皆様こんばんは。
本日は幽玄の間で中継された、三星火災杯本戦1回戦の呉侑珍九段(黒)と一力遼九段の対局をご紹介します。
1図(テーマ図)
黒△とツケて利かしにきた場面です。
ここは白A、黒B、白Cと受けるのが形です。
黒D、白E、黒Fなどと進んで、黒のサバキに苦労は無さそうですが、ほとんどのプロは仕方ないと我慢するでしょう。
2図(実戦)
しかし、実戦は白1、3!
白は3か所に断点があるうえ、黒AやBとハネられる弱みもあります。
何か1つでも見落としがあれば簡単に負けてしまう、白にとって極めて「怖い」打ち方ですが、自分の読みを信じて最強手を繰り出しましたね。
3図(実戦)
黒1に対しては、白2ともう1手かけて大丈夫と読んでいます。
続いて黒Aには白B、黒C、白D、黒E、白Fとなり、攻め合いは白有利です。
4図(実戦)
左上の方も頑張りきりました。
この後黒Aには白B、黒C、白Dで大丈夫です。
結局、利かしにきた黒を丸飲みしてしまいました。
黒が押し気味の形勢だったと思いますが、力づくでひっくり返しましたね。
冷静な一力九段ですが、ここぞというときの迫力は凄いものがあります。
永代塾囲碁サロン・・・武蔵小杉駅徒歩5分です。2020年7月から共同経営者になりました。
☆「やさしく語る」シリーズ、好評発売中!
現在、「やさしく語る 碁の本質」 「やさしく語る 布石の原則」 「やさしく語る 碁の大局観」 「やさしく語る 棋譜並べ上達法」の4冊を出版しています。
5冊目も出ました!