大衆の反逆 (ちくま学芸文庫) | |
オルテガ・イ・ガセット 神吉敬三訳 |
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筑摩書房 |
三千世界の鴉を殺し主と朝寝がしてみたい(高杉晋作)
事程左様に、ある種類の人間にとって朝寝というやつは魅力的なもので、
かくいう私もそのうちの一人である。
早朝起きることを自らに強いているこの頃は特に、
休みの日には朝寝をしようと、勢い込んで寝てはみるが、
ついつい普段とあまり変わらないぐらいの時間に目が覚めて、
「ああ、なんともったいないことよ」と独りごちるのだ。
が、考えてみればそれも、起きることについての強制がないという意味では、
いわゆる「朝寝」と同義なのである。
つまり、目覚まし時計に強制されることなく起きる、という「目覚めの自由」において、
いわゆる「朝寝」と同義なのである。
と、思いの外に早く起きてしまったことを正当化するべく屁理屈を考えたその後、
読みかけの本を読了。
初オルテガな日曜の朝、なのである。
明晰な頭脳の人間は、こうした幻影的な「思想」を振り捨てて生の現実を直視し、生のすべてが問題であることを認め、自分が迷える者であることを自覚するのである。これこそ真理なのであるから ーつまり、生きるということは自己が迷える者であることを自覚することであるからー その真理を認めた者はすでに自己を見出し始めているのであり、自己の真の現実を発見し始めているのである。(Kindle版、位置No.2644~2645)
真に自己を迷える者と自覚しない者は、必然的に自己を失う。つまり、けっして、自己を見出すことはないし、絶対に真の現実に出会い得ないのである。
(Kindle版、位置No.2652)
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