JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「現代娼婦考 制服の下のうずき」

2011-05-24 | 映画(DVD)
「官能の帝国 4」

「現代娼婦考 制服の下のうずき」1974年 にっかつ 監督:曽根中生

孤児院から祖父・斉木に引き取られた真理。しかしそこでは、従妹の洋子に“娼婦の子"と苛められ、蔑まれる生活が待っていた。大学入学後も洋子からの苛めは続き、屈辱に耐えかねた真理は…。荒木一郎の原作コミックを映画化した作品で、潤ますみの代表作。彼女が歌う寺山修司作詞の主題歌『裏町巡礼歌』は、怨み節歌謡の傑作!

荒木一郎はコミックの原作もしていたのか。多才な人だ。「玉割人ゆき」の潤ますみもそれ以前に日活ロマンポルノに出ていたのか。知らんかった。
想像するに原作コミックの方はかなり奥深い大作?
真理の生涯を描く作品で時間軸もかなり長い物なんでは?「制服の下のうずき」と言いながら制服を着て出てこないのも、コミックでは真理のセーラー服時代に大きなウエイトがあったとか?そうではなくて、単にポルノにありがちなタイトルのいい加減さなのか?

娼婦の子として苛められ、悲惨な幼年期を育った真理が、しっかり、現代娼婦になっていく経緯も、彼女が殺意を抱くに至る過程も、ちょっと解りにくかった。原作の下敷きがあった上での真理のキャラクターという気もする。

それでも潤ますみのやさぐれた女子大生がカッコ良く、キャラクターとして秀逸なので楽しめる。
制服こそ着ていないものの、白いブラウスにミニスカート。ブラウスの背にくっきり浮かぶブラの線が懐かしいです。
いつの日からか、女子の心理のはブラ線クッキリが恥ずかしくて、カッコ悪いものだと言った風に進化していったのでしょう。残念ですね。

潤ますみ劇中歌として歌うやさぐれ歌謡の名曲「裏町巡礼歌」
ここは、物語とは別に一つの見所、聞き所。

Jun Masumi [Side A] "Pilgrim Song Slums"

Jun Masumi [Side B] "Cat Burglar

娼婦となった真理がベッドの向こうから細い腕だけを出して、マルボロをまさぐるシーン。

仇役の洋子(安田のぞみ)のお嬢様らしからぬイモっぽさも、若々しさでカバーと言う感じでぎりぎり許せる。

また、曽根中生監督らしい凝った映像も見る事ができる。
回想シーンのハレーション。
洗車機の中での凶行と、洗車を抜け出た瞬間の眩しい、そして変哲のない風景・・・。

どしても原作コミックが気になる1本でありました。

シネマヴェーラ渋谷

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