オーディオ測定、オーディオ用測定器の解説

 測定器と、他は過去に学んだことへのコメント。

松下 VP-950C 交流電圧計

2012年02月17日 | 測定器

 ヤフオクでジャンクとぢて落札したモノ

 真空管の機械は放熱を考慮するので半導体の機械よりも穴が沢山開いている。古くなると当然にホコリやゴミが入り込む。本機はそれらがビッシリ付着していてCやRの値が読めなかった。

 こういう場合は、濡れると困るメーターを外しておいてから、中性洗剤をつけてジャブジャブ水洗いする。マジックリンは変色するので使わないほうが良い。かなりしつこく洗ったあと、時間を掛けて乾燥させる。夏は天日で良いが今はまだ片付けてないストーブで温度を見ながらやる。

 十分乾いた後、少しずつ電圧を掛ける。電流が流れ過ぎるようだったらすぐやめる。こういう場合に電流計付のスライドトランスのほうが良い。こうして時間を掛けてAC100Vまで持っていったら調整無しでちゃんと動作した。

 
 回路は予ねての想像通り、米国の測定器 ME30 のほぼコピーと言ってよい。また、HPの400シリーズとも似ている。部品の配置が殆ど同じである。したがって仕様は 1mV-300V 10Hz-4MHz 入力抵抗10MΩである。かなり立派なスペックといえる。
 
 使用真空管は 6CA4、6CM5、0B2、6AU6、6BX6が5本。

 ヒーター電力だけで約25W、全体で50Wの電力使用である。半導体式ならせいぜい5Wと思う。格別カッコイイとかも無く意味がなさそうなので、使用はやめた。

 シャーシを他に転用するつもりだ。この機種は内部がアルミなので加工がラクだ。鉄のものは加工が大変なので買わない。



17W 27H 33D   8.5Kg




















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ケミコンのリークテスト

2012年02月17日 | 測定/オーディオ

 ケミコンテスターというものの自作記事があるが、工作は面倒くさいという人も多いだろう。めんどくさがりなら大抵の人に負けない私なので、めんどくさくない方法を考えた。世のめんどくさがりの諸兄の参考にしたい。

 図で説明する。

1、定電圧電源の正の端子とケミコンのプラスをリードで接続する。
2、ケミコンのマイナスにディジボルのプラスのリードを繋ぐ。ディジボルのレンジはDCVにしておく。
3、ディジジボルのマイナスのリードは定電圧電源のマイナスに接続する。
4、ケミコンに電圧を掛ける。
5、このときディジボルの電圧を読み取る。

 ディジボルは大部分のものが入力抵抗10MΩである。そこにケミコンからのリーク電流が流れれば或る電圧を表示する。

 試みに350V/11000マイクロFのケミコンに120Vを掛けたところ、ディジボルは115Vを表示した。つまり、11.5マイクロAのリーク電流が有ったことになる。

 ここで、何でディジボルを電流レンジで使わないか?ということだが、電流レンジを使うのは兎角壊すもとだ。これでデジタルテスターを駄目にしてしまう場合は多い。やめておいたほうが良いと思う。

 ディジボルの替わりにテスターでも、勿論構わない。テスターはレンジによって入力抵抗が変わる。例えばヨコガワの3201は100kΩ/VDCだ。120Vレンジでは12MΩだが、300Vレンジでは30MΩになる。いちいち考えるのが面倒な人もいると思う。これがめんどくさくない人はアナログテスターでも良い。

   

 定電圧電源の入手がハードルが高いという人は少ないと思う。私はこういうものは殆どヤフオクで買うが、慣れてくればどういう相手から買えばよいかは分る。高圧のものはどうしても高くなるが小型のものなら15000円を超えることは殆ど無い。まぁだいたい10000円以下で入手できる。安心出来るものを格安で、というのは矛盾が有るので、初心者は考えないほうが良い。

 要らなくなったら売り飛ばせばいいのだから、実際に掛かる費用は自作より安いくらいだ。

 

 
















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