていたのでしょう。そういう日本の伝統的な良さをもう一度見直し、取り戻していく必要がありますね。

(Kindle版位置No.1382付近)

 

「自分よし」は必要。

「客よし」も大切。

そのうえで「世間よし」でなければならない。

またひとつ、「三方良しの公共事業」を考える上でのヒントをいただいた。

そのうち綴ってみたいと思う。



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睡蓮の池、もみじ落ちる ~ モネの庭から(その279)

2016年11月26日 | 北川村モネの庭マルモッタン

百聞は一見にしかず。

今さらわたしがしたり顔で言うには及ばない。目から入る情報がそれほどに効果的なのは皆さん御存知のとおりだ。

ブログを書いていて画像を使いすぎてしまうことがある。画像に頼りすぎると言えばよいか。

たとえばモネの庭のことをアップロードするとき、それは顕著に表れる。

もとより、写真なしでモネの庭の四季を表現できるほどの文章力も才能もない身なれば、画像の掲載は必要不可欠なのだが、ついついアレもこれもとなって総花的になってしまうことがよくある。

辺境の土木屋とはいえ表現者の端くれ(と自分では思っている)。それではいけない。

とはいえ、どれかひとつだけ選択してアップするというのは、なかなかに辛い作業だ。口で言うほど簡単ではない。

しかし、これからは少し考え直してみようと思っている。

削ぎ落とす。

ダラダラと多くを載せない。

ためしに、先日撮影したなかから一枚をピックアップ。

 

お題は、

睡蓮の池、もみじ落ちる。

 

では、また。

 

 

ぜひこちらの大きなサイズでどうぞ。

↓↓

 

 

 

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「接待」というマインドから「三方良しの公共事業」を考える

2016年11月25日 | 三方良しの公共事業

我々は、公共事業を通じて国民の安心と国土の安全を守り、より良い社会を築くことに貢献するという重責を、改めて強く心に刻む。

発注者と施工者が、社会に最大の利益をもたらすために、「良いもの」を「より早く」提供することを目指して、一致協力し、全力を挙げて公共事業に取り組む。これによって、住民、発注者、施工者の三方に利益をもたらし、ひいては財政の健全化にも貢献する。

我々は、この「三方良しの公共事業」を力強く推進していくことを、ここに宣言する。

 

2007年、「三方良しの公共事業改革フォーラム」で以上の宣言が出された(じつはわたし自身も事例発表者として末席におりました)。これだけでは、なぜ「財政の健全化にも貢献する」のかわからない。

岸良裕司氏の『新版三方良しの公共事業改革』(日刊建設通信新聞社)に、Future Reality Tree の手法を用いて分析したその因果関係ロジックが書かれているので引用する。やや長いが我慢して読んでほしい。

 

 

新版・三方良しの公共事業改革

岸良裕司

三方良しの公共事業推進研究会

日刊建設通信新聞社

 

 

もしも、One Day Response プロジェクトを行い、発注者が迅速に建設業者に対して問題解決策を実行するなら、公共事業の成果物がより早く完成する。また、建設業者も無駄な手待ちがなくなり、厳しいなかでもより利益を出せる方向になる。さらには、1日で返事するためには、発注者の担当の監督官が迅速に対応しなければならず、これが行政に携わるものとしての実務能力向上につながる。さらに、より早く成果物としてのインフラが完成すれば、納税者・住民も喜ぶ。納税者・住民が喜べば、建設業者も喜び、行政マンとしてのやりがい・はりあいが増す。さらにより早くインフラが完成すれば、経済効果が早くあらわれ、地場の経済も活性化する。One Day Response プロジェクトによって発注者と建設業者の連携が強くなれば、成果物の品質が高まり、また建設業者の施工品質が上がる。建設業者の施工品質が上がれば、質の高い工事を行うことによって、実績が積み重ねられ、『公共工事の品質確保の促進に関する法律』(略称『品確法』)時代の新しい入札方法に対応できるようになる。建設業者が新しい入札方法への対応について問題がなくなれば、提案力と実績で発注者が建設業者を選択できるようになる。良質なインフラがより早く提供され、より早く経済効果を発現し、かつ建設業者が利益を上げられるようになれば、税収が増え、良質なインフラを提供しながら、財政再建が実現されるということになる。(P.106~108)

 

