どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

錦織圭はすごいが、

2014-09-10 23:48:27 | インポート
Dsc_9999




ヨット、乗馬、競馬、庶民的になってラグビーとテニス、フェンシングもそうか。
共通項はなにか。実は貴族スポーツというのがある。ラグビーは正確にはジェントリーとなるが、階層があるわけだ。ヨットや乗馬は維持費が凄い。ヨットは建造費から港の係留経費から補修費、そして維持管理のための人員がかかる。まあ元々帆船で言えば、高速艇だ。本来は通信用や駆逐艦的な仕事をする船であった。それをスポーツにするのは、歴史の重さだろう。貴族が軍艦を動かすには、ある意味必修科目だ。乗馬もその意味ではそうだ。
競馬はその上での更なる趣味であった。乗馬が出来る貴族が、自分の持ち馬を競わせる。ただその上には自分が乗っていないだけだ。だがその血統から飼育方法、作戦まで、一応はオーナーが差配する。


貴族階級とジェントリー層が作ったのはラグビーだった。ここには戦術シュミレーション的な物がある。ボールを運んでぶつかってと言う動きと、兵站線のようでもあり、重武装兵士と経騎兵の組み合わせでもあり、全員が重武装だったらどうなるのかというシュミレーションでもある。そのときその時で変幻自在の動きを要求するゲームだ。


最近マンガで、スクラムハーフがもしも走れる巨漢だったらというのがあった。ずいぶんラグビーの事を知っているなと思った物だ。スクラムハーフが小柄なのに意味はない。人が集まれば大きいのから小柄な人までいるわけで、その中でのポジション分けということだ。この多様性がラグビーの魅力と戦術性なのだが、これを無視出来れば巨漢スクラムハーフはあり得るわけで、オールブラックスだろうか。エイトとスクラムハーフが圧倒的メチャクチャ突破力があれば、ゲームの体勢は決まってしまう。


戦争で言えば、高速で連射出来て高速で移動できる戦車と装甲車がいたら、そりゃ怖い。
ありがたい事に世の中にはそんな人は滅多にいなし、そんなメチャクチャな人を集める事が難しい。


スポーツの側面として、そういった戦争と繋がるものがある。特に19世紀にルールが出来たスポーツにはその傾向がある。そう言ったスポーツはイギリス人が大体の所のルールの原型を作っている。これまた大英帝国の最盛期になになにが必要だったかと考えれば、これは必須科目です。

戦争だらけだったからです。



その中で、少し微妙なスポーツがありました。テニスです。騎士道に基づく球技と言うべきでしょうか、19世紀末に大流行します。騎士道と言えばフェンシングになるのですが、相手を傷付ける可能性があります。そこで接触しただけで判定が出来る今のシステムになったのですが、それではどこかもどかしさがあるわけです。
テニスが流行した理由は、0点をラブといったような表現でしょう。人が傷つかないように配慮しています。上流階級にはそれが受けたのでしょう。


体を程々に動かしつつ、コミュニケーションとしてボールとラケットがある世界でしょうか。それでいながらボールは刃であり、ラケットは盾でもあるわけです。
コミュニケーションでもあり戦いでもある。そうサーブと言う言葉は玉を提供しているのです。この辺りの謙虚さが、天皇陛下が好む理由でしょうか。


錦織圭が凄いのは、スポーツとしてのテニスではないという気がします。もちろん天才でアメリカ在住という経歴ですが、多分アジア人で初めて、そのテニスをしたのかと思います。



日本人が全米オープンで決勝に出たからと言って、アメリカで話題になるとは思えません。彼らが驚いているのは、多分人種差別的な物かもしれません。そして日本ってテニス人口が多い割には上位にいる選手がいないという不思議がありました。体格とか人種とかを疑われても仕方がない所もありますし、日本人もどこか納得していたわけです。

国内だけでいいや。数は少ないがレッスンプロの道もある。そう言った状況があったのではないのかと思います。


日本はこの貴族スポーツのうち、どうしても勝てないのは乗馬でしょうか。あとは大体いい線どころかかなりの結果を出しています。ラグビーも最近かなり良くなっています。とはいってもワールドカップ優勝候補に入るまでにはなっていません。






Dsc_0001




まあそうかと思っていたら、もっと凄い日本人がいました。国枝慎吾選手です。車いすテニスなのですが、動画を見る限りすさまじいものです。完璧に予測していますね、椅子の動かし方が完璧です。あり得ないほどの強さです。

グランドスラムを4回やっています。日本人初の車いすテニスプレーヤープロです。



すいません、今回の錦織圭で知りました。彼はバケモノです。


ただ彼は脊髄腫瘍で半身不随になったのですが、2010年以降、歩けるほどに(この場合は健常人の衰えたと言うレベルではないはず)なっているようだ。ここが問題になるだろう。ここまで圧倒的に強ければレギュレーションの変更もあり得るからだ。



