忍之閻魔帳

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【時系列まとめ】任天堂が「白猫プロジェクト」のコロプラを提訴(「パルワールド」「メメントモリ」の訴訟の件を追記)

2024年09月19日 | 業界四方山話


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▼【続報と時系列まとめ】任天堂が「白猫プロジェクト」のコロプラを提訴

2024年9月19日、任天堂が「パルワールド」を販売するポケットペアに対して特許権侵害訴訟を提起、
さらに10月21日、今度はセガが「メメントモリ」のバンク・オブ・イノベーション(BOI)を相手取り
特許権侵害による損害賠償請求訴訟を東京地方裁判所に提起した。

相次ぐゲームメーカー間の訴訟勃発を受けて、任天堂と長きに渡り訴訟を繰り広げてきた
「白猫プロジェクト」のコロプラとの経緯をまとめた本記事にアクセスが集中しているようだ。

任天堂xポケットペア、セガxBOIとの争いの結果を占う上で、対コロプラとの戦歴はひとつのサンプルになるはず。
最初に記事をアップした時は日付の新しいものから遡る形で経緯まとめていたのだが、
随分と日にちも経ってしまったので、古い日付から順を追って読めるよう並べ直した。
ゲームの感想部分も削除し、出来るだけシンプルに経緯だけを追えるようにしている。



▼任天堂が「白猫プロジェクト」のコロプラを提訴(2018年1月10日)

●コロプラ、任天堂からの特許権侵害に関する訴訟提起についてを発表、対象アプリは『白猫プロジェクト』
●任天堂、コロプラを提訴、「白猫プロジェクト」特許侵害で差し止め・賠償請求

コロプラは1月10日、同社が運営するスマートフォンゲーム「白猫プロジェクト」が
任天堂の特許権を侵害しているとし、同ゲームの配信差し止めと約44億円の賠償を求める訴訟を、
東京地裁に提起されたと発表した。コロプラは争う姿勢だ。
任天堂広報室によると、「タッチパネル上でジョイスティック操作を行う際に
使用される特許技術」などが侵害されたという。


「白猫」が導入した通称”ぷにコン”はいわゆるバーチャルパッドで、
スマホの画面上ならばどこでも、指を置いた場所を起点とした十字キーのような操作が可能になる技術である。
本体に十字キーやボタンを持たないスマホにとって
画面上での疑似操作がどれだけ十字キーと遜色なく出来るかは生命線と言っていい。
ぷにコンは唯一とも思える成功例であり、ぷにコンを上回る操作感覚のゲームアプリに
少なくとも私は出会ったことがない。

アクション要素を含むスマホゲーの大半がバーチャルパッドを採用しているし
大手ではスクウェア・エニックスも「FF」や「DQ」で
バーチャルパッドを導入しているが、お世辞にも成功しているとは言い難く、
遊ぶほどに「十字キーが欲しい」「ボタンがあれば」とストレスが溜まってしまう。
他ならぬ任天堂のスマホアプリ「どうぶつの森 ポケットキャンプ」ですら
思うように動かないキャラクターに苛立つことがある。
大手ですらそうなのだから、中小がどうかは推して知るべしである。

「白猫プロジェクト」は、遊んでいて「十字キーがあれば」と感じたことがほとんど無い。
両手持ちにも片手持ちにも対応するストレスフリーなぷにコンを生み出すまでに
どれほどの調整がされたのかは私には分からないが、
任天堂の特許を侵害したまま約4年のらりくらりと交わしながら
引っ張ってきたのであれば、任天堂が重い腰を上げたのも納得。
後発のぷにコンがどれだけ優れていたとしても、誠意ある対応をしなかったコロプラが悪い。

