いごっそうの棲家

以前のblog『オトツマ日記』を改名。オットだけのボチボチ更新雑記。

隠蔽捜査  今野 敏

2008-01-22 11:26:46 | 小説
東大出キャリアの警察庁幹部、竜崎伸也。
国家公務員は常に国家と国民に仕える身として誰よりも清廉潔白に
正直に生きてきた。
常に自分が正しいと思ったことのみ実行し、間違ったことや道を外れた
ことは全否定する。
今時こんな人いないだろうと思われるぐらいの滅私奉公タイプ。
自分は周囲の人間からは好かれていないだろうと思いながらもそれもまた
国家公務員としての任務には付き合いなど必要ないと割り切ってきた男。
その竜崎の幼馴染で、警視庁刑事部長の伊丹は竜崎とは真逆なタイプの男。
竜崎は長い間伊丹との過去の確執に囚われていた。

そんな折、連続殺人の犯人が現職の警察官である事実が判明。
警察はそれを組織ぐるみで隠蔽しようとしている。
伊丹はその指揮をとる立場にあった。
竜崎は何とかそれを阻止し、きちんと表明し正しい決断をさせようと
伊丹をはじめ上層部の説得を試みる。
しかしその最中、竜崎は息子が麻薬を使用しているところを見つけてしまう。
知っているのは自分だけ。
自首させれば息子の進路だけでなく自分のキャリアの道も娘の結婚話も
全て水の泡となってしまう。
犯罪の隠蔽はどうなっていくのか・・・・・



一言!!日本の官僚と政治家がみな竜崎みたいな人物であったならば
この国は素晴らしい国家となってるだろうなぁと思った。
私利私欲や利権で動かない人物こそが国家のリーダーとなるべく人物。
ある意味作者の願望みたいなものなのだろうか。
だってこんな人今の世の中いないでしょ。