白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
ブログ移転しました→https://note.com/shiraishi_igo

河原裕院生-坂井嵩司初段(ディスカバリー杯)

2020年03月25日 23時59分59秒 | 囲碁界ニュース等

<本日の一言>
昨日はダウ平均株価が過去最大の値上がり幅(2112ドル)でした。
最近は本当に記録に残るような上下を繰り返していますね。
大不況が来るのか、バブルが来るのか、どちらでしょうか?



皆様こんばんは。
新型コロナウイルスの影響で、延期になる棋戦も出ていますが・・・。
この度、新棋戦のディスカバリー杯が開幕しました!
参加資格は、18歳以下かつ二段以下の棋士と院生となっています。
予選はネット対局で行われるため、全対局を日本棋院ネット対局幽玄の間でご覧頂けます。

ちなみに昨日は油断していて、記事を書いた後に対局があったことに気付きました。
今回は河原裕院生(14)と坂井嵩司初段(18)の対局をご紹介します。

1図(実戦)
河原院生の黒番です。
黒1のコスミツケから黒3と割り込みました。
私はこういう手を筋悪攻撃と呼んでいます(笑)。
白A、黒Bとなると陣笠の愚形になりますからね。

ただ、形が悪くてもとにかく切ってしまえば良いと判断したのでしょう。
実戦的な考え方ですね。



2図(実戦)
黒×と白×の振り替わりになりました。
黒×は捨てなければならない石ではなかったので、助ける道も当然ありましたが・・・。



3図(実戦)
しかし、黒×を見限ることによって、黒4~8のような手を躊躇無く打てるようになりました。
白Aと受ければ黒Bに回り、大威張りで生きることができます。
1図からここまで、戦略的な打ち回しですね。



4図(実戦)
白は力で対抗しました。
白5の当てに回り、左上隅も譲らない目一杯の頑張りです。

この戦いで黒に誤算があったようで、形勢は白が良くなります。
しかし、白Aのコウ仕掛けから闇試合になり、その中で逆転したようですね。
結果は黒半目勝ちでした。


院生が参加できる棋戦が無くなっていたこともあり、このような新棋戦の誕生は非常に嬉しいです。
引き続き注目していきたいと思います。



☆各所で指導碁を行っています。皆様のお越しをお待ちしています。

日本棋院有楽町囲碁センター・・・JR有楽町駅前の交通会館9Fです。毎月1回、指導碁当番を担当しています。今後は4月10日(金)、5月20日(水)、6月12日(金)、6月30日(火)に指導碁を行います。

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