沖縄・伝統文化

沖縄の伝統行事や伝統芸能・民俗芸能などを紹介するブログです。
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玉城流てだの会公演

2005-12-23 22:08:01 | 舞台公演
琉球舞踊、玉城流「てだの会」の公演を観ることができました。会主の玉城千枝子先生の許可をもらって撮影させていただいた写真です。

公演の幕開けは、にぎやかな祝儀舞踊「長者ぬ大主(ちょうじゃぬうふしゅー)」、
まず翁が観客へ向かってうやうやしく今年の感謝と次の年の幸福を願う口上を述べた後、翁と媼が息子夫婦を従えて「かじゃでぃ風」を舞う場面です。

勇壮な二才踊り「高平良万歳(たかでぃーらまんざい)」、組踊「万歳敵討」から踊り部分を独立させたといわれる踊りです。兄弟二人が父の仇討ちのため、万歳芸人に身をやつして敵の宴席で踊りながら隙をうかがい、ついには仇討ちを遂げるという筋書きです。画像は二曲目、万歳かふす節にあわせて獅子頭を構えて踊る場面ですが、この踊りは非常に動きが激しく、撮影が難しい踊りのひとつです。

雑(ぞう)踊り「むんじゅる」、麦藁の笠をかぶった村娘姿で軽快に踊ります。この踊りは、軽快なテンポながら三曲構成の長い踊りのため、かなり難度の高い踊りです。踊り手は宮城恵子師範です。

画像は「金細工(かんじぇーくー)」、細工職人のかなーひー(玉城千枝子会主)が遊女・もうしーとともに遊び回って金を使い果たしたところへ置屋のあんまーまで登場して、三人でかけ合いながら踊ります。なお、金細工節の歌詞は、この三人の登場人物のセリフになっていて、地謡も踊り手も高度な技量が必要とされる踊りのひとつです。

古典女踊り「本嘉手久(むとぅかでぃーくー)」、杖と花笠姿で登場した後、花笠をとって花をめでる情景をゆったりと踊ります。このように古典女踊りは通常、ゆったりしたリズムの三曲構成になっています。

離島フェアの舞台芸能

2005-12-03 15:27:37 | 舞台公演
コンベンションセンターで開かれている離島フェアへ行ってきました。
沖縄県の離島振興を目指して離島の特産と観光紹介などを展示するフェアですが、伝統芸能を紹介するコーナーもあるのです。

八重山の祝儀舞踊「赤馬節(あかまーぶし)」、伝説の名馬・赤馬は首里王府に献上されたが、そこではなつかず手に負えなかったので、再び八重山へ戻されたという
伝承に踊りを振り付けたものです。八重山地方では、めでたい席の最初に踊られる踊りです。(勤王流・川井民枝道場)

画像は八重山民謡「山崎ぬアブジャーマ」、八重山・黒島に伝わる女好きのオジーの物語をアンガマの面をかぶったウミー(媼)とウシュマイ(翁)がペアでおもしろおかしく踊ります。(勤王流・川井民枝道場)

国の重要民俗無形文化財に指定されている本島北部・伊江島の豊年踊りから「次郎が」という踊りです。かつての江戸上りの道中で見聞きした日本本土の踊りを受け継いだものだといわれています。(伊江村川平区保存会)
伊江村の解説ページ(http://www.iejima.org/kan/miru_uta.html)

同じく、伊江島の豊年踊りから「様が」という踊りで、これも沖縄の踊りの振り付けとは全く異なるものです。帯も背中側で締めています。

伊江島の豊年踊り「宮古節(みゃーふぶし)」、宮古島からの伝来だとされていますが、見たこともない風変わりなスクラムを組む不思議な振りの踊りです。男衆四人による打ち組み踊りのようですが、最後はこの体勢のままで幕下へ下がっていきます。