しかし、現実を知る時が、いつかはやって来ます。
必死のリハビリのおかげで、どうにか車イスにも乗れる様になった頃でした。訓練を終え、病棟に戻る道すがら、理学療法士よりこう言われたのです。
「吉田さん、そろそろ自分の車イスを作りましょうか」
一瞬、耳を疑いました。まさか、この私が・・・。
「ああ、自分はもう一生歩けないんだ。車イス暮らしになるんだ。自分の人生はもうこれでおしまいだ . . . 本文を読む
9月の初めに、東京で絵手紙の個展を開く事になり、案内状だけでも見て頂こうと、松下センセにお送りしたところ、早速、激励のお手紙を頂戴し、思いもよらず原稿まで依頼されました。
身に余る光栄と思い乍らも、一方では、果たしてうまく書けるだろうかと心配になってきました。しかし、私にとって、文章の上手い下手などは二の次、とにかく、文字を書くという事が当たり前ではないのです。実は15年前、熊本の山鹿にある . . . 本文を読む