ヒルネボウ

笑ってもいいかなあ? 笑うしかないとも。
本ブログは、一部の人にとって、愉快な表現が含まれています。

笑うしかない友 ~ガラスの初恋

2024-01-11 23:18:35 | ジョーク

   笑うしかない友

    ~ガラスの初恋

頭の上に団子なんか、載せるなよな。

何で? 

だって、常識だろ? 

髪、切れってんですか。

そんなことしたら、フェミニストになるぞ。

団子、二つにしましょうか。

春麗かよ。

じゃあ、どうすればいいんですか。

髪は旋毛で纏めてから垂らすんだよ、さらっと。

ポニーテールね。邪魔なんですよ、揺れるから。

放課後の校庭で走るポニーテールの君を男子に見られたくないのか。

どうせ、「好きだよ」と言ってくれないんでしょう? 

淡い恋だから。

うぜ。

男子たちのガラスの心を傷つけるなっつってんだよ。

馬鹿みたい。

あの頃は恋だとも知らないで、「さようなら」も言わないで別れるんだよ。

何ですかあ? 

片隅で聞いていたボブ・ディラン。

要するに、先生、私のこと、嫌いなんでしょ。

好きだよ。

ぎゃあ。このバカバカバカ。

どうした? 

私の青春の1ページが汚れたんだよ。

何、それ。

最初に「好きだよ」と言われるタイミング、決めてあったんだから。

へえ。

スタバの前の街路樹の下で初雪が降った夕方。

じゃあ、そこでやり直すか。

もう、全然、わかんない。ていうか、わかってないんだ。

世代間のギャップだね。

あなた好みの、あなた好みの女になんか、なりたくないの! 

旋毛曲がり。そこから直さなきゃな。

うっせ。

とにかく、この団子をだな……

やめて、やめて、やめろ! 

団子なんか、作ると、こうされるんだよ。常識だろ? 

痛い! わかった。わかったから、やめて。

さあて、どうしようかなあ。

へっ、変態? 

ほおら、ひょろひょろ。

ヒー。ヒー。

フヘヘヘ。笑うしかないよな。

(終)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする