またまた、大変ご無沙汰してしまった。
いらぬご心配をおかけしてしまったことを、心よりお詫び申し上げたい。
およそ、1ヶ月あまりも更新できなかったのは、ひとえにわが村のネット事情による。
甥っ子の家のネットが使えなくなり、唯一のネットカフェ(といってもガソリンスタンドの副業であるが)も開店休業。
近所にある「オポト」という環境衛生関連会社(公社?)に掛け合って快諾を得たものの、案内されたネット室のコンピュータは旧式で、ワイヤーを私のラップトップにつなぐことができない。
記事だけは少しずつ書きためていたのであるが、送信することができぬ歯がゆい思いを抱えたまま、あれよあれよと日にちが過ぎて、なんとソンクラーン(伝統正月)も終わってしまった。
これではならじと、一念発起。
雑用を片づけて、「明日、チェンマイに行くぞ!」と嫁に宣言したのが、つい昨日のことである。
*
朝7時半、いつものようにミニバンの発着所に行くが、やってきたバンはわずか1台で、すでに満杯である。
通常は3~4台の運行なのだが、今日は旧正月でチェンマイに出かけた村人たちの「戻り便優先シフト」で、あとはノロノロ運行の公共バス(チェンマイまで4~5時間かかる)しかない。
そこでラーと相談して、急遽バイクで行くことにした。
いったん家に戻って、ヘルメットとナンバー証明書(わが家のバイクにはまだナンバーが付いていない)を準備し、タイヤとエンジンオイルをチェック。ガソリンを満杯にして、いざ出発だ。
10分ほどで、すでに発進していた公共バスを追い抜き、1時間ほど走って森林公園で休憩した。
すべてが順調に思えたが、休憩後に走り出すとバイクがよろよろする。
チェックすると、またまた後輪がパンクしている。
つい先日も、ある事情でメーサリアンに行ったのであるが、このときは二日続けてパンクしてしまった。
どうやら、タイヤ自体に問題があるようなのだが、メーサリアンでもオムコイでも「チェンマイに注文して取り寄せるしかない」と言われていたので、いずれのときもチューブのみの応急処置で済ますしかなかったのである。
しかし、どこに行っても私の悪運は強い。
メーサリアンのときには、いずれも修理屋まで1キロという至近距離でパンクしてくれたし、今日はなんと500m手前に警察の検問所があるではないか。
ここにバイクを持ち込むと、年配の警官がすぐにピックアップにバイクを積み込み、2キロ手前にある修理工場まで運んでくれた。
「警察官にお金を渡して」
“タイ人の警察官は金で動く”と信じ込んでいるラーがこっそり耳打ちするのだが、私は「1,000バーツ札しかないから、まずは修理代を払ったあとで、また検問所に寄ればいい。ところで、いくら払えばいいのか、まずは警官に聞いてみろ」ととぼけてみた。
すると、ラーは馬鹿正直に警官に「ガソリン代(プラス賄賂)」の額を尋ねたのだが、警官は笑いながら「そんなものは要らんよ」と手を振って去っていった。
「どうだ、いいお巡りさんじゃないか?もともと、困っている人を助けるのが警察の仕事なんだから、金なんか払う必要なんかないんだ。警官のすべてが、金で動いているわけじゃないんだよ」
そう言うと、ラーが困ったような顔をして微笑んだ。
*
ラッキーなことに、この修理工場には「チェンマイから取り寄せるしかない」はずのタイヤが常備してあった。
後輪をそっくり交換して、再出発だ。
およそ1時間半のロスで、陽がすっかり高くなってしまった。
気温がぐんぐんあがり、フェーン現象のような熱風がふきまくる。
ときおり、強烈な横風でバイクが激しく揺れる。
しかし、委細かまわず、甲高いホンダ・サウンド(わが家のバイクはホンダ・クリックである)に乗って、私はアイルトン・セナ気分で山道のコーナーをぐんぐん切り込んでいった。
*
午後2時前に、チャンマイに着いた。
エアポート・センタン(セントラルデパート)前のコーナーで信号停止したときには、思わずガッツポーズが出た。
今日は嫁の調子が悪いので、全行程をひとりで運転したのである。
バイク初心者の私にとっては、これは前代未聞の“大冒険”だった。
*
定宿に入り、シャワーを浴びて、さっそく近所のネットショップに出かけた。
ところが、大きなシステム障害が起こって、軒並みネットが使えない。
「ネットを使うために、わざわざバイクでチェンマイまでやってきたというのに・・・」
私は、途端に船酔いのような疲れに襲われ、ビアシン(獅子印ビール)を飲みに走った。
たった1本のビールで、こんなに酔ったのは初めてのことだった。
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いらぬご心配をおかけしてしまったことを、心よりお詫び申し上げたい。
およそ、1ヶ月あまりも更新できなかったのは、ひとえにわが村のネット事情による。
甥っ子の家のネットが使えなくなり、唯一のネットカフェ(といってもガソリンスタンドの副業であるが)も開店休業。