逆説的に、そこそこ強い日本のテニスですが、底辺の広さが彼の強さに繋がっているかも知れない。

とはいえこれは凄い成績だ。


私と同様に今回初めて知った人が多いようで、彼のホームページはビジーだった。



Dsc_0002_2



日本百名山一筆書き、日本百名山を全部短期間で登り全行程人力で行う田中陽希氏のプロジェクトがある。NHKで放映されている。


テレビがないので解らなかったが、大体の移動スピードが時速6キロ。山でも舗装路でも、海路はカヌーでとしても平均でそのスピード。装備はその時期で変わるが、海路以外では山でも平地でも同じ装備。つまり相当重いのだ。それでも平地ではジョギングのスピードだろう。


エイプリルフールから始まって岩手県を通過した。


でこれのなにが凄いのかと言えば、彼はこの間故障していないのだ。これは年の問題ではない。普通はこれだけ歩いていれば、体のどこかが故障するのだ。鍛えているから出来るわけではない。偶然もある。もちろん軽い故障はなんとかしているのだろうが、あり得ないほどの丈夫さなのだ。


もちろん一定の低い負荷が常に加わるような動きは、人は慣れる。だから壊れにくくなるのだが、それにしても丈夫すぎる。


アスリートなら当たり前でしょ?そう思うかも知れないが、滅多にない。


だから天才なのだ。壊れない、これだけでも天才の資質だ。



真面目に凄い。国枝慎吾氏の場合、身障者の場合は特に体のひずみが出やすいと思う。そこをどうクリアしたのかもあるが、故障しなかったか少なかった可能性はあるだろう。健常人でも、錦織圭氏の異常な回復力と、田中陽希氏の場合でも滅多にいる人ではない。



故障しない。もちろん軽微なのはあるのだろうが、選手生命に関わる故障はない。


もの凄くうらやましい。


ISへの強烈な違和感

2014-09-10 12:06:55 | インポート
少し前に書いたが、英国人がアメリカ人を斬首したのを、イニシエーションなのではないのか?と書いた。それは今でもそうだと思う。それではアフガニスタンでタリバーンはこれをしたのか。


たった少しだが、確かに時代の差はある。You-Tubeがあるかどうかだ。


タリバーンやアルカイダは、どちらかと言えば公共放送を好んだ。特にカタールのアルジャジーラはイスラム圏であり中道的な態度をとるので好まれていたと思う。この態度が問題になったのかも知れない。中道だから出来るだけ両方の意見をいれるようにしていると聞く。ましてやアルジャジーラでも、斬首の映像は流せなかっただけかも知れない。だからアルカイーダが残虐な事をしていても伝わりにくかった可能性はある。

それでもファイル共有やダウンロード形式で、そう言った映像を信者に流す事は出来たはずだ。そしてそれがある一定以上あれば、自然と漏れてくるものだ。そう言った記憶はない。日本にいるからそう言った映像を目に出来ないだけかも知れない。


タリバーンやアルカイダが目指したのと、イスラム国が目指している事はあまり大差がない。原理主義だからだ。だがアフガニスタンでは、一国の原理主義イスラム国家を建設すると言う意思が見えた。荒削りだが統治機構もあり、それなりに近代的だったように思われる。


だがイスラム国にはそういったなにかが決定的に欠けているいるように思える。占領した地域の住民への支援とかはそれなりに行っているようだが、そこで何かが再生産されているようには思えないのだ。もちろんアフガニスタンと違って、戦争は始まったばかりだ。安定した時期がない。だからそう見えるのかも知れない。占領地はまだ統治出来ていないし、その機構もないだろう。


だがそれでもやってはいけない事はある。アフガニスタンではアルカイダは説得したと思う。それがどうもイスラム国は短気なようだ。時事通信だ。


国連事務総長のムラデノフ特別代表(イラク担当)とバングラ特別代表(紛争下の性暴力担当)は12日付で共同声明を出し、イスラム過激派「イスラム国」がイラクのヤジディ教徒ら少数派住民を誘拐し、性暴力を働いているとの情報があるとして「重大な懸念」を表明した。女性や少女、少年約1500人が拉致され、性奴隷となることを強いられた恐れがあるという。





アフリカのポゴ・ハラムもそうだが、これは非常に問題になる。アフガニスタンの場合は大多数がイスラムだったが、1%の異教徒がいたはずだ。それらへの苛烈な改宗の事は聞いていたし、無理矢理兵士と結婚させたりしているのもあった。だが彼らは説得したと記憶している。なお無理矢理結婚と言うのは、本来だったら同じ宗派同士でないと結婚出来ないから、改宗させて結婚すると言う事なのだが、この説得があるかどうかは大きい。レイプが説得だったらこれはイスラムから逸脱している可能性がある。