ふ~っ。

ちなみに2007年にわたしが初読したときの感想は「そんなウマイ話はないやろ~」だったが、ともあれこれが「三方良しの公共事業」の、いわば原点である。つまり、その成立時点で「三方良しの公共事業」と近江商人の「三方よし」との関連性は直接その理念で結びついたわけではなく、このロジックを、近江商人の「売り手よし買い手よし世間よし」に習い「住民よし企業よし行政よし」と呼び「三方良しの公共事業」と名づけたということだろう。

いずれにせよ画期的なことには違いない。

何より、発注者と受注者という二項対立的関係に「住民」を登場させたことは特筆すべきだ。

だが、いささかこのロジックは我田引水的だ。「望ましい未来」なのだからそれでも構わないのかもしれないが、それではわかりにくい。

ということでわたしが一貫して引用してきたのはこっち。

 

工事目標をしっかりと「すり合わせ」をして、

「住民の安心・安全」のために、

みんなの知恵を使って「段取り八分」の工程表をつくり、

「責任感」を共有し、

発注者と建設業者が「チームワーク」で、

手遅れになる前に、早めはやめに手を打つ「先手管理」で、

「お互いに助け合い」ながら、

「良いモノをより早く」つくっていく。

(同、P.129)

 

「住民よし行政よし企業よし」の三方の最上位に公共事業の真の発注者たる住民を位置づけている。その上でわたしは、「わたしたちのお客さんは住民です」と宣言することによって、「何のため誰のため」という対象を明確にして公共工事をしていこうと呼びかけてきた。

だが、具体的に落とし込んだつもりでも、まだまだそれは理念にすぎない。理念はたいせつだが、このわたしでさえが、日々それを意識しつづけて公共土木という仕事をしているわけではない。三方良しの公共事業をさらに広く展開していくためには、もっとくだけた具体的な落とし込みが必要だ。

「どうしたもんじゃろの~」とぼんやり考えていたとき、こんな話を聴いた。「三方良しの公共事業推進カンファレンスin四国2016」での寿建設森崎社長の発表だ。当時、わたしが当ブログに記した見聞記の一部を引っ張り出してみる。

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

森崎さんいわく、

発注者や住民のみなさんを「喜ばせる」という考え方が結果的に「三方良し」につながる。

わたしは、この言葉に「凄み」を感じたのだ。

そしてその社内展開としては、たとえば毎月実施する幹部パトロールで現場の取り組みを喜んであげる、それをイントラネット上の掲示板にアップして社内で共有する、その繰り返しが習慣となり訓練となり、「発注者や住民のみなさんを喜ばせる発想を養う」。

もちろんそういうわたしとて、

 

 

こんなふうなことを繰り返し言ってきた。

だがこれはあくまでも、本業であるモノづくりを通じて「たくさんの人に喜んでもらう」であって、「泣かす笑かすびっくりさせる」挙句に「喜んでもらう」などという発想は毛の先ほどもない(毛もない)。

ご本人はそのキャラクターそのままに、笑みを浮かべながらひょうひょうとそれを語るが、聴いているわたしは背筋にぞくぞくっという感覚が走るのを感じていた。


・・・・・・・・・・・・・・・


そしてこの発想をもっと具体的にさせるのが、きのうの話。

「接待」である。

 

「ない仕事」の作り方
みうらじゅん
文藝春秋


文中何度か「接待」について書かれている。

いわく、

 

雑誌の仕事の場合、編集者に気に入らなければ、仕事はきません。

最初に単発の仕事を頼んでくれた編集者がいたとします。当然、自分の何かを面白がってくれたから依頼がくるわけです。だとしたら、自分のやりたいことはとりあえずさておき、その編集者が喜ぶような仕事をしなければなりません。

仕事は読者や大衆のためにやると思う人もいるかもしれませんが、前述した通りそれでは、逆に仕事の本質がぼやけます。

そして編集者が最初の仕事を面白がってくれれば、やがてそれが連載へと繋がるかもしれません。

そのためにも必要なのが接待なのです。(P.85~86)

 

みうらさん言うところの「接待」は、飲ませる食わせるを含んだ実際の行為であると同時に、「接待」という概念でもあるとわたしは読む。

それは例えば、こういうセンテンスに表れている。


余談ですが、このとき、面接は「接待」だと思い、面接官を気持ちよくさせることを考えながらしゃべったことを、覚えています。もしこれから就職や転職の面接を受けるという方は、「面接=接待」だと思って挑んでみてください。(P.154) 

 

