白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
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AlphaGo自己対戦 第1局

2017年05月28日 22時49分34秒 | AI囲碁全般
皆様こんばんは。
アルファ碁の自己対局棋譜、凄まじいですね。
早速当ブログでもご紹介してみましょう。
ちなみに、こんなタイトルですが今のところシリーズ化の予定はありません(笑)。
人智を超えた内容は、読み解くには労力がかかり過ぎます。
まずはMaster対棋士のシリーズを完結させることにしましょう。



1図(実戦)
ここまで何の変哲も無いミニ中国流布石で、油断していましたが・・・。





2図(実戦)
出ましたね(笑)。
まあ、この手自体はギリギリ人間でも発想できるレベルです。
黒2でAと伸びられたらどうするのかという疑問はありますが・・・。





3図(参考図)
この後はこんな進行が思い浮かびます。
これなら白も打てるように感じますが・・・。





4図(実戦)
・・・言葉が出ません・・・。
やりたい放題という感じですね。
黒AかBかどちらに受けるかを見てから、右下の打ち方をCかDか決めるということでしょう。





5図(実戦)
黒1、3と右に力を入れたので、白4、6と右辺に転身しました。
信じられないような打ち方ですが、一応理屈で解釈できるだけまだマシですね。
ひょっとしたらこんな打ち方が流行ることもあるかもしれません。

しかし、これが中盤になると、完全に意味不明な進行が頻出します。
棋士達との60番碁も、柯潔九段との3番碁も、この碁を見ると普通の碁に見えてしまうぐらいです。
どのぐらいの強さなのか分かりませんが、もはや人間の碁の延長線上には無い碁になっていると感じました。