ソーシャルゲームの多くは「パズドラに似た何か」「モンストに似た何か」と
ひとつ大当たりが出ればそのシステムを拝借してガワだけをすげ替えた
アプリが山のように登場するのが常になっていて、
躊躇無くパクるメーカーと躊躇なく遊ぶユーザーの連携プレイによって
「模倣に甘い市場」を形成してきたのは事実である。
人気のマンガやアニメとタイアップして
コラボキャラをガチャに登場させれば、あとは勝手にユーザーが課金してくれる。
そんな手抜き運営のアプリに出会ったことは一度や二度ではないはずだ。
今回はたまたま「白猫」に白羽の矢がたったが、黙認されていることで
かろうじて成り立っている危うい市場であることは認識しておきたい。

今回の訴訟がどうなっていくのかは全く分からないが
仮に任天堂の主張が全面的に受け入れられて配信停止に追い込まれてしまった場合、
アクティブユーザー数の減少に歯止めがかからないとはいえ
依然としてかなりの数が存在するであろう重課金ユーザーが
阿鼻叫喚の地獄絵図になることは目に見えている。
ソーシャルゲームを巡っての訴訟沙汰は、何の罪もないユーザーにも多大な不利益をもたらす可能性があり
無課金とはいえ今回は私もその中のひとりに該当するので成り行きを慎重に見守っていきたい。

両社が納得のいく(妥協できる)上手い落としどころが見つかることを祈って。



▼「白猫プロジェクト」がNintendo Switchで発売決定(2018年7月15日)

任天堂が配信差し止めを求めて提訴している
「白猫プロジェクト」があろうことかNintendo Switchで発売決定。
この「Switchへの移植」によって手打ちとなるのかは不明だが
配信予定の2020年はちょっと遅過ぎでは。


訴訟から半年後、コロプラ側が任天堂にゴマをする形で
Switchへの移植を発表するも、予定の2020年中には発売されなかった。
アプリ内で告知までしていたが、結局Switch版の担当プロデューサーが外れ
2021年4月の段階では凍結状態、2024年9月現在も中止の発表こそないものの進展はなく
2023年2月の株主総会で発売時期に対し質問が飛んだ際にも
「お答えできる段階にない」とお茶を濁している。



▼iOS「ドラガリアロスト」任天堂とコロプラの新たな火種となるか(2018年9月28日)

任天堂とCygamesの共同開発によるスマホゲーム「ドラガリアロスト」が配信。
おぼろげながら全体像が掴めたあたりまで遊んだ感想としては、
『白猫を訴えておいてこれはあんまりではないか』 と思うほど「白猫プロジェクト」に酷似している。
任天堂がコロプラを訴えたのは「ドラガリアロスト」が配信された後に
「パクった」と言われないために先手を打ったのではないかとすら思えるほどだ。

コロプラは現在「白猫プロジェクト」のSwitch版を制作中なので
裁判の行方も含めて両社の関係は任天堂主導で動いているのは間違いない。
本作に対してコロプラが何らかの声をあげることも無いだろう。
勝負ありと確信した上で、格下のメーカーがコツコツと築き上げたモノを
堂々と拝借して我がものにしているのだとしたら、なかなかにエゲつない。
スマホゲー界隈で最近良く見掛ける弱肉強食のシェア争いを、まさか任天堂がやるとはな。


「白猫」よりも課金圧力が強すぎて、数週間だけプレイして辞めてしまった。
「ファイアーエムブレム」しかり「マリオカート」しかり
一定の利益を生んだとしても、やはり任天堂と射幸心を煽る課金システムの相性は悪い。



▼サイゲームスの幹部が「ドラガリアロスト」の件で任天堂に恨み節(2019年3月7日)

私的には「ドラガリアロスト」が思ったほど伸びなかった最大の要因は完成度にあると思っている。
コロプラの稼ぎ頭である「白猫プロジェクト」の配信停止を求める訴訟をチラつかせ、
後発ながら元祖であるとでも言いたげに満を持して登場した割には、
操作性からゲームシステムまで「白猫」の劣化版でしか無かったことは本当にがっかりした。
あれでブームになると思っていたならサイゲームスも任天堂も見込みが甘過ぎだと思う。


