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JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「キートンの西部成金」

2011-05-12 | 映画(DVD)
「映画史上の名作5」

「キートンの西部成金」1925年 米 監督:バスター・キートン (活弁版)
原題:Go West

ひょんなことから西部の荒野で牧童となったキートン。雌牛のブラウン・アイズとすっかり相思相愛の仲に。ところが牧場の牛が出荷されることになり、それを聞いたキートンは愛しい彼女を救うため…。出荷先のロサンゼルスを5,000頭の牛の大群が暴走する様は、まるで動物パニック映画。群れを先導するのが赤い悪魔の全身タイツを着たキートンだから、もうたまりません!キートン全盛期の隠れた傑作。

古いフィルムなので明暗のコントラストが曖昧で見にくいので、活弁ナレーションは助かる。
いつの時代にナレーションを入れたのか知らないが、それと同時に音楽も付けたのだろう。
バート・バカラックのTHIS GUY'S IN LOVE WITH YOUが使われている。
キートンとバカラックの組み合わせが最高!

映画の方は友達も金もないキートンがカウボーイとなっての牧場場面。
キートンよりも雌牛ブラウン・アイズを始めとする、牛さん、お馬さん、ロバさん等のお目々の可愛い演技に萌え萌え。
キートンは地味に小ネタを散りばめ対抗。

風で飛ぶカンカン帽をさっと片手で掴み被りなおす。
井戸のバケツが落ちて回転する把っ手に頭をぶつける。
ガンホルダーに極小のピストルを忍ばせ、取り出しにくいので、ピストルに紐を付けてさっと取りだす。などなど・・・
優しくされた事から恩返しでキートンの危機を救う雌牛ブラウン・アイズ。
ブラウン・アイズも場に送られる事になり、なんとか阻止しようとするキートン。
牧場の娘も父親に「彼にブラウン・アイズを売ってあげれば」と説得するが破産がかかっている牧場主にとってはそうはいかないのだ。

やはり圧巻はキートンが場へ列車輸送の牛たちを町に放してしまってからのドタバタ。
千頭からの牛たちが集団で走り出す。
いつの間にか店に忍び込んでいる数頭の佇まい。パニックで逃げ惑う人々。
可愛くもユーモラスな牛さんたちの演技。
キートンが赤い布を探して、見つけたのが悪魔の全身タイツ。
モノクロだからブラック・デビルみたいだけど、これ、レッド・デビルなんだよね。消防士たちとのドタバタなんかカラーで見たいなぁ。

脱ぎにくいデビル・タイツを脱ぐ場面でも小ネタが光るキートン。
結局、レッド・デビルの活躍で牛たちを場へ追い込む事に成功。
牧場主に喜ばれ、「何でも欲しいものを言え」と聴かれて
「彼女を・・・」
もじもじする牧場の娘の脇からヌッと現れる雌牛ブラウン・アイズ。

シネマヴェーラ渋谷

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