どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

なんてこった著作権法改正

2012-07-06 20:08:01 | インポート
ちょっと前に違法コンテンツダウンロードの刑事罰化を含む、著作権法改正案が通った。これで違法ダウンロードした人は厳罰を受ける訳だ。その上、捜査上パソコン上のハードディスクを見られてしまうと言う。けっこう反対があったのだがあっさりと法案は通過してしまった。
まあ今回は、障害者総合支援法案という重要法案もあっさり通ってしまった。これは身体障害者・知的障害者・発達障害者・高次脳機能障害・難病認定患者それぞれの法律を束ねる法律になる。高額サービスも受けやすくなるが、利用料の1割負担が義務付けられる。これが反発を受けている。障害者にはその人生と同じ数だけの障害がある。障害の程度のよってはバリバリと高度な仕事ができる人も入れば、支援施設から出れないような人もいる。先天性か後天性かでも変わる。これを一律一割負担とするのは乱暴ではないのかと思う。
まあこういった実は大切な法案が、消費税法案と引き換えにあっさりと決まったと思われている。障害者総合支援法案は、障害者福祉の簡素化を狙っているフシもある。実際各障害者に対していくつかの法律と多くの法例があったりして複雑なようだ。なので制度をうまく活用できる人と出来ない人がいたりする。問題はあった。
だから法律を簡単にするのは賛成だが、一律負担をどうかといえば、公正ではないと思う。
さて実は著作権法改正なのだが、実はこれがあっさり決まったのには、もっと違う理由がある。「模倣品・海賊版拡散防止条約(ACTA)」という条約がある。日本はこれに批准しているのだ。これが違法ダウンロードの刑事罰化を求めているのだ。この条約はアメリカ、オーストラリア、カナダ、日本、モロッコ、ニュージーランド、シンガポール、韓国の8カ国が署名している。
いいだしっぺはやっぱりアメリカ。ワーナーとかディズニーのロビーイングだ。だがアメリカでは関連法案が議会を通らない。最近欧州議会がこの条約の批准を否決した。
さてこの構図どこかで見た事がある。あの健康増進法だ。これもWHOのタバコ条約(正式名称は忘れてしまったが、喫煙者を削減しましょうと言う条約)に、民意も問わずサクっと批准していたがために、大問題になったにもかかわらず通してしまった法律だ。
議会は条約の批准を否決する事が出来る。ただ国のメンツがかかっているので議会を説得してなにがなんでも同意を得ているのだろうが、それにしても後先考えずに議会は承認してしまったものだと、あきれたものだ。
今回もそう。一旦条約を批准して議会が承認したものだから、議会はこの法案を議論できないのだ。
なんともあきれた話しだ。