現場監督の山岸さんは、現場の近所の森崎さんや◯◯土木事務所監督職員の阿部さんを喜ばせる(気持ちよくさせる)。

◯◯土木事務所監督職員の阿部さんは、現場の近所の森崎さんや現場監督の山岸さんを喜ばせる(気持ちよくさせる)。

「なんでわざわざそんな面倒くさいことを考えて仕事をしなきゃいかんのよ」とお思いのそこのアナタ。日々の業務多忙のおり、ご腹立ちはごもっともだが、それが君やアナタや彼や彼女の仕事をうまく進めていく基となる。

まずは、他人を喜ばせることを考える。他人とは姿かたちを持った個人としての森崎さんや阿部さんや山岸さんだ。そしてそのことによって自分もよくなる。

「誰のため」と問われたら「自分のため」

「何のため」と問われても「自分のため」

と答えても何らかまわない。


もちろんわたし自身はこうありたい。

近江商人の「三方よし」も、まさに「まず、人を喜ばせよう」なのです。初めての土地で商売をさせてもらうときに、まず、自分の利益を優先していたら信用してもらうことはできません。それより、“先に”お客様を、世間を喜ばせることを考え、実行する。これが大事なのです。(『他助論』清水克衛、Kindle版位置No.1218)

 

他助論
清水克衛
サンマーク出版

 

だが、「自分のため?うん、そんなんもアリですよ」という鷹揚な問題提起も、三方良しの公共事業に広がりを持たせていくためには重要なことなのではないだろうか。

まずは具体的な姿かたちと具体的な名前をもった目の前の人に気持ちよくなってもらう(喜んでもらう)。その先に「住民のため」があり、「住民よし行政よし企業よし」がある。

 

きのうの最後、

「接待」という言葉の含意を読み解いて行き、自分自身の行動に落とし込む。

その先に新たな展開が開けてくる(かもしれない)。

と書いたその「新たな展開」を書き留めておこうと、朝もはよから起きて勢い込んで書き、夕方になってまた書き、けっこう力を込めて書いたつもりが、結局ごくごく当たり前の結論になってしまったような気もする。すでに到達していた考え方でもある。似たようなことは今までも言ってきたし書いてきた。今までと異なるのは、

現場監督の山岸さん

現場の近所の森崎さん

◯◯土木事務所監督職員の阿部さん

という具体的な姿かたちを伴った人を喜ばせる(気持ちよくさせる)。

というところだ。そこがわたしの考え方に欠けていた部分だということに気がついたのだ。

繰り返すが、ごくごく当たり前の結論なのかもしれない。だが、ない頭で考え、それを出力し、ときには堂々めぐりをしながらそれを何年も繰り返してきた上での、今現在のこの結論がわたしにとっては有用だ。


以上、『「接待」というマインドから「三方良しの公共事業」を考える』。

今度は誰かに「呑むことだ!」の席で披露してみたいと思う。

それはこれを読んでいる君かもしれないしアナタかもしれない。

わたし独りで考えつくことなどたかが知れている。

ぜひ、お知恵を拝借したいと思うのだ。

 

ついでに森崎さんが若かりしころ書いた本はコチラ

↓↓

ぶらり日本歩き旅~ウクレレ担いだ渡り鳥
森崎英五朗
連合出版

 

 

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「接待」という考え方 ~ みうらじゅん『「ない仕事」の作り方』を読む

2016年11月24日 | 読む・聴く・観る

福島の同志仙台の同志が、それぞれのブログで、それほど時を違わずして「みうらじゅん」を紹介していた。

ということで、みうらじゅん『「ない仕事」の作り方』を読む。

Kindle版もあったのだが、電子(書籍)ではなく紙で読む。

「やっぱ紙でしょ」、と言われた気がして紙で読む。

 

「ない仕事」の作り方
みうらじゅん
文藝春秋

 

文中何度か「接待」について書かれている。

いわく、

 

雑誌の仕事の場合、編集者に気に入らなければ、仕事はきません。

最初に単発の仕事を頼んでくれた編集者がいたとします。当然、自分の何かを面白がってくれたから依頼がくるわけです。だとしたら、自分のやりたいことはとりあえずさておき、その編集者が喜ぶような仕事をしなければなりません。

仕事は読者や大衆のためにやると思う人もいるかもしれませんが、前述した通りそれでは、逆に仕事の本質がぼやけます。

そして編集者が最初の仕事を面白がってくれれば、やがてそれが連載へと繋がるかもしれません。

そのためにも必要なのが接待なのです。(P.85~86)

 

みうらさん言うところの「接待」は、飲ませる食わせるを含んだ実際の行為であると同時に、「接待」という概念でもあるとわたしは読む。

それは例えば、こういうセンテンスに表れている。

 

