
■PS2:「すくすく犬福2 もっとすくすく」
「たれぱんだ」ブーム全盛の1998年、
マッキーの「太」よりまだ太い眉毛を持った犬が登場した。
「すくすく犬福」は、「ソニックウイングス」シリーズや
「ファイナルロマンス」シリーズなど、どちらかと言えば
野郎向けの作品を多く手掛けていたビデオシステムから発売された
アーケード用のクイズゲームである。
極太の眉毛を持つ「犬福」のキャラクター人気と
正解率によって容姿が変化する育成SLG的な要素が
上手くミックスされた「すくすく犬福」は、
登場からかれこれ10年を迎えようとしている現在も
たまに設置している店舗を見掛けるほどの超ロングセラー商品となった。
コンパイルハートによると、基板調達の関係で
1500枚の限定発売であった本作が、2003年の市場調査でも
約500台が稼働中であることが分かったという。

■PS2:「すくすく犬福 HAMSTER The Best」
「たのみこむ」内の「おもちゃ・ゲーム部門」にて
第2位を獲得するなど、根強いファンからのリクエストを受け
2004年にようやくコンシューマーへの移植が決定。
私ももちろん購入したのだが、ネット上での熱い支持が
必ずしも好セールスに結びつくわけでもなく、
販売本数は廉価版を合わせても約1万本に止まった。
さすがにもう懲りたか思っていたところに「2」である。
一般には初お披露目となった「AOU 2007」会場には
多くの「犬福」ファンが訪れ、会場で行われていた人気投票でも
ビデオゲーム部門で見事第3位を獲得、「犬福」人気健在をアピールした。
8月23日発売予定のPS2「すくすく犬福2 もっとすくすく」は
現在好評稼働中のアーケード版をベースに
PS2ならではの追加要素が多数盛り込まれている。
・進化のバリエーション:前作の40種類から100種類以上に
・問題数:前作の約6000問から12000問以上に
・ミニゲーム:前作の7種類から15種類以上に
など、各要素が大幅にパワーアップ。
前作の最大の難点だと思っていた難易度の高さや
出題ジャンルの偏りも随分と改善されているらしい(が未確認)。
月単位で途中セーブが可能になった点も大きい。
原作者である横山浩子氏の新規書き下ろし犬福や
3Dレンダリングされた犬福が愛でられるというだけでも
ファンならば「買い」である。
一部の愛好家にしか認知されていなかった前作と違い
今回は最新作がアーケードで稼働中ということでもう少し頑張って欲しい。
欲は言わない。せめて2万本。いや、1.5万本でも。

■Book:「専務の犬/高橋留美子」
高橋留美子の短編集。
もともと連載モノよりも短編集の方が
完成度が高い(と私は思っている)高橋氏だけあり
本作もハズレなしの良作揃い。
タイトルにもなっている「専務の犬」を読んだ時、
すぐさま「犬福」が頭に浮かんだのを思い出したのでついでに紹介。
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タイトル:すくすく犬福2 もっとすくすく
メーカー:コンパイルハート
発売日:2007年8月23日
価格:6090円(税込み)
公式サイト:http://www.compileheart.com/inufuku/
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