沖縄・伝統文化

沖縄の伝統行事や伝統芸能・民俗芸能などを紹介するブログです。
掲載されている文章、画像等の無断流用は固くお断りします。

金城清一組踊会公演

2006-04-29 21:07:29 | 舞台公演
金城清一組踊会の舞台公演が行われました。金城清一組踊会会長は組踊技能保持者であり、伝統的な組踊の演目を数多く演じていますが、今回は「新作組踊・鬼大城」の舞台公演です。金城清一会長の許可を得て撮影した画像で当日の舞台をご紹介します。

画像は「戻り駕籠(もどりかご)」、駕籠かき男二人と若い女の客をめぐる一連の滑稽なやりとりを玉城流玉扇会初代・玉城盛義師が沖縄風に仕立てた喜歌劇です。客の若い女のことが頭から離れない駕籠かき男二人は、休憩中に女をめぐって喧嘩を始めます。見かねた女が駕籠から降りて仲裁に入ったので、男たちが大喜びしている場面です。

画像は被りものをとった若い女の素顔を見てびっくりする駕籠かき男二人、それもそのはず、客の女はとんでもない醜女だったというオチがついています。駕籠かき二人の滑稽なしぐさはもちろん、歌になっているセリフで掛け合う様子が観客をわかせます。

画像は新作組踊・「鬼大城(うにうふぐしく)」、勝連・あまわりを討伐した王府軍の大将・大城賢勇の波乱の興亡を和宇慶正雄氏の脚本によって組踊にしたものだということです。舞台に登場した金城会長演ずる鬼大城(大城賢勇)が見得を切る場面です。

あまわり討伐で武勇をあげた鬼大城(大城賢勇)は、政略結婚であまわりの元へ嫁がされていた百十踏揚(むむとぅふみあがり・尚泰久王の娘)を妻として迎え、知花城の主となります。

時代は変わり第二尚氏の世となると、王府は知花城の鬼大城(大城賢勇)に謀反人として嫌疑をかけて、城明け渡しの軍を派遣します。画像は落城寸前、百十踏揚(むむとぅふみあがり)に城から落ちのびて、実の兄・富里大主のもとへ身を寄せるよう手紙とともに言伝する別れの場面です。