【タイ山岳民族の村に暮らす】

チェンマイ南西200キロ。オムコイの地でカレン族の嫁と綴る“泣き笑い異文化体験記”

【博士の異常な愛情】

2009年08月10日 | アジア回帰
 8月6日長崎、8月9日広島。

 タイに移り暮らしていても、決して忘れられぬ日が、また来たりて、過ぎゆき、わがニッポンに暑い暑い夏がやってくる。

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 昨日のニュースによれば、11月来日予定のオバマ大統領の広島訪問は不可能になったとか・・・。

 過ちを繰り返さぬためには、まず事実を正しく認識する必要がある。

 だが、その事実の重さに、人はしばしば打ちのめされ、身動きがとれなくなることがある。

 特に、青年期の純な心は、自らに厳し過ぎるゆえに蟻地獄のような様相を呈しかねない。

       * 

 1972年の春。

 まさに、その蟻地獄にはまったひとりの青年が、早稲田の杜をめざし高田馬場駅に降り立った。

 ふと、まがまがしい色のポスターに目をやると、そこには異形の文字が躍っている。

『博士の異常な愛情 あるいは如何にして憂いなく水爆を愛するようになったか』

 毒を盛られたようにふらふらと場末の「名画座」にさまよい込めば、狭き銀幕には諧謔(パロディ)という名の狂気にも似た批評精神が横溢し、人類が辿り着いた悲惨と滑稽を徹底的に笑いのめしている。

 まるで、ロデオに興ずるように水爆にまたがり、落下していく軍人の姿に笑いこけたあと、美しすぎる音楽の中、次から次へと湧き上がってくるキノコ雲がもたらす戦慄に凍りついた30数年前の記憶は、いまだに薄れることがない。

 そして、青年は自分にも何かできることがあるのではないかと気づかされたのである。

      *

 以来、この映画は私のお気に入り映画リストの中で、常にナンバーワンを堅持し続けている。

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