【タイ山岳民族の村に暮らす】

チェンマイ南西200キロ。オムコイの地でカレン族の嫁と綴る“泣き笑い異文化体験記”

【青空に歓喜?】

2007年03月19日 | アジア回帰
『バンコク週報』という日本語新聞ネット版に、こんな記事を発見した。

《“チェンマイ、人工雨で久々の青空”
【社会】 13:58
チェンマイ市民は17日、空軍機による人工雨オペレーションにより現れた久々の青空に歓喜した。煙害対策としてスラユット首相が首都圏から送った空軍機4機が今後も人工雨オペレーションを担当することになる。タイ北部やミャンマーで起きた、野焼きを原因とする山火事による煙害は日々深刻化。チェンマイでは多くの市民が呼吸器の異常を訴えていた。》

 17日、いや確か16日の金曜日には上空にいわし雲が見えたような気もするが、“市民が歓喜する”ほどの青空ではなかったような気がする。
 
 また、チェンマイ駅のやや南側に住んでいる私は人工雨オペレーションによって降ってきた雨を見てもいないし、当日はショッピングセンターのカーフル(カルフール)一帯をクルマで走り回ったが雨の痕跡も見なかったと思う。

 運転していたベンも何も言わなかったから、私の認識に間違いはないだろう。

 チェンマイに住む日本人のブログを複数読んでも、雨が降ったという記述はまだないようだ。

 もしかしたら、山間部や街の一定部分だけに降ったのかも知れないけれど、不思議なことに上記記事には「雨が降った」とはひと言も記されていない。

 上空で降ったわずかな雨が少しばかり空気を洗い、地上に落ちる前に蒸発(?)してしまったという推理も成り立とうが、科学に弱い私にはそんなことが起こり得るのかどうか定かではない。

 ミステリーである。

 ちなみに、今日の空は再び白煙に覆われて青空は見えず、アパートのベランダから西北方面に見えるはずのドーイステープ(今日のタイ語のレッスンで、ドーイとは山を現す北部弁であることを知った。標準語はプーカオ)の稜線もまったく望めない。

 記事によれば、今後も人工雨作戦は続くようだが、雨乞いのための化学物質散布が度重なればその影響も心配になってくる。

 明日は、イミグレーションにロングステイビザの延長手続きに出かける予定だ。

 首尾よくいけば、日本にいったん戻る手配も済ませるつもりである。

 自分自身の健康面を考えれば、しばらくチェンマイを離れた方がいいのかもしれないが、さて・・・。

 先月27日にランパーンにあるベンの実家を訪ねたとき、村の周囲の山のあちこちで野焼きの煙を見かけたけれど、上空は日本の初夏を思わせる抜けるような青空だったのになあ。

 夜になってパヤオに向かったときは、道路に覆いかぶさるような崖をまるで“昇竜”のようにオレンジ色の炎が這い上がり、怖いほどの美しさだったのだが・・・。

 従姉妹の葬式参列のため実家に戻ったベンは、ピックアップトラックの荷台に家族や親戚を乗せ、見えにくくなった眼に不安を覚えつつ煙や炎に覆われた悪路を往復しているのだろうか。


 
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