続・トコモカリス無法地帯

うんざりするほど長文です。

複座型への憧れ

2011-07-20 19:28:25 | TRPG
毎日日記書いてます。毎日なにか鬱屈したものが溜まるので何かかいて放出しないとどんどん凹む。内容は特に意味のない文字列。その時期に即したものでもニュースへの気の効いたコメントでもなく。


今日の話はゲームのこと。今じゃ斜陽になったD&D3.5版というゲームについて。このゲームには長い歴史があってその歴史ははっきり言ってしまえばひたすらルール改訂の歴史。バランスを叩いて直して叩いて直して、イビツに歪みまくって全体のバランスが成り立っているという変なゲームシステム。あまりにルールが煩雑でややこしく初見お断りな雰囲気ぷんぷんです。低レベルでただ殴るキャラやるだけなら問題ないけど高レベルで呪文使いなんかを始めるとルールの解釈やら運用やらで勉強量が底なしになります。そして運用するGMのクセにも左右されるので「強さ」を求めると最適解がみつかりません。前回書いたハーフリング・アウトライダーは割と最適解に近い方でした。GM、PL双方の合意で。あれもサモンモンスターとかの呪文で低レベルモンスターに囲まれるだけでもかなり嫌な展開になるので、最強無敵とはいえませんが、かなり無双できる方ではありました。

さて最適解が無いと先ほど書きましたが、D&Dは役割分担のゲームです。防衛役、撃破役、回復役、制御役、指揮役など役割を振れば振るだけあるのです。そこでそれぞれの最強・最適の姿が違ってきます。例を出しますとウチのPTの頭脳を担っていた魔法剣士の得意技は「瞬間移動」でした。自分だけでなくPT全体を瞬間移動させ間合いと攻撃のタイミングを自在に操ります。加速装置すら上回るテレポート系呪文を使いこなすことで、PTは神出鬼没のフットワークを手に入れました。また魔術師は「割り込み呪文」を使いこなしたいと日頃から言っていました。割り込み呪文とは文字通り、相手の行動に割り込む後出しジャンケン、後の先をとる手段です。
これによる緊急回避・カウンターにより敵の動きをキャンセルさせ無理矢理先手を取ってしまうのです。その他、「二回までなら死なせてやる」と前衛の私に言い放った僧侶。二回までなら完全復活させてやるから安心して敵の攻撃を喰らえというわけです。頼もしいですが鬼です。この人いつも隠し玉みたいな技持っててGMの裏をかくのが好きなんで油断なりません。そしてPTの射手盗賊、いわゆる何でも屋で、トラップ、攻撃、技能判定、緊急時の回復から身体をはった盾役までなんでもやります。ほんとなんでもやるのです、PTが困った事態になったときは彼にしわ寄せが来るので、結局彼が身体張って事態に持ちこたえ、僧侶さんが挽回していくのです。
私は壁兼攻撃です。シナリオ展開がデーモン達との戦いになることが分かっていたので(こういう読みも戦術ですよね)デーモン系に特効で強い「ナイト・オブ・ザ・カリス」というクラスを選びました。デーモンのかける状態異常は受け付けず、しかも奴らには特大のダメージを与える特技を持っています。デーモンのボス・バロールでさえ私の前では3ラウンド持ちません。でも攻撃力はあるけれど移動は鈍いし、HPは高いけど紙装甲だし、仲間の瞬間移動やヴェイルというバリア等サポートが無いと、良いように間合いを調整されてボコられて死にます。ええ、死にかけました。


ここまでが前降り。

私はD&Dのルールの穴を突く事にしました。このゲーム、特技やクラスで複数のキャラクターを使用できるのです。最もメジャーなのは「腹心」ルール自分より2レベル落ちのキャラクターを普通に同時運用可能です。現状では17レベルPTに15レベルの腹心キャラが一人参加することになります。諸般の事情でPTを抜けた先出の魔法剣士の後を埋める為に魔術師をいれました。魔法剣士さんの術師レベルは基本的に自分のレベルの半分、こちらは専門魔術師ですから魔法レベルも十分足りてます。問題は某魔法剣士さんの中の人の経験値が凄すぎてとても運用を真似できないこと。とっさの判断でありとあらゆる手段をもって優位な間合いを取り続けるあの発想にはとても追いつけません。なので私の腹心は瞬間移動も得意ですが壁系呪文を多用するようになりました、これも一種の間合い調整です。壁を張って戦場を操作し敵を各個撃破できるように制御するのです。
こう書くとなかなかかっこいいけれど、実際やってみると自分の未熟で短絡的な呪文運用にがっかりします。

でも、諦めはしません。
私の目的は「複座型を使いこなす」です。D&D4版では腹心などは使えず、複座型運用は不可能になったようですがそれでも二回攻撃キャラを使ってダメージの底上げを図っています。コイツについてはまたいつか書くとして。