任天堂とサイゲームスで仕掛けた「ドラガリアロスト」は「白猫」を駆逐するほどの存在にはならなかった。
安堵のコロプラをさらに勢いづかせたのが、2019年9月よりサービスを開始した
「ドラゴンクエストウォーク」ではないか。
スクエニから受注を受けてコロプラが開発を担当した「ドラクエウォーク」は
瞬く間に大ヒットし、2024年現在ではスクエニの数少ないヒットコンテンツになっている。
裁判費用もこれで楽々支払えるかと思ったが、コロプラはここで新しい手に打って出る。
ひとつはSwitch版「白猫プロジェクト」の発売延期(未定)、もうひとつはこちら。



▼「白猫プロジェクト」が本日より操作方法を変更、任天堂との訴訟の行方は…(2020年2月19日)

2018年1月10日に電撃的に駆け巡った
任天堂とコロプラの訴訟発表から早くも2年が経過した。
任天堂の靴を舐めながら細々と運営を続けていくものだと思っていたのだが
本日、事態が大きく動いた。
「白猫プロジェクト」の肝である操作方法について、大量の修正・変更が入るとアナウンスがあったのだ。
数カ所ならいざ知らず、一気にこれほど大量のキャラに修正を入れるとなれば
裁判の旗色がコロプラにとってかなり悪くなってきたのではないかと推察される。
任天堂は特許侵害を掲げ、ゲームの配信差し止めと約44億円の賠償を求めていたので
最悪配信差し止めもあり得るかも知れないとびびったコロプラが
大部分の変更を余儀なくされたと見るのが自然だろう。


任天堂との訴訟が不利な方向に傾いてきたため、争う姿勢から反省の意思表示へと方針転換し
「白猫プロジェクト」の運営継続を死守するために動いているのだと思っていた。
しかし、コロプラが発表したこの時のコメントは

「任天堂の特許権を侵害する事実は一切ないものと確信しており、その見解の正当性を主張する」

と、驚くことにこれまでと全く同じだった。
一時は弱気になって白旗を上げかけたが、「ドラガリアロスト」などという
「白猫」の劣化コピー版を出されて憤慨し、「ドラクエウォーク」で懐も暖かくなり
ファイトマネーも用意できたのでSwitch版の開発も放り投げて再び強気になっている、というのが
私の勝手な推測である。

任天堂の増額も京都らしいイヤラシさを感じるし、
コロプラの「権利侵害は一切ない」もどの口で言うのだとしか思えないので
一日も早くこんな不毛な争いは終わらせて仲良くしてくれ頼む。



▼任天堂『白猫プロジェクト』特許訴訟で請求額を増額(2021年2月13日)

「白猫プロジェクト」を運営しているコロプラが2018年より提起されている特許侵害訴訟について
任天堂からの請求金額が当初の44億円から49億5000万円に増額されたと発表した。
任天堂は増額の理由を『訴訟提起後の時間経過によって請求金額を追加した』と説明しているが
コロプラは依然として任天堂の特許権を侵害した事実は一切ないと強弁しており
両社の主張は依然として平行線のままである。

2018年1月の訴訟のニュースから本日まで、裁判の行方を絶えず気にしていた私からすると
一時期軟化しかけていたコロプラの態度が再び強硬姿勢に転じたように見える。



▼コロプラが任天堂からの請求額が倍増したと発表(2021年4月21日)

●コロプラ、『白猫プロジェクト』特許訴訟で任天堂からの請求額が
49億5000万円から96億9900万円に増額したと発表


コロプラは、任天堂より2018年より提起されていた
『白猫プロジェクト』に関する特許侵害訴訟について、
損害賠償額を49億5000万円と遅延損害金から96億9900万円と
遅延損害金に引き上げる旨の「訴えの変更申立書」が提出されたと発表した。


