ディズニーランドに学ぶ学校(学級)経営法

9割がバイトでも最高のスタッフに育つ ディズニーの教え方
福島 文二郎
中経出版


学校経営にビジネス界の「マネージメント」の考え方を取り入れていかなくてはならない。こうした発言は教育委員会に勤務している方々の中から頻繁に聞かれるようになりました。20世紀の学校教育は、「学校」という閉鎖性の強い社会の中で、教科指導や生活指導という専門性を高め、「子ども」という未完成だが可能性に満ちた存在を相手に創意工夫をして指導をしてきたと思います。21世紀に入り、社会は「公開性」という考え方が一般化したと思います。学校教育も「公開の原則」が定着し、「開かれた学校」を創っていくことが学校管理職の責務でもあるわけです。

多くの方々が学校の教育に関心を持ってくださり、力を貸してくださることが、その学校にとっては大きな力となり、より良い教育が行われることに結び付いていくのでしょう。そのためにも私たち教員は、教科指導の専門性を高めることはもちろん、幅広い教養を身につけることも、これまで以上に求められているのだと感じます。

そうした教養を身につけたいと、教員ならば誰もが思っていることでしょう。しかし、教養を高めたくても残念ながら時間が足りない。校務に追われるようにして毎日を送っている。ある地域の学校などは、教員はどの学校も皆、22時、23時まで学校に残って仕事をしていることが当たり前だという現実があると、教員仲間から聞いています。それでは読書をしようというエネルギーも奪われます。

そこで「フォトリーディング」や「ブザン式リーディング」「マインドマップ」「ビッグピクチャー」「アファメーション」「多重感覚学習法」等々、『加速学習』と言われるツールを身につけることによって、多忙な中にも信じられないくらいに短い時間で読書を完了し、人よりも多くの情報を自分のものにすることができれば、仕事が楽しくなってくるのではないかと思います。




さて、今日のマインドマップは「ディズニーランド」の社員教育について書かれた書籍の「読書記録マップ」です。

リポート率98%という驚異の数字を出しているディズニーランド。私もそうですが、おそらく訪れた人の誰もが感じたことがあるはずです。ランド内を掃除をしている人たちの、キビキビした動きや清々しさ、立ち振る舞いの良さ。ここにディズニーランドの素晴らしさがあると言っても過言ではありません。この掃除をするメンバーのことを「アストーディアル」と言うそうです。

ディズニーランドができた当初は最も人気のなかったこの職種。なんと今ではトップの人気で、アルバイトの人たちのあこがれでもあるらしいのです。最末端の職種で働く方々の心に、ディズニーランドで働くことの「誇り」を感じさせ、その掃除という職務でさえも「ショーの一部」であるという意識にすること。ここまで自発的な職務を促せるディズニーランド文化というものは、私たち学校の教員にとっても学ぶべき管理方法なのではないでしょうか。


この本によると、ディズニーランドで働く人たちの中には、「ホスピタリティー・マインド」というものを大切にしていることが書かれています。これは「思いやりの心」を常に保つことによって、お客さんにハピネスを提供できるかどうかという視点に常に立っているということだそうです。

その他、いろいろと参考になる点の多い一書でした。




ランドに入った瞬間に感じる、あの心が躍るような空気感。これを学校内に再現できたらどれだけ素晴らしいでしょうか。
私たち教員は、厳しく自分の学校を、そして自分自身を見つめて、ディズニーランドに負けないような、清々しい空気の学校を創っていきたいものです。


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