近所にある「オポト」という環境衛生関連会社(公社?)に掛け合って快諾を得たものの、案内されたネット室のコンピュータは旧式で、ワイヤーを私のラップトップにつなぐことができない。
記事だけは少しずつ書きためていたのであるが、送信することができぬ歯がゆい思いを抱えたまま、あれよあれよと日にちが過ぎて、なんとソンクラーン(伝統正月)も終わってしまった。
これではならじと、一念発起。
雑用を片づけて、「明日、チェンマイに行くぞ!」と嫁に宣言したのが、つい昨日のことである。
*
朝7時半、いつものようにミニバンの発着所に行くが、やってきたバンはわずか1台で、すでに満杯である。
通常は3~4台の運行なのだが、今日は旧正月でチェンマイに出かけた村人たちの「戻り便優先シフト」で、あとはノロノロ運行の公共バス(チェンマイまで4~5時間かかる)しかない。
そこでラーと相談して、急遽バイクで行くことにした。
いったん家に戻って、ヘルメットとナンバー証明書(わが家のバイクにはまだナンバーが付いていない)を準備し、タイヤとエンジンオイルをチェック。ガソリンを満杯にして、いざ出発だ。
10分ほどで、すでに発進していた公共バスを追い抜き、1時間ほど走って森林公園で休憩した。
すべてが順調に思えたが、休憩後に走り出すとバイクがよろよろする。
チェックすると、またまた後輪がパンクしている。
つい先日も、ある事情でメーサリアンに行ったのであるが、このときは二日続けてパンクしてしまった。
どうやら、タイヤ自体に問題があるようなのだが、メーサリアンでもオムコイでも「チェンマイに注文して取り寄せるしかない」と言われていたので、いずれのときもチューブのみの応急処置で済ますしかなかったのである。
しかし、どこに行っても私の悪運は強い。
メーサリアンのときには、いずれも修理屋まで1キロという至近距離でパンクしてくれたし、今日はなんと500m手前に警察の検問所があるではないか。
ここにバイクを持ち込むと、年配の警官がすぐにピックアップにバイクを積み込み、2キロ手前にある修理工場まで運んでくれた。
「警察官にお金を渡して」
“タイ人の警察官は金で動く”と信じ込んでいるラーがこっそり耳打ちするのだが、私は「1,000バーツ札しかないから、まずは修理代を払ったあとで、また検問所に寄ればいい。ところで、いくら払えばいいのか、まずは警官に聞いてみろ」ととぼけてみた。
すると、ラーは馬鹿正直に警官に「ガソリン代(プラス賄賂)」の額を尋ねたのだが、警官は笑いながら「そんなものは要らんよ」と手を振って去っていった。
「どうだ、いいお巡りさんじゃないか?もともと、困っている人を助けるのが警察の仕事なんだから、金なんか払う必要なんかないんだ。警官のすべてが、金で動いているわけじゃないんだよ」
そう言うと、ラーが困ったような顔をして微笑んだ。
*
ラッキーなことに、この修理工場には「チェンマイから取り寄せるしかない」はずのタイヤが常備してあった。
後輪をそっくり交換して、再出発だ。
およそ1時間半のロスで、陽がすっかり高くなってしまった。
気温がぐんぐんあがり、フェーン現象のような熱風がふきまくる。
ときおり、強烈な横風でバイクが激しく揺れる。
しかし、委細かまわず、甲高いホンダ・サウンド(わが家のバイクはホンダ・クリックである)に乗って、私はアイルトン・セナ気分で山道のコーナーをぐんぐん切り込んでいった。
*
午後2時前に、チャンマイに着いた。
エアポート・センタン(セントラルデパート)前のコーナーで信号停止したときには、思わずガッツポーズが出た。
今日は嫁の調子が悪いので、全行程をひとりで運転したのである。
バイク初心者の私にとっては、これは前代未聞の“大冒険”だった。
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定宿に入り、シャワーを浴びて、さっそく近所のネットショップに出かけた。
ところが、大きなシステム障害が起こって、軒並みネットが使えない。
「ネットを使うために、わざわざバイクでチェンマイまでやってきたというのに・・・」
私は、途端に船酔いのような疲れに襲われ、ビアシン(獅子印ビール)を飲みに走った。
たった1本のビールで、こんなに酔ったのは初めてのことだった。
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ここでも日本の常識は世界の非常識が生きていますね。
2年前、チェンマイ近郊のゴルフ場を探している時にあまりの田舎ぶりに感心した覚えがあります。
ビアシン一本で酔ったは実に説得力のある表現と思います。
久しぶりの更新に出会ったので今日は何かいいことがありそうな。。。
本気になれば、ネット事情を解消する手段はいろいろあるのでしょうが、目下この「不便さ」をひそかに楽しんでいる節もありまして・・・。
久々の更新が、「いいこと」につながればいいのですが・・・。