2月の段階では44億円から49億5000万円と5億ほど上乗せしただけだった任天堂が
ここにきて一気に96億9900万円とほぼ倍額まで引き上げてきた。
増額の理由は「訴訟提起後の時間経過等によって請求金額を追加したもの」と説明している。
受けるコロプラ側は「特許権を侵害する事実は一切ないものと確信しており、
その見解の正当性を主張する」とこれまでと同じコメント。

何度も言うように、特許侵害が無いならぷにコンは従来通りのままで良かったはず。
2020年2月に操作性の大幅変更をし、多くのユーザーを戸惑わせたことの説明がつかない。
訴訟慣れしている任天堂としては、完勝はなくとも確実に勝てることが見えているのであろうし
コロプラとしては、任天堂が白猫の配信停止まで視野に入れて訴えを起こしている以上、
意地でも負けを認められないのだろう。
しかし、2018年1月の提訴から3年と3ヶ月の間に上手い落とし所を模索もせず
ひたすら自らの正当性だけを主張して戦ってきたのは明らかに悪手だった。
意固地になっている間に請求額が96億まで膨れ上がり、
コロプラはもはや舞台から降りることすら許されないままリングサイドまで追い詰められているように見える。



▼【一件落着】コロプラと任天堂による特許権侵害訴訟が和解成立(2021年8月4日)

2018年1月の提訴から3年7ヶ月、2021年8月にようやく和解が成立した。
訴訟の長期化で任天堂は請求額を96億円まで増額し、徹底抗戦の構えを見せていたことから、
書面上では強弁していたコロプラ側が密かに撤退戦の準備を進め、
白猫ならぬ白旗を上げて和解金33億円を支払い、任天堂が矛を収めて一件落着。
訴訟期間中は「サービス停止はありません」「安心してください」と
しきりに火消しのアナウンスをゲーム内で行ってきたコロプラとしては
任天堂が盛り込んでいた「配信停止」だけは何としても避けたかったということなのだろう。



▼「ドラガリアロスト」がサービス終了、「白猫プロジェクト」との争いはこれで完全終結?(2022年3月24日)

任天堂とCygamesの共同開発によるスマホゲーム「ドラガリアロスト」が
2022年7月にストーリー完結、そこから一定期間を経てのサービス終了を発表した。

「白猫プロジェクト」の発売元であるコロプラを任天堂が権利侵害で提訴したのが2018年1月。
和解成立したのが3年半後の2021年8月だった。
「ドラガリアロスト」の配信開始が裁判開始後の2018年9月であり
内容は「白猫プロジェクト」の劣化コピーでしかなかったことで
「当てつけのつもりだけで作ったのか」と落胆した私はしばらくプレイしてアンインストールした。

2021年8月にコロプラが和解金を支払う形で決着してから
わずか半年ほどで「ドラガリアロスト」のサービス終了が発表されたとなると
初プレイ時に感じた「当てつけのつもりだけで作ったのか」が図星だったのではと勘繰ってしまう。
任天堂としては、「白猫」をサービス停止に追い込むことは諦めて和解金で手を打ったので
初年度以外パッとした売り上げも出していなかった「ドラガリアロスト」の継続に
それほど旨味を感じていなかったであろうし、サイゲームズもまた「ウマ娘」の生み出す
巨額の利益を前にして本作のサービス終了に何のためらいもなかったろう。
「ドラガリアロスト」はタッグを組んだ両社のどちらにとっても不良債権と化していたのではないか。



▼任天堂が「パルワールド」のポケットペアを提訴(2024年9月19日)



「Palworld / パルワールド」が複数の特許権を侵害しているとして
侵害行為の差止及び損害賠償を求めるものです。
当社は、長年の努力により築き上げてきた当社の大切な知的財産を保護するために
当社のブランドを含む知的財産の侵害行為に対しては
今後も継続して必要な措置を講じていく所存です。


