JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「燈台」

2021-03-13 | 映画(DVD)
「生誕95年・没後50年 三島由紀夫 文学と映画」

「燈台」1959年 東宝 監督:鈴木英夫

復員して我が家に戻った昇を出迎えたのは、若く美しい継母。昇はたちまち恋の虜となるが、何も知らない妹と父。四人で家族旅行に出かけた大島で、秘められていた思いが炸裂する…。四人それぞれの感情が揺れ動く様をスリリングに描いた三島由紀夫原作の心理ドラマ。

鈴木英夫作品を久しぶり。
義母と息子の背徳愛を題材にしてサスペンスに定評ある名匠が紡ぐ密室劇。原作は三島由紀夫の戯曲。



若い久保明(兄・昇)と柳川慶子(妹・正子)が良い。
「今、お前を殺したいという気持ちと同時に可愛くて仕方ない気持ち」
めそめそ久保明。

津島恵子(継母・いさ子)が久保明に詰られて「もっと言って!」
津島恵子の表情演技も絶妙。

不良少女たちの百物語とか、なんだかピンクでリブートして欲しくなる。もちろん義母と息子は妄想でガッツリからんでね。

津島恵子とのデュエット
柳川慶子とのダンシング
河津清三郎(父・黒川祐吉)の「知らぬは亭主ばかり」な能天気さもまた良し。

終盤タイトルの意味もしっかり伝えてくれるし数年後(現在)に戻ってそれぞれの現状語ってくれる親切さ。締めは旅館のベテラン女中。



池袋 新文芸坐
2020年11月



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