複座型キャラの成功例は先日書いた「ハーフリング・アウトライダー」です。そして「ナイト・オブ・ザ・カリス」がパラディン上がりで魅力が高いことを利用し腹心キャラをつけました。腹心キャラのレベル範囲は主の魅力で決まります。これから私は魅力を生かして戦うクラスがやりたいのです。しかも複座型。
エフィジーという人造生物を作って戦うクラス・エフィジーマスター。
3匹もの動物の相棒をつけることが出来るクラス・ビーストマスター。
2人の腹心と多数の部下をつけることが出来るクラス・スロールハード。

候補としてはこのくらいか。
条件は10レベル超えるキャンペーンシナリオで、ある程度の潤沢な資金が出ること。今はそんなキャンペーンやる予定が無いけどむこう10年20年先を楽しみにいまからビルドしておくのです。


先日、友人からキャラクターシートをコピーしてもらいました。そのキャラクターは私が見た中で実用度No.1の戦士系キャラクターでした。高い攻撃力、本当にもう嫌になるくらい高い攻撃力と、堅い防御力、そしてなにより経済性(なんと武器強化の費用がかからない)という3つの要素を兼ね備えた高度な設計に成り立っているのです。しかも専門化していないからどんな敵にも高いダメージを与えることが出来ます。私は彼をガンダムになぞらえ、自分はGMを作ることにしました。他者が軽い呪文などでフォローできそう、あまり使用頻度の高くない特技などをオミットして廉価版を作ろうと画策しています。以前から「彼の量産型」が欲しいとそのプレイヤーには伝えていたのです。これは腹心としてつける戦士系キャラのスタンダードとして非常に良いと私は思っています。そう、私はこのキャラを量産化し「スロールハード」として従えようと画策しているのです。2人居てもよし、片方の腹心をマーシャル等のサポート系にするもよし。
腹心は元々装備にお金のかからない術師系が良いとされていますが、術師は巻物を買ったり作成したりで結局お金も経験値も使うので、実は効果は薄いと考えています。戦士系はレベルが低いと命中率が下がるという欠点がありますが、この例のキャラクターは接触攻撃に切り替えることができるため命中率は操作できます。
他人様の設計の横取りですがこれで複座型計画最適解の一角が埋まりました。こうして実を結んでいくとビルドの作業は実に楽しいものです。ごめんね友人O氏。あなたの優秀な設計は今後何年も続いていきます。私が続けていきます。


さて、何度も書いてる複座型。これには私きっと特別な思いいれがあるのでしょう。先日書いた日記は「電人ザボーガー」でした。お分かりの通り電人ザボーガーは主とともに一心同体となって戦います。いわゆるヒーロー二枚看板体制。ダブルライダーとか、キカイダーと01とか、アマゾンとモグラ獣人とか、スカイライダーとがんがんじいとか。最後のちょっと違うか。ガンダムOOでも、クアンタには刹那とヴェーダ端末のティエリアが乗り、ハルートにはアレルヤとマリーが乗り、サバーニャにはロックオンにハロ2体が乗っています。複座型が優秀なのは当然ですね、手数が他者の数倍あるのですから。
ここまで書いてようやく気づく。他者の倍の手数で圧倒する。他人の倍のターン動く。これが私のしたかったこと。D&D4版では活躍が一瞬なので、あとはずっと出番の待ち時間です。他の人は特殊効果やら割り込みやらでバンバン出番があるのに私はほんの一瞬で力いっぱい殴って終了です。あんまりヒマなので敵のダメージトラック役にされました。暇よりいいのですが元々数字が苦手なほう、本来のゲームの楽しさを教授できているとは言えません。それでもダメージ配分が分かるので大技小技の使い分けは上手くなりました。いうなれば無駄撃ち空撃ちが無くなったというべきか。でもみんなのように作戦をたてて、長考してみたいというのが憧れとして私にはあるのです。みんなよりやや遅れて入ったD&Dキャンペーン。周りが複雑な作戦を立てて機能的に動き自分は何の思惑もなくただ従うだけというのは、ほんの少しだけ悲しさと虚しさがあります。今日のゲームの日は他人の命令聞いて目標をただ殴って終了?大ダメージ出す楽しさは確かにあるけれど、毎回そればかりではプレイヤーの腕前に差が開く一方だと思うのです。腕が足りないから頭数で勝負、パクリとでもなんとでも言え、後発の強みはその時々の状況に応じた最適化が可能なことです。私は複座型で出番を増やして、勉強の機会を多く持ってはやく周りに追いつきたいのです。ルルブ読んでるだけでは到達できない経験の差というものが今私の前には歴然として存在します。ただダメージ増やすだけならダイスを振れ、しかしそれだけでは到達できない効率の戦いがあるのです。以前のハーフリング・アウトライダーで私はその末端に触れることが出来ました。しかしあれはまぐれ設計のバグ技のようなものです。
たいていのゲームはレベルがあがれば「俺つえー」無双が約束されています。しかしD&Dに関してはその限りではありません。何レベル帯でどれだけ活躍できるかは設計ビルドの完成度に左右されるのです。


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