沖縄・伝統文化

沖縄の伝統行事や伝統芸能・民俗芸能などを紹介するブログです。
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首里城・中秋の宴

2006-10-07 18:49:52 | 行事
かつて首里城で中国皇帝の使者を迎えて催されていた「中秋の宴」を再現した行事です。毎年、中秋の十五夜前後の週末三日間に渡って開催されていますが、中日の二日目の夜の行事の一部をご紹介します。この期間中だけは首里城が夜間開放されて御庭の特設舞台で古典芸能などが披露されます。

正殿前舞台で演じられているのは古典女踊り「くわでぃさ節(別名四つ竹)」です。華やかな祝儀舞踊の一つで、かつて中秋の宴でも演じられたといわれている踊りです。

画像は古典打ち組み踊り「しゅんだう」、美女役と仮面を付けた醜女役のペアで踊られますが、醜女役は背の高い者と低い者を組み合わせたうえ、あえてちぐはぐなしぐさを交えて滑稽に踊ります。中秋の宴では最後のトリをつとめる演目だったとされていて、歌詞も所作も意味深で不思議な感じが漂う踊りです。

組踊「執心鐘入」、王府勤めの美男子・中城若松は、旅の途中である家の女に一夜の宿を乞いますが、若松に横恋慕した宿の女を袖にしてしまいます。怒り狂った宿の女は鬼女となって若松を追いかけて若松が隠れている鐘に取り憑き、祈祷で鬼女を説き伏せようする寺の僧都たちに鉄槌で襲いかかる場面です。