余談ですが、このとき、面接は「接待」だと思い、面接官を気持ちよくさせることを考えながらしゃべったことを、覚えています。もしこれから就職や転職の面接を受けるという方は、「面接=接待」だと思って挑んでみてください。(P.154)

 

ふむふむナルホドさもあらん・・・とかつてのわたし自身の失敗を振り返り、ボリボリと頭を掻きながら読む。

→『「憲法の無意識」(柄谷行人)を読む』(2016.10.26)

「面接=接待」

じつにおもしろい。噛めば噛むほど味がある言葉だ。

わたしのフィールドである公共土木に例えれば、さしずめ「打ち合わせ=接待」、あるいは「検査=接待」・・・。

当然、もちろん、いわずもがな。ふた昔前ならいざ知らず、いわゆる字義通りの接待がまかり通る世の中ではない。だが、持つべきマインドは「接待」。その流れで考えを展開していくと、わたしがこれまでやってきたこと、またこれからもやろうとしていることと整合がとれていく。

すなわちそれは、コミュニケーション。

コミュニケーション、コミュニケーション、コミュニケーション。

そしてコミュニケーションを図ろうとするときに持つべきマインドが「接待」。

 

才能があって接待がない作家と、才能はそこそこだけど接待がある作家。私はもちろん後者で、しかも「一人電通」の営業マンも兼ねています。さて編集者がどちらを選ぶのか?(P.86)

 

いかがだろう?

「接待」という言葉の含意を読み解いて行き、自分自身の行動に落とし込む。

その先に新たな展開が開けてくる(かもしれない)。

そんな気がするわたしなのだ。

 

 

「ない仕事」の作り方
みうらじゅん
文藝春秋

 

 

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遅まきながら「ガリガリ君値上げ編」を見たこと

2016年11月23日 | ちょっと考えたこと(仕事編)

こんなCMがあったなど、浅学にて知らなかったわたし。

 

TVCM「ガリガリ君値上げ編」

 

秀逸だ。

笑いながら「ブランド」という言葉が頭をよぎる。

そうそう、そういえばつい最近、わたしにこんなことを言った人がいた。

 

「あなたのところはブランドとして確立されましたよね」

 

たしかに、いわゆる「ブランド化」(のようなもの)はわたしが目指したものではある。

そして、その人が言うところが本当ならば、目指したものが実現したということになる。

だが、現実はそうではない。

「ガリガリ君」の値上げのCMを見て、なぜだかそんなことを考えてしまった。

いわずもがな、「値上げ」の話ではない。

そして、映像のなかで出てくる「25年間踏んばりましたが」というテロップが、残響となって脳内をかけめぐる。もちろん、本来とはまったく異なる意味合いを持って。

以上、遅まきながらTVCM「ガリガリ君値上げ編」を見て思ったこと。

なんだか、わかったようなわからないような話になってしまって申しわけない。もうすぐ入社26年。残された時間は限られているが、もうひと踏ん張り、がんばってみよう。

 

 

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桃知さんが近藤さんの講演について書いたブログを読んで考えた

2016年11月21日 | ちょっと考えたこと(仕事編)

桃知さんが近藤さんの講演について、『「ICT活用による担い手確保・育成への取組み」 株式会社砂子組常務取締役近藤里史氏の講演について。(建設業の経営環境に関するシンポジウム 一般社団法人岩手県建設業協会)』という長いタイトルのブログを書いていた。


己が貢献できそうな夢を察知し実行してみよう!

(中略)

しかし、近藤さんの講演の内容(内容はICTを中心とした担い手の確保と育成である)を書く事はしない。ではなにを書くのか、と云えば、もうひとつ踏み込んで彼の「個と種」のあり方について書いてみたいと思った。


北の大地在住の近藤さんはわたしのれっきとした師匠筋だし、桃知さんはまちがいなく師匠(とわたしが勝手に決めている。のみならずご本人にメールを送りつけ、その旨を勝手に宣言したという過去あり。直接の面識は一度きりだ)である。その桃知さんがあの近藤さんについていわく。

 

それは彼が自分がいなくなったときも動く会社の仕組みを考えているように思えたからだ。又それは「種の論理」をよく理解してくれている事を意味する。彼の言葉は全てが「種」なのだ。当たり前かもしれないが会社を代表して話しているのが分かる。それもさりげなくだ。一方、近年増えているフリーターの方々は「個」だと云えよう。それは自分の立場を表しているのではなく、考え方が「個」になってしまうということだ。