というわけで「パルワールド」が次の標的に決定。
キャラクターデザインが酷似しているというだけでは著作権で争うことは難しく
「白猫プロジェクト」と同様に特許侵害での提訴になっている。
「パルワールド」はXboxゲームパス対応タイトルだったこともあり
私もほんの一時期ハマっていたので、「訴えられた」と聞いた瞬間の感想は

「でしょうね」

しか出て来ない。
逆に言えば、あれで怒られなければゲーム業界は模倣しまくりの無法地帯である。
「白猫プロジェクト」の時にも、コロプラが特許ビジネスに目をつけて
無差別に申請を出しまくっているという話が出回った頃に訴訟を起こしていたので、
「パルワールド」を野放しにすることで模倣ゲームの粗製乱造を許し、
ジャンルそのものが廃れてしまうことを懸念しての動きと見ることも出来る。
これは単純な予想だが、「パルワールド」のキャラクターデザインが
ここまで「ポケモン」に酷似していなければ、特許を引きずり出しての訴訟沙汰には
発展していなかった可能性が高いと私は思っている。

【関連記事】あったらいいなをカタチにした「パルワールド」の面白さともったいなさ

「ポケモンそっくりのキャラ」+「ゼルダから拝借したフィールドとモーションと効果音」+
「ドラクエビルダーズっぽい拠点作り」+「牧場物語的な生活感」といったところ。
要するに様々なヒット作の「いいとこ取り」なのだが、ポケモンに似たキャラクターデザインのインパクトが強過ぎて
そこの違和感を拭えない人はそこで思考停止してゲームに没入できないのではないか。
(実際、そうなっても仕方ないぐらいに似ている)

しかし、そこを超えてくると「おーポッチャマ(違)、畑に水をやってくれとるのか」と抱っこして撫でたり
「ああ、ロコン(違)が疲れている」と慌てて温泉に放り込んだりする生活が楽しくなってくる。
進めていくほどに、パルに対して良くお手伝いをしてくれる子供にも似た愛着が湧いてくる。
ポケモンのように、バトルを繰り返しレベルを上げて愛情(友情)を深めていくのとはまた違う種類の、
生活を共にすることで得られる家族的な愛情が本作にはある。


「パルワールド」の発売後、任天堂(ポケモン)には多くの声が寄せられたようで
タイトルこそ名指ししないものの、以下のような声明文を発表している。

お客様から、2024年1月に発売された他社ゲームに関して、ポケモンに類似しているというご意見と、
弊社が許諾したものかどうかを確認するお問い合わせを多数いただいております。
弊社は同ゲームに対して、ポケモンのいかなる利用も許諾しておりません。

なお、ポケモンに関する知的財産権の侵害行為に対しては、調査を行った上で、適切な対応を取っていく所存です。
弊社はこれからもポケモン1匹1匹の個性を引き出し、その世界を大切に守り育てながら、
ポケモンで世界をつなぐための取り組みを行ってまいります。

株式会社ポケモン


「当社が問題ありと判断した場合には動きますのでご心配なく」と読める回答から半年ほどしての提訴。
「複数の特許権を侵害」とあるので、相当細かく調べたのだと思う。
「白猫プロジェクト」の件のように、またここから3年半(もしくはそれ以上)闘うつもりなのか
それとも早期で決着するのか。成り行きを見守っていきたい。

おまけにもうひとつ。
誰が見ても限りなく黒に近いグレーなタイトルに対し、ソニー・ミュージックやアニプレックスといった
大手企業が協業を持ち掛けて、全世界をターゲットにコンテンツビジネスの拡大を狙っていたことも
任天堂をピリつかせる原因のひとつになっていたのではないか。
「ポケモンそっくりのキャラで商売しようぜ」とでも思ったのなら、その志はあまりにも低く
商道徳に欠けると言わざるを得ない。