実際売り飛ばしているという話も出ている。これではポゴ・ハラムとどこが違うのか。


イスラムは異教徒との姦淫を禁じていたと思ったのは、私だけだろうか。


アルカイダにはある意味知性があった。それはオサマ・ビン・ラディンの力だったのかも知れない。しかし今現在起きているのは、彼の配下が行っている事なのだ。彼の知性を受け継いでいるはずなのに、それが全く見られない。

手法ばかりが目立つばかりで、本質が全く見えないのだ。


カリフ制もそうだが、復古主義にしては歴史に何があったかも学んでいない。そして教義の本質すらも無視しているように思える。


建国の熱狂だけだ。


二人目のアメリカ人ジャーナリストが殺された。捕虜になってから時間があるのは説得されたと言う保証のためだろう。もしくは、洗脳の時間だろう。


こうして以前予告して、次の人を殺すには政治的に意味がない。一人で十分なのだ。それが期間をおかずに二人目になったと言うのは、敵を甘く見すぎているか、熱狂に酔いしれているか、多分この二つだろう。
と言うのは、アメリカが空爆を言い出したのは一人目の死からだった。確かに手ぬるいものかも知れない。だがそれは今アメリカが出来る最大ではない。確かに遠慮しているが、それはシリアとイラクの今後を考えているからだ。



このあまりにも知的でない駆け引きをどう考えればいいのだろう。オーストラリア人の息子に生首を持たせた写真(ただこれは本人の趣味だと今でも思いたい)といい、首切りを公開するとか、男の一番悪い所ばかりを見せつけられている。


反知性と言う言葉がある。宗教は反知性かと言えば、実はそうではない。カソリックの歴史を見れば解る通り、徹底的に理知的だ。だがあんまりにも信者から遊離しすぎてプロテスタントを生んだ経緯もある。だがそれでもルターやカルヴィンは狂信者ではなかった。カソリックを批判出来るくらいに知的であった。


これを全く感じないのが、イスラム国だ。カリフ制もあぜんとしたが、強いものが正しい、そう言った論理がある。


ビン・ラディンへの彼らの解答なのだろう。彼の知性が、彼を弱くしたと考えているのだろう。


ただこの反知性的な動きが単純かと言えば全くそうではない。イスラム国に流れ出ている西側戦闘員がかなりになっていると言う事だ。様々な情報があるにもかかわらず、イスラム国建設へ参加したがる人が多いと言う事だ。



貧困だからそうなるわけではない。援助してくれる人がいたとしてもトルコに渡る渡航費は最低限必要だ。いやそこまで援助してくれたとしても、熱狂に参加する動機が必要だ。それが斬首の映像だったりする。テレビではない。ネットなのだが、実際契約は安くはない。見れる所でどこかで見るのだろう。


その意味では、全くの貧困層がイスラム国に参加しているわけではない。むしろ中流だ。情報にタッチできない層ではない。そうなると反知性かどうかと言うのも曖昧になる。



これは壮大なお祭りなのだと考えればいいのだろう。命をかけるお祭りだ。


日本でも巨大なのと小さい例があった。小さいのは連合赤軍の事件だ。大きいのは第2次世界大戦だった。正しい一つのロジックが間違った方向に向かわせた。


もちろん熱狂を通じてしか出来ない事も多いと思う。レバッジが効くかどうかだ。小さいがこの熱狂がテコとなって、世界を動かす、そう言った熱狂だ。


だが、そこに強烈な違和感を感じるのだ。あまりにも単純すぎるからだ。二人目のアメリカ人ジャーナリストが死ぬまで時間が少なすぎる。もっと時間を置かないと抑止にもならないのにこうして予告までしている。

敵の死を、敵としてはあまりにも無力なジャーナリストを殺して行くのは、子供が蛙を殺して行くような、それでは問題になる、自分たちが盛り上がる為に殺しているようにしか見えない。



アメリカに恐怖を抱かせるためには、一人だけで良かったのだ。今のアメリカは財政問題もあってそう簡単には動けない。特にロシアの問題もあるので簡単ではない。そしてアメリカ国民も、時間があれば恐怖を残す事が出来るだろう。


この配慮のなさ!イスラムを超えて戦うだけの集団。その無邪気さに違和感がある。



PS

実はこの項を書いてから日が経っている。おかげでいろんな記事が出ていた。なので記事と矛盾するかも知れないが、注目記事を紹介したい。


まずは、エジプトのファトワー庁が、イスラム国と言う名称は我々から見れば問題があり、「アルカイダ分離主義者(QS)」と言う名称を法王期間には使って欲しい、という声明をだしたようだ。毎日新聞から引用する。