「個」は「種」がない。「種」は寄って経つ大地である。彼がこの「種」(砂子組)に絶対の信頼を置いているのがわかる。つまりだ、彼の講演は素晴らしいものだったが、砂子組という組織が見えてくるようなのだ。と同時に組織を束ねる砂子社長が映える。それは「余所者」(「個」)を警戒しながらも「種」に新しい技術や考えといった新風を入れてくれる「個」として、さらに「種」を活性化していくという「種の論理」の事実なのだろう。


読み終えて、最初からまた読んで、ここで紹介しようと決め、またまた読んで、「近ちゃん格好いい」と独りごちたあと、「だったらオマエはどうなんだい」

と自分自身に問いかける。


「種」に新しい技術や考えといった新風を入れてくれる「個」として、さらに「種」を活性化していくという「種の論理」


を実践してきたという自負はある。

だが、事実として結果として、どれだけのものを文化としてあるいはミームとして「種」に根づかせてきたかについては、残念だけれど、「道程未だ遥かなり」と言わざるを得ない。

桃知さんや砂子さんや近藤さんには、それぞれ出会った場所は違えど同じ年に初めて会った。

あれから8年。

「オマエはいったい何をやろうとしていたのか」

という根源的な問いを、何度も何度も頭のなかで反芻する。

 

イラスト:momo's blog4 『「ICT活用による担い手確保・育成への取組み」 株式会社砂子組常務取締役近藤里史氏の講演について。(建設業の経営環境に関するシンポジウム 一般社団法人岩手県建設業協会)』より

 

ぜひ初心忘るべからず。

時どきの初心忘るべからず。

老後の初心忘るべからず。

(世阿弥)


ああやはり砂子組は、わたしの永遠のアイドルなのである。



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きむらの本ふじ

2016年11月20日 | ちょっと考えたこと

 

フルーツ王国福島からりんごが届いた。

「きむらの本ふじ」だ。

「本ふじ?」

「ふじ」であろうことは容易に想像できるが、「本ふじ」とは・・・寡聞にして知らない。

「きむらの本ふじ」で検索してみる。

トップにある「寿建設商店-飯坂町平野・木村哲弥のりんご(本ふじ)」にはこう書いてある。

 

近年『サンふじ』の中でも、着色の良い物や早期収穫可能な早生ふじがあります。
私の今回出荷させていただくのは、元来『ふじ』の名前を取得した『本ふじ』です。
残念な事に、本ふじとその他のふじは、市場に出回ると同じ『サンふじ』として販売されています。

『サンふじ』のサンは、太陽のサン(SUN)です。
幼果時期から病害虫を避け、着色を良くする為に袋をかけた『ふじ』と違い 袋かけをしないで 太陽の光をめいいっぱい浴びて育った『本ふじ』『ほんとうの果物』の味をお楽しみ下さい。


「なるほど、そういうことか」と頷いた。

箱を開けたときの印象だ。

 

 

「赤みが足りない?」

ふとそう感じてしまった自分に恥じ入る。 

昨今の赤々としたりんごは、見た目重視の着色だったようだ。

「コマーシャリズムに毒されてるんやなあ」

と、またまた恥じ入る。


ということで、食してみる。

みずみずしい。

美味い。

「超」美味いではなく、オーソドックスに美味い。

りんご可愛や可愛やりんご的に美味い。

「木村のほんふじ」

フルーツ王国福島から。

 

 

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「はげあたま」飲み比べ

2016年11月19日 | 食う(もしくは)呑む

きのう帰宅すると、テーブルの上に1葉の写真と2本の焼酎が置かれていた。

 

 

クロかシロか、とつべこべ言わせぬ白黒両方万全の構え。そして配置の妙。

なんでもわが家の実生柚子のお買上げ先、「近藤印高知酒店」の若旦那が、柚子酢お届けのおりに、

北川村のはげあたま」と並べて飲み比べてみては、とアドバイスをくれたらしい。


「おぬしら、できるな」

と独りごち、アタマを撫でるわたし。

 

 

はげあたま 箱入り 芋焼酎 25度 720ml
 
神酒造

 

黒麹仕込 はげあたま 720ml
 
山都酒造(株)

 

春のギフト 飲み比べセット 芋焼酎 はげあたまシリーズ はげあたま黒麹仕込 はげあたま甕仕込み 720ml×2本セット
 
■山都酒造(熊本県)■神酒造(鹿児島県)

 

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