任天堂の訴訟提起を受けて、ポケットペアがコメントを発表。
「小規模のインディーメーカーが大企業からいじめを受けている」と読める被害者ムーブに
違和感を覚えると同時に、話を「任天堂 vs インディーメーカー」にまで広げている点に
姑息なイメージを抱いてしまった。明らかに問題をすり替えようとしている。
事の発端は「ポケモンを意図的に模倣し、法の抜け穴を利用して売り逃げしようとした」ことであり
訴訟の図式はあくまでも「模倣された側 vs 模倣した側」である。企業の大小は全く関係ない。
私個人の印象としては、コロプラよりも悪質に思える。



▼セガが「メメントモリ」に対し10億円の損害賠償請求(2024年10月21日)

任天堂xコロプラ、コナミxサイゲームズ、任天堂xポケットペアと
ここ数年頻発しているゲーム業界内の訴訟問題に新しくセガが加わった。
スマホゲーム「メメントモリ」を発売するバンク・オブ・イノベーション(以下BOI)に対し、
特許権侵害による損害賠償請求訴訟を東京地方裁判所に提起した。
訴訟によると、BOIから配信中の「メメントモリ」と、既にサービス終了している「幻獣契約クリプトラクト」の2本において
セガの保有する特許を5件侵害していることが明らかになり、2社の間で協議が行われたものの合意に至らず
止む無く訴訟提起に至ったとのこと。
セガはBOIに対し、10億円の損害賠償と、任天堂がコロプラに対して行った遅延損害金をセットにし
さらに運営中の「メメントモリ」についても、特許に抵触したプログラム等の差し止めを要求している。

BOI側は、セガの主要する特許権侵害はないものとの認識を崩しておらず
裁判の中で正当性を明らかにしていくとの方針を表明。
さらに訴訟の結果がどうであれ「メメントモリ」のサービスを継続することも併せて発表された。
BIOの売り上げの9割を占める看板タイトルだけに、石に噛り付いてでも続けます宣言といったところか。

ゲーム業界で未だにイキリ名言として定着している「任天堂の倒し方知ってますよ」に象徴されるように
オリジナリティの欠落したタイトルに、オタク心を掴みやすいキャラクターと射幸心を煽るガチャを乗せて
荒稼ぎするような志の低いメーカーは、大抵最初は居直って好戦的な態度を取る。
しかし長期間するに連れて態度を軟化し、最終的には和解金を支払って運営続行を死守するというパターンが多い。
おそらく今回も、セガがよほどのしくじりをしない限り同様の流れになるものと思われる。



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2 コメント

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Unknown (ni.o)
2024-09-20 07:58:40
コメント失礼します。

僕個人としてはパルワールドが
話題になった当初から
忍さんの下の過去の記事を
真っ先に連想してましたね。

特に記事の中の
>そこに制作者なりの味や元ネタに対する愛情が見えていれば、
パクるという行為自体はさほど責められることではない。

の部分が最も共感した部分で
パルワールドにはこれが
見受けられないのが
個人的に受け付けられない
原因なのかなと
思ってたりします。

>参考記事「パクるならもう少し頭を使ってパクれ」
https://blog.goo.ne.jp/ipod_mini/e/4640a24671aafe85b98e3117882010ae
返信する
ni.oさん ()
2024-09-20 15:54:47
こんにちは。

あの頃の私は随分と血気盛んでしたね、お恥ずかしい(笑)

でも、確かにパルワールドには
「好きすぎてお借りしましたごめんなさい」な目線が
すっぽり抜け落ちているように思います。

売れ筋 x 売れ筋 = 爆売れ間違いなし

っていうものすごく単純な計算式で作られているのかなと。
発想が借り物ならせめて作りだけでも
しっかりしていれば良いのですが
パルワールドって恐ろしくバグが多くて
作りかけのまま出してきたようなソフトなんですよね。
返信する

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