日本の生殖医療を世界レベルに!

男性不妊症専門医が学術活動ならびに雑感を徒然と綴ります。

受精着床学会&ASPIRE

2012-09-02 20:26:53 | 日記
参加してきました。今回は発表ならびに講演が盛りだくさん。
スライドを作るのにかなり時間がかかりました。

まず受精着床学会での発表は「停留精巣固定術後の無精子症に対するmicro-TESEの有用性」についてです。
小児期、もしくは青年期になったとしても停留精巣に対し、固定術がなされた後の非閉塞無精子症はmicro-TESEでかなり高率に精子回収が可能であることを報告しました。回収できる群と回収できない群を術前に予測することが難しいことも併せて報告しました。

次いで、学会横で行われたセミナーにおける講演では「AZF微小欠失検査により無駄なmicro-TESEを回避できるか」というもので、これまでの全データを報告しました。いつでもすべてopenにすることをモットーにしています。包み隠さず全てをお話ししたつもりです。現時点で出来ること、出来ないことについてお話ししました。

次いで、国際学会ASPIREの講演では、「非閉塞性無精子症に対する治療戦略」についてお話ししました。これはずべて英語でのセッションですが、やはり30分しゃべると、自分の英語力低下を思い知らされました。

海外のドクターと色々情報交換ができ、またプラスになりました。特に染色体、遺伝子異常に関しては知識がずいぶん整理できたと思います。
最後にASRM(アメリカ生殖医学会)の会長であるDr. Lambと個人的に寿司を食べに行く機会を得て、1時間半熱く議論できたのは幸せなことでした。今後もグローバルな活動を目標に頑張っていきます。