のほ本ブログ

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コンビニ人間 : 村田紗耶香(著)全168p

2020-01-14 18:40:36 | 

2020年1月14日は
第155回芥川賞受賞作「コンビニ人間」を紹介します。
執筆者は 村田紗耶香さん です



 この本は出版されてすぐに、テレビ朝日の人気番組「アメトーク」内で紹介され、又吉直樹さんを含む多くの読書家に絶賛された小説です。
コンビニバイトとして18年間勤務する1人の女性を中心としたこの話は、本全体を通して『「普通」とは何であるか?』、『「普通」と「異端」の境界線は何か?』を読者に訴えかけてきます。 
 私はこの本を読み始めた時、「主人公の女性は少し変わった人間なのだな」と考えていましたが、本を読んでいく中で「この女性が変わっている。」という事に対する明確な答えを自身が持っていない事に気が付きました。 文章や彼女の発言、行動から、勝手に「異端」だと解釈してしまったのです。 この本を読んだ中で、一番の驚きでした。 
 時折、学校や会社でも「どこか変わっている人」がいますが、その人が何故「普通」ではないのかを説明しろ と言われても私はできないと思います。
 何故なら、この本を読み終わった後でも、この問いに対する明確な答えが私の中には存在しないからです。
 この本を読んで私が感じた事は
「何か人と違う。何か周りとずれている。」こういった問いに対する明確な答えを探す事は、非常に困難だという事です。



 以上でこの本の紹介を終わります。
解説を含めてもページ数は全170弱とかなり短いですが、内容は強烈なインパクトとなっています。 読む人によっても解釈が大きく変わると思うので、友人とこの本の内容について語り合う事で、新たな発見や気づきが生まれるかもしれません。

閲覧してくださりありがとうございました!