皆様こんばんは。
本日は世界アマ日本代表決定戦が行われ、優勝した坂本修作さんが日本代表となりました。
最近の全国大会は若手が優勝するのが当たり前になりましたが、その中で今回はベテラン同士の決勝戦でした。
圧倒的最年長、90歳の平田博則さんが1勝を挙げているのも凄い
囲碁は本当に奥の深いゲームですね。
さて、本日は「解説」について語ってみようと思います。
プロの仕事の一つに対局の解説があります。
題材はアマの皆さん同士の対局、プロとアマの指導碁等々ありますが、今回はプロの対局の解説に絞ったお話です。
プロも色々で、私のような石ころが転がっている一方、常にタイトル争いをしているようなトッププロもいます。
しかしそれぞれ目の前の対局に全力を尽くす事には変わりません。
ですから他人の対局を解説するのには非常に気を使います。
対局者が必死に考えた手を、気楽な第三者が簡単に否定したりするのは失礼という意識がありますからね。
趙治勲名誉名人の若い頃は、1局解説するのに3日がかりだったと聞きます。
またお気付きの方もいらっしゃるでしょうが、当ブログでは棋譜の「紹介」はしても「解説」という言葉は使っていません。
それも理由は同じです。
しかしこの対局者を尊重する文化、行き過ぎると外に向けて情報を発信する際に足枷になります。
対局者に失礼にならないよう、当たり障りのない解説になってしまいがちなのです。
ですが囲碁を楽しんでいるのは一般の囲碁ファンです。
面白い解説のためには、間違える可能性が高くても踏み込んで行かなければいけないと思います。
対局者が間違える事を恐れて無難な手だけ打っていては碁が面白くありません。
同様に解説者も自分の考えを前面に出して行くべきで、その結果間違いがあっても仕方ないでしょう。
対局者としてもそういった間違いには寛容でなければいけません。
しかしアマがプロに間違った解説をされたら怒る権利があります。
そういう訳で、基本的に当ブログでは強すぎるアマの碁の解説はしません(笑)
解説についてもう一つ思うのは、事実を伝えれば良いというものではない、という事です。
よく見る解説の流れは「この分かれで黒がリードした→黒のこの手が悪くて逆転した、ああ打っておけば良かった→ヨセのこの手が悪く敗着になった、あちらに打っておけば白が勝っていた」・・・などといったものです。
しかし多くの場合プロの好手、悪手は僅かの差です。
その違いを知って楽しんだり、上達に役立てられるアマがどれだけいるでしょうか?
囲碁ファンの大半はプロから遠いレベルにある事を忘れてはいけません。
囲碁は概ね強い方の方が熱心で、囲碁界としてもそういった方々を非常に大事にしてきました。
その流れがずっと続いているのですが、しかし今は楽しみ方も多様化してきました。
ネットの普及もあり、囲碁は気楽に楽しむ事ができるゲームになっています。
そうした状況でいかに万人が楽しめるコンテンツを増やしていけるかで囲碁界の将来は変わって来るでしょう。
プロの対局の解説もその一つです。
初級者が見てもプロの碁の面白さ、凄さが伝わるのが理想です。
そんな解説ならルールを知らない方が見ても、碁に興味を持ってくれるかもしれません。
長くなりました
机上の空論かもしれませんが、そんな所を目指して勉強中です。
自分はまだまだですね。
本日は世界アマ日本代表決定戦が行われ、優勝した坂本修作さんが日本代表となりました。
最近の全国大会は若手が優勝するのが当たり前になりましたが、その中で今回はベテラン同士の決勝戦でした。
圧倒的最年長、90歳の平田博則さんが1勝を挙げているのも凄い
囲碁は本当に奥の深いゲームですね。
さて、本日は「解説」について語ってみようと思います。
プロの仕事の一つに対局の解説があります。
題材はアマの皆さん同士の対局、プロとアマの指導碁等々ありますが、今回はプロの対局の解説に絞ったお話です。
プロも色々で、私のような石ころが転がっている一方、常にタイトル争いをしているようなトッププロもいます。
しかしそれぞれ目の前の対局に全力を尽くす事には変わりません。
ですから他人の対局を解説するのには非常に気を使います。
対局者が必死に考えた手を、気楽な第三者が簡単に否定したりするのは失礼という意識がありますからね。
趙治勲名誉名人の若い頃は、1局解説するのに3日がかりだったと聞きます。
またお気付きの方もいらっしゃるでしょうが、当ブログでは棋譜の「紹介」はしても「解説」という言葉は使っていません。
それも理由は同じです。
しかしこの対局者を尊重する文化、行き過ぎると外に向けて情報を発信する際に足枷になります。
対局者に失礼にならないよう、当たり障りのない解説になってしまいがちなのです。
ですが囲碁を楽しんでいるのは一般の囲碁ファンです。
面白い解説のためには、間違える可能性が高くても踏み込んで行かなければいけないと思います。
対局者が間違える事を恐れて無難な手だけ打っていては碁が面白くありません。
同様に解説者も自分の考えを前面に出して行くべきで、その結果間違いがあっても仕方ないでしょう。
対局者としてもそういった間違いには寛容でなければいけません。
しかしアマがプロに間違った解説をされたら怒る権利があります。
そういう訳で、基本的に当ブログでは強すぎるアマの碁の解説はしません(笑)
解説についてもう一つ思うのは、事実を伝えれば良いというものではない、という事です。
よく見る解説の流れは「この分かれで黒がリードした→黒のこの手が悪くて逆転した、ああ打っておけば良かった→ヨセのこの手が悪く敗着になった、あちらに打っておけば白が勝っていた」・・・などといったものです。
しかし多くの場合プロの好手、悪手は僅かの差です。
その違いを知って楽しんだり、上達に役立てられるアマがどれだけいるでしょうか?
囲碁ファンの大半はプロから遠いレベルにある事を忘れてはいけません。
囲碁は概ね強い方の方が熱心で、囲碁界としてもそういった方々を非常に大事にしてきました。
その流れがずっと続いているのですが、しかし今は楽しみ方も多様化してきました。
ネットの普及もあり、囲碁は気楽に楽しむ事ができるゲームになっています。
そうした状況でいかに万人が楽しめるコンテンツを増やしていけるかで囲碁界の将来は変わって来るでしょう。
プロの対局の解説もその一つです。
初級者が見てもプロの碁の面白さ、凄さが伝わるのが理想です。
そんな解説ならルールを知らない方が見ても、碁に興味を持ってくれるかもしれません。
長くなりました
机上の空論かもしれませんが、そんな所を目指して勉強中です。
自分はまだまだですね。