蓮の道

日々の暮らしの中で気がついた事や、感じた事などを書いています。

向精神薬

2009-12-04 00:17:15 | Weblog
苦しい時には薬を飲んで楽になれればと飲みたくなる気持ちはわかります。

薬は良くないですよ、止めましょうよ!とは言えません。
でも、良くないし、怖いと思っています。

セッションをする時に様々なお話を伺いますが、薬を服用されている方は感覚についての表現が難しくなります。まるで何か覆いを被されたようです。

不都合な感情を抑えるために薬を飲んでいるのだから、当然の事かもしれません。
不安や落ち込み、怒りや衝動。それさえなければと薬を飲みますが、その感情が起こる元には心の奥深くで表現したいと願っている素の自分がいます。

病と呼ばれる嫌な症状は、本来の姿の自分からの今の無理をしている自分へのメッセージです。無理して窮屈に生きるのは止めようよ!っていう。

うるさい助言かもしれません。面倒だし、邪魔かも知れません。
でも、とても大切なメッセージです。

薬を飲んで大切な自分を抑えつけてしまうことを止めませんか?
とても哀しい事だからです。

いらない感情を薬で抑えると、薬の檻の中に入ってしまうように感じます。
心が不安定になって苦しくなるのは、自分のおかれた環境や状況に対して適応しようと無理して、周囲から許されると思われる小さな範囲に自分を押し込めてしまって窮屈だからです。

無理して頑張って苦しくなったのに、薬でもっと小さな枠に押し込まれてしまうのは哀しい事です。


薬を飲んで抑えてしまっていた期間が長いと、その抑えたモノが再び揺さぶられて出てきてしまうので、回復までには長い期間を必要とする場合もあります。
その間はとても苦しいものです。抑えて無きものにしてきた自分と向き合わなくてはならないからです。でも、それは自分を許して行く作業です。

自分を許して受け入れて・・・。それと同時に他の人の事も受け入れられるようになって行きます。

人を嫌うのは嫌なことだし、疲れます。
自分と関わる全ての人を好きになれるなら、そんな幸せな事は他にはないでしょう。宝くじで3億円が当たるよりも幸せな事だと思います。

抑えつけていた自分の一部を受け入れて、大きな自分になる。
薬を飲めば良くなると言われる良くなった姿は、本当の自分でしょうか?
要らない部分を無いモノにした自分で良いのか、要らないと思い込んでいた大切な部分を受け入れて大きな存在になるのか。それは本人の選択次第です。