【タイ山岳民族の村に暮らす】

チェンマイ南西200キロ。オムコイの地でカレン族の嫁と綴る“泣き笑い異文化体験記”

【爽やかなる“寒季”の中で】

2007年01月29日 | アジア回帰
 ここチェンマイでは、11月から3月初めににかけての「寒季」がもっとも暮らしやすいとされる。
 日本では、雨が降らず晴天が続くこの季節を「乾季」と表記することが多いが、地元の人々は1年を「寒季」「暑季」「雨季」の3季に分けている。
 
 確かに、12月に入るとチェンマイの朝夕はぐっと冷え込むようになる。
 チェンマイよりもさらに北にあるメーサイ(ミャンマーとの国境の町)を訪れたときは、日が暮れると共に北風が吹き始め、なるほど、熱帯の暑さに慣れたタイの人々にとってこの季節は間違いなく“寒季”であるに違いないと思い知らされたものだ。

 もっとも、チェンマイの寒さはそれほどでもなく、強い寒気が入ったときでも最低10度前後。明け方に「毛布一枚ほしいな」と感じる程度で、目覚めるころには気温が上がりだし、日中は26~27度前後で推移する。
 
 湿気はなく、まるで日本の秋のような爽やかさである。

 だが、この爽やかさを満喫できるのも、あと1ヶ月と少々らしい。
 3月に入ると次第に気温が上がり始め、4月になると40度近くにもなる。

 暑さに慣れているはずのタイ人でさえ、外を出歩くのを控えるくらいだというから相当なものだ。

 そして、4月中旬には“水掛け祭”として知られる旧正月がやってくる。

 この祭りはもともと、すれ違う人の肩越しにそっと“聖水”を振りかけて幸運を祈るという清楚な祭りであったらしいが、近年は外国人観光客も交えて無礼講の「水掛けごっこ」に変節をとげ、この期間の馬鹿騒ぎを避けて町を離れる住民や外国人居住者も増えているという。

 ともあれ、こうした水(最近の流行は氷水)をぶっ掛けあう祭りが成立するのも、40度に近い暑さのさ中だからこそであろう。

 タイといえば、「1年中暑い」という記述をよく目にするが、実際に暮らしてみれば日本の四季にも匹敵する微妙な季節の移り変わりがある。

 こうした点も、定年退職後のロングステイヤーが年々増えている理由の一端なのだろう。
 
 
 
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