
流石に力道山となるともう伝説の人でしかありません。
プロレスにもあまり詳しくないのだけれど、私の周りには熱狂的なファンがいて情報は少しばかり漏れ聞く事ができた。その程度です。
シネマヴェーラ渋谷「スポーツする映画たち」より
「力道山の鉄腕巨人」1954年 新東宝 監督:並木鏡太郎
デジタルベータカム上映
「小児麻痺を患う少年・保のもとに力道山が激励にやって来くる。感激した少年は力道山が巨人となりジャングルを冒険する夢を見る…」
冒頭に力道山道場の筋骨隆々レスラー達のベンチ・プレスなどウェイト・トレーニング・シーンが出てくる。それだけで、プロレス・ファンの友人は狂喜するだろうなぁと思って見てた。
国民的英雄・力道山で映画を作る企画(他にもいろいろあるみたい)でこのシナリオは良かったね。
小児麻痺の子を見舞ってスーパースターのヒューマンドラマと思わせ、実は殺人レーザー光線銃やスパイ、ギャング、果ては放射能までの大冒険活劇。
(少年の夢の世界なんだけど)
しかも力道山は人語を理解しない山男の設定で「タロ!タロ!」くらいしか科白を吐かなくて良い。(役者としてボロが出ない)
突っ込み所は満載なんだけど、保少年の夢の世界という事で許してやってちょうだい。
ギャングの影のボスがアタシュ・ケースのモニターで指令を出したり(最後には覆面を付け忘れて正体がバレるおバカぶり
)、キャバレーでの銃撃戦などは当時の子供たちから我々世代を経て、拳銃ごっこのルーツといえるカッコ良さでした。
人語を知らない山男がギャングたちの落ち合う場所を盗み聞き、キャバレー「エンゼル」の名前を覚えたのは大手柄。
運転手に「えんぜる!」「えんぜる!」と知らせて急行!
この映画を見て良かったのは「ギョギョッ」の内海突破を初めて見る事ができた事。
大袈裟な動きが妙に可笑しかった。
そしてもう一つ、科学博士(古川緑波)の娘・暁子役の安西郷子も初めて見ました。お美しい。
少年が夢から醒めると家の前では特設リングが張られて
「当分、日本でのリングが無いので、今日は特別私達の凄い練習をお見せします」
力道山、やはり口調がぎこちない。
この「凄い練習」が本当に凄い。当時の人気レスラーが多数出演!
豊登、遠藤幸吉、九州山義雄・・・残念ながら名前と顔が一致しません。
1人前座クラスで2m超の大男が居ました。1954年の作品(何せ松島トモ子が子役ですから)馬場正平は未だ読売巨人軍にすら入っていなかったが、あれは誰でしょう?
見所を2つ挙げておきましょう。
まずは、悪役の影ボス(外人レスラー)と上半身裸になっての取組み。派手な空手チョップや投げ技無しで、額に汗の力比べ、ベアハッグで敵を倒す力道山。
派手な技の応酬の他にも息詰まる力比べ、これもプロレスの大事な魅力ですよね。
そして何と言ってもテレビ塔に登って逃走するギャングの表親分(安部徹)を下から柱を揺さぶって落下させる力道山。まさに怪獣!
最後は少年の足が立って自力で歩く。輝く笑顔で力道山にプロレス技を仕掛ける少年。泣けるデぇ、目出度し目出度し。
山男のヒゲ面力道山、可愛かった。
この映画出演を引き受けた力道山。やっぱり国民的スーパー・ヒーローなのでありました。


プロレスにもあまり詳しくないのだけれど、私の周りには熱狂的なファンがいて情報は少しばかり漏れ聞く事ができた。その程度です。
シネマヴェーラ渋谷「スポーツする映画たち」より
「力道山の鉄腕巨人」1954年 新東宝 監督:並木鏡太郎
デジタルベータカム上映
「小児麻痺を患う少年・保のもとに力道山が激励にやって来くる。感激した少年は力道山が巨人となりジャングルを冒険する夢を見る…」
冒頭に力道山道場の筋骨隆々レスラー達のベンチ・プレスなどウェイト・トレーニング・シーンが出てくる。それだけで、プロレス・ファンの友人は狂喜するだろうなぁと思って見てた。

国民的英雄・力道山で映画を作る企画(他にもいろいろあるみたい)でこのシナリオは良かったね。
小児麻痺の子を見舞ってスーパースターのヒューマンドラマと思わせ、実は殺人レーザー光線銃やスパイ、ギャング、果ては放射能までの大冒険活劇。

(少年の夢の世界なんだけど)
しかも力道山は人語を理解しない山男の設定で「タロ!タロ!」くらいしか科白を吐かなくて良い。(役者としてボロが出ない)

突っ込み所は満載なんだけど、保少年の夢の世界という事で許してやってちょうだい。
ギャングの影のボスがアタシュ・ケースのモニターで指令を出したり(最後には覆面を付け忘れて正体がバレるおバカぶり


人語を知らない山男がギャングたちの落ち合う場所を盗み聞き、キャバレー「エンゼル」の名前を覚えたのは大手柄。

運転手に「えんぜる!」「えんぜる!」と知らせて急行!
この映画を見て良かったのは「ギョギョッ」の内海突破を初めて見る事ができた事。

大袈裟な動きが妙に可笑しかった。
そしてもう一つ、科学博士(古川緑波)の娘・暁子役の安西郷子も初めて見ました。お美しい。

少年が夢から醒めると家の前では特設リングが張られて
「当分、日本でのリングが無いので、今日は特別私達の凄い練習をお見せします」
力道山、やはり口調がぎこちない。

この「凄い練習」が本当に凄い。当時の人気レスラーが多数出演!
豊登、遠藤幸吉、九州山義雄・・・残念ながら名前と顔が一致しません。

1人前座クラスで2m超の大男が居ました。1954年の作品(何せ松島トモ子が子役ですから)馬場正平は未だ読売巨人軍にすら入っていなかったが、あれは誰でしょう?

見所を2つ挙げておきましょう。
まずは、悪役の影ボス(外人レスラー)と上半身裸になっての取組み。派手な空手チョップや投げ技無しで、額に汗の力比べ、ベアハッグで敵を倒す力道山。
派手な技の応酬の他にも息詰まる力比べ、これもプロレスの大事な魅力ですよね。

そして何と言ってもテレビ塔に登って逃走するギャングの表親分(安部徹)を下から柱を揺さぶって落下させる力道山。まさに怪獣!

最後は少年の足が立って自力で歩く。輝く笑顔で力道山にプロレス技を仕掛ける少年。泣けるデぇ、目出度し目出度し。

山男のヒゲ面力道山、可愛かった。

この映画出演を引き受けた力道山。やっぱり国民的スーパー・ヒーローなのでありました。


この映画がきっかけで、力道山と新東宝がつながりが出来た様で、後にプロレステレビドラマ「チャンピオン太」が、新東宝崩壊後の後釜会社・国際放映制作で作られましたね。
内容は???ですが、力道山所有のプロレス会場「リキ・スポーツパレス」でロケされ、新人であった猪木がゲスト出演しています。それだけでもプロレスファンは満足じゃないですか。
力道山もレギュラー出演していますが、この映画よりはセリフが上手くなったのかな(笑)
すみません、プロレスぜんぜん詳しくないので、恥ずかしながら「チャンピオン太」というものの存在すら知りませんでした。
調べてみると、若き日の猪木による死神酋長だの、力道山・豊登だの。なかなか興味がそそられます。力道山の演技も見てみたいですね。
とても勉強になりました。ありがとうございます。