この運動は、エジプトでイスラム教に関する公的な見解を示す役割を担うファトワ(宗教令)庁が中心になり、8月24日から始まった。インターネットなどを通じて賛同する署名を集め、ロイター通信や英BBC放送など36の主要外国メディアに呼称の変更を働きかけるとしている。

ファトワ庁の広報担当者は「(イスラム国との名称が報道されることで)国家だと誤解されてしまう。イスラム教を悪用しているに過ぎず、メディアは彼らの主張に沿った呼称を使わないでほしい」と説明している。

イスラム国を巡っては、エジプトやサウジアラビアなどスンニ派の主要国の宗教権威が「過激思想はイスラム教とは認められない」「イスラム教の一番の敵だ」などと非難する声明を発表している。




エジプトのファトワ庁という組織は始めて知ったのだが、ファトワは宗教指導者達が一致した意見を出し、法を超える事もある戒律・もしくは指導を出す所だ。だが現実には法を超える事は滅多にない。国家と宗教が分離している場合、ファトワには一定の制限がかかる。


とはいえあまりにも有力な指導者がこれはファトワだと言い出すとかなり大変な事になる。イランのホメイニ師が悪魔の詩の作者を、殺すようにと言ったのはファトワだった。



次ぎに、ロイターの記事。「焦点:次世代見据えるイスラム国、シリア北東部で「国家モデル」構築」だ。


イスラム国には反対の立場だというラッカの住民の1人はロイターに対し「政党に一切関わりを持たない人たちはイスラム国の存在に順応した。なぜなら、彼らは疲弊していたし、率直に言えば、ここで行政の仕事をしているからだ」と語った。組織は公共サービスに関係する機関をすべて回復・再建し、そのなかには、消費者保護を管轄する事務所も含まれるという。




イスラム国内部では、効率的な行政が始まっていると言う。だがそのための資金は寄附によったり、没収した資産だったり、闇で売りさばく石油だったりする。そして裕福な層からは税を徴収しているという。
物流は軍隊であるだけあって、お手の物だろう。アルカイダ仕込みだ。簡単なインフラ整備もお手の物だろう。

また当然技術者などは足りないわけで、有用だったらアサド派だった人を使う、現実路線も持ち合わせていると言う。これは当然だろう。技術者が簡単に育成出来るわけではない。物流なども全部が全部部隊で行ってられないし、配給制度のためには人の手がいる。実際行政官をアサド派と排除してしまえば、そう言った能力のある人たちがいなくなってしまう。それでは統治が出来ない。

だがアフガニスタンでタリバーンがなにをしたのかと言うのも忘れてはいけない。タリバーンも安定してくると、どんどん戒律を厳しくして行った。結果人民が離れて行った。
フランス革命もそうだったし、連合赤軍の内部崩壊もそうだった。不思議なまでに過激思想は同じ道を辿っている。


アフガニスタンは現政権になってから不正が酷いと言われている。一時はタリバーンの方がマシという声もあったほどだ。多分今でもそうだろう。中道と言うのは、得難い物だ。



最後にエコノミストの記事。「米国のイスラム教徒:欧州より溶け込んでいる理由」。米国のイスラム教徒の現在を伝える記事だ。


呼び物は、南部バプテスト教会員のジミー・カーター氏だった(現在、孫も話題になっている)。イスラエルに対する唯一のあからさまな敵意を示したのは、ガザの人々との連帯を表明するためにブルックリンからやって来た、毛皮の帽子シュトライメルをかぶった2人のハシディーム派のユダヤ人だった。




驚くほどの寛容性だ。これは人口の1%しかいないイスラム教徒で、更に77カ国から来ており、宗派を超えないと信仰を守れないからだ。特に911の時、イスラム迫害までエスカレーションした状態がある。その時からアメリカのイスラムはアメリカとの適応を模索して来たという。

実際日本のムスリムも似た傾向にある。スンニとシーアが一緒にいるのは珍しい事ではない。



ピュー・リサーチ・センターの2011年の調査では、結婚しているか、誰かと同居しているイスラム教徒の15%が異なる信仰を持つ伴侶を持っていることが判明した。



アメリカ流の堕落であろうか?あまりにも現実に迎合しすぎているのだろうか?信仰を守るためには、戦いだけが方法ではない。


十六夜

2014-09-10 11:26:16 | インポート
Dsc_0003






スーパームーンもこの2回みそこねていた。全部天候不順だったからだ。今日はぼんやりした天気だったが、もしかすると見れるかと、期待する。






Dsc_0004




とはいえ満月ではなく、少し欠けた十六夜。一番大きく見える月の出を狙うが、これは無理なようだ。




Dsc_0006




そして無情にも雨。かなり激しく降った。




Dsc_0009




夜中買い物から帰ると、雲間から月が見えた。




Dsc_0011




こころなしか大きく見える。





Dsc_0012





月に憑かれる前に、